妊娠中の妻が外食で「ウーロン茶」を注文→飲んだら「ウーロンハイ」だったことが発覚! 万一の場合“お店に補償”してもらえますか? 事例から見るリアルな対応とは

配信日: 2026.04.17
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妊娠中の妻が外食で「ウーロン茶」を注文→飲んだら「ウーロンハイ」だったことが発覚! 万一の場合“お店に補償”してもらえますか? 事例から見るリアルな対応とは
飲食店でのオーダーミスはたまに見聞きすることがありますが、妊娠中にアルコールを誤って口にしてしまったら……と考えると不安になる人も多いのではないでしょうか。「お店に補償してもらえるの?」「健康被害が出たらどうなるの?」といった疑問は当然のことでしょう。
 
本記事では、飲食店のオーダーミスで実際に起きた事例や、補償を求める際の法的な根拠、そして万一のときに知っておきたい対応のポイントを分かりやすく解説します。
よし・こう

1級ファイナンシャル・プランニング技能士・CFP

オーダーミスで店に補償を求めることはできる? 法的な根拠を解説

債務不履行(民法第415条)による損害賠償

飲食店で料理や飲み物を注文すると、お店と客のあいだには「契約」が成立します。お店には「注文どおりの安全な飲食物を提供する義務」があり、ウーロン茶を頼んだのにウーロンハイが出てきた場合、この義務を果たしていないことになります。
 
民法第415条では、こうした「債務不履行」によって損害が生じた場合、客は店側に損害賠償を請求できると定めています。例えば、誤って提供されたアルコールが原因で体調を崩し、通院が必要になったケースでは、治療費などを請求できる可能性があります。
 

不法行為による損害賠償(民法第709条)と使用者責任(民法第715条)

店員の不注意によって客の身体や健康に被害が生じた場合は、民法第709条の「不法行為による損害賠償」にもとづく損害賠償責任が発生します。さらに、ミスをしたのが従業員個人であっても、民法第715条の「使用者責任」により、店(事業者)が賠償義務を負うことになります。
 

実際にどんな補償が受けられる? 事例から見るリアルな対応

アレルギー食材の誤提供により健康被害が出たケース

アレルギー食材の誤提供により健康被害が出たケースでは、数十万円から100万円規模の賠償が認められた判例があります。補償額は、「実際に生じた損害の大きさ」によって大きく変わります。
 

健康被害がなかった場合の補償はどこまで?

一方、一口飲んだ程度で具体的な健康被害が発生しなかった場合、裁判で高額の慰謝料を認めてもらうのは難しいでしょう。
 

ノンアルコールとアルコールドリンクの取り違えは実際に起きている

大手チェーンでも発生しているアルコール誤提供

ウーロン茶とウーロンハイは見た目がほぼ同じで、同じジョッキで提供されることも多いため、取り違えが起きやすいドリンクの代表格です。
 
2023年には、回転ずしチェーン「金沢まいもん寿司」が、ソフトドリンクの注文に対してアルコール飲料を誤って提供した事案を、「重大な事案」として公式サイトで謝罪しています。
 

妊娠中のアルコール摂取にはどんなリスクがある?

厚生労働省の情報サイト「e-ヘルスネット」では、妊娠中の飲酒は「胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD)」の原因になり得る、と注意喚起しています。
 
ただし、一口程度の摂取で直ちに深刻な影響が出る可能性は、医学的には低いとされています。不安な場合は、速やかにかかりつけの産婦人科医に相談することが大切です。
 

オーダーミスが起きたときに取るべき行動

万一、妊娠中にアルコールの誤提供を受けてしまった場合は、まず落ち着いて以下の対応を心がけましょう。
 
その場で店側にオーダーミスがあったことをはっきり伝え、何を注文して何が提供されたのかを記録しておくことが重要です。レシートや写真があれば証拠として残しておきましょう。
 
そのうえで、体調に不安がある場合は早めに医療機関を受診してください。医師の診断書は、後日補償を求める際に大きな意味を持ちます。
 

まとめ

飲食店のオーダーミスによる補償は、民法上の債務不履行や不法行為を根拠に請求できる可能性があります。ただし、実際に認められる賠償額は、「具体的な損害があったかどうか」に大きく左右されます。
 
実害が生じた場合は、相応の補償が認められることもあります。万一に備え、証拠の記録と医療機関への早めの相談を意識しておきましょう。
 

出典

e-Gov法令検索 民法
 
執筆者 : よし・こう
1級ファイナンシャル・プランニング技能士・CFP

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