子どもが私立高校に入学するのですが、思ったより授業料が高く、赤字家計にならないか心配です。年収500万円ですが、教育支援を受けられますか?

配信日: 2026.04.03
この記事は約 4 分で読めます。
子どもが私立高校に入学するのですが、思ったより授業料が高く、赤字家計にならないか心配です。年収500万円ですが、教育支援を受けられますか?
高校生への修学支援制度には、「高等学校等就学支援金」や「高校生等奨学給付金(奨学のための給付金)」があります。本記事では、2026年度から拡充されるこの2つの制度を中心にポイントを解説します。
新美昌也

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

高等学校等就学支援金

高校生への修学支援として、授業料を支援する「高等学校等就学支援金」があります。支援金は現金給付ではなく、授業料と相殺されます。
 
2025年度においては、年収910万円世帯には国公私立共通の基準額である上限11万8800円、私立高校に通う年収590万円未満世帯には27万7200円が上乗せされ、支給上限額は39万6000円まで授業料が無償化されていました。
 
なお、高等学校等就学支援金制度で年収約910万円以上世帯(※)の高校生等を対象に、2025年度限りで国公私立共通の基準額である上限11万8800円を「高校生等臨時支援」として支給されましたので、国公私立とも11万8800円については所得要件が事実上撤廃されました。
 
2026年度においては、私立高校に通う生徒も所得制限が撤廃され、かつ、33万8400円が上乗せされ、支給上限額45万7200円まで授業料が無償化されます。
 
つまり、新制度においては、所得制限なく、公立高校は11万8800円、私立高校は45万7200円まで、授業料が無償化されます。
 
※両親のうちどちらか一方が働き、高校生1人(16歳以上)、中学生1人の子どもがいる世帯
 

自治体独自の私立高校の授業料支援

高等学校等就学支援金は、私立高校に通う場合、45万7200円までしか授業料が無償化になりません。つまり、この金額を超える授業料の高校に通う場合、超える分は保護者が負担します。
 
この保護者の負担をさらに軽減するため、独自の上乗せ給付を行う都道府県があります。例えば、大阪府の授業料支援制度では、2026年度より私立高等学校等に通う世帯に対して、所得に関係なく授業料は0円です。また、奈良県では所得制限を撤廃し、全世帯に対して最大63万円を支援する予定です。
 
上乗せ給付の内容は、都道府県により大きく異なります。都道府県のホームページで調べてみましょう。
 

高校生等奨学給付金(奨学のための給付金)

高等学校の教育費は、授業料だけではありません。授業料以外にも、教科書費、教材費、学用品費、通学用品費、入学学用品費、教科外活動費、通信費などがかかります。
 
文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」によると、入学金等、授業料を除く、修学旅行費等、学校納付金等、図書・学用品・実習材料費等、教科外活動費、通学関係費、その他の合計(年額)は、公立28万8224円(構成比約82%)、私立47万3190円(構成比約57%)と大きな負担となっています(図表1)。
 
これら、授業料以外の教育費負担を軽減するために現金給付されるのが、高校生等奨学給付金(奨学のための給付金)です。
 
2025年度においては、生活保護世帯・非課税世帯(年収270万円未満)が対象でしたが、2026年度においては対象が中所得世帯(年収490万円程度)まで拡充されます。
 
給付額は、年収270万円未満(生活保護世帯・住民税非課税世帯)を満額とすると、年収270~380万円は非課税世帯の3分の1、年収380~490万円は非課税世帯の4分の1の金額です(図表2)。
 
図表1 高等学校(全日制)の学校教育費の支出構成(年額)

区分 公立 私立
学校教育費
 入学金等
 授業料
 修学旅行費等
 学校納付金等
 図書・学用品・実習材料費等
 教科外活動費
 通学関係費
 その他
35万1523円
1万8027円
4万5272円
3万6500円
3万5630円
6万2284円
4万9499円
9万7634円
6677円
83万2650円
8万290円
27万9170円
6万2778円
12万7346円
7万3312円
6万3440円
13万6790円
9524円

(文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」をもとに筆者作成)
 
図表2 2026年度 高校生等奨学給付金 給付額

世帯区分 年収270万円未満 年収270~380万円 年収380~490万円
国公立 私立 国公立 私立 国公立 私立
生活保護世帯 3万2300円 5万2600円
上記以外の
世帯
全日制等 14万3700円 15万2000円 4万7900円 5万670円 3万5930円 3万8000円
通信制 5万500円 5万2100円 1万6830円 1万7370円 1万2630円 1万3030円

(文部科学省「高等学校等就学支援金等」をもとに筆者作成)
 

まとめ

2026年度より、所得制限なく、公立高校は11万8800円、私立高校は45万7200円まで授業料が無償化されます。授業料以外の支援については、対象が中所得世帯(年収490万円程度)まで拡充されます。申請は、忘れずに行いましょう。
 

出典

文部科学省 高校生等への修学支援
大阪府 令和6年度以降に段階実施する授業料支援制度について
奈良県 令和8年度以降の高等学校授業料等への支援について
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査 調査結果の概要
 
執筆者 : 新美昌也
ファイナンシャル・プランナー

  • line
  • hatebu

【PR】子どもの教育費はいくらかかるの?かんたん30秒でシミュレーション

【PR】 yumobile
FF_お金にまつわる悩み・疑問