都営住宅住まいで、先月夫が急逝。「遺族年金」が生前の給料より多く、世帯収入が3万円増えます。遺族年金も「収入」として計算され、家賃が上がってしまうのでしょうか?

配信日: 2026.04.21
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都営住宅住まいで、先月夫が急逝。「遺族年金」が生前の給料より多く、世帯収入が3万円増えます。遺族年金も「収入」として計算され、家賃が上がってしまうのでしょうか?
都営住宅は収入に応じて家賃が決まるため、事情により収入が増えたときに「家賃が高くなるのでは?」と不安になる人がいるかもしれません。特に、遺族年金を受け取ることで収入が増えた場合、都営住宅の家賃はどうなるのでしょうか。
 
本記事では、所得としてみなされない年金の種類について、都営住宅の所得基準とあわせてご紹介します。
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遺族年金を受け取ると都営住宅の家賃は上がる?

都営住宅の使用料(家賃)を決める基準の一つに「世帯の所得」が含まれており、世帯所得が低いほど使用料が安くなる仕組みです。今回のように「夫が亡くなり、生前の給料より高い金額の遺族年金を受け取ることになる」場合、「世帯所得が上がることで使用料が高くなるのでは?」と不安に思うかもしれません。
 
遺族年金は厚生年金や国民年金の被保険者が亡くなった場合に遺族に対して支給されるものですが、原則として非課税です。
 
国税庁によると、非課税所得は所得金額の計算から除かれます。そのため、遺族年金は都営住宅の世帯所得に加算されません。たとえ生前の給料を上回る額であっても、都営住宅の使用料が上がることは通常ないと考えてよいでしょう。
 

所得としてみなされない年金の種類

都営住宅の使用料を決める「所得」の計算には、厚生年金、老齢年金、共済年金、年金基金などの年金収入が含まれます。
 
一方で、遺族年金と同じく非課税所得である障害年金は、所得の計算には通常含まれません。障害年金は、病気やけがなどによって、生活や仕事に制限が生じた人に対して支給される年金です。このように、遺族年金や障害年金は死亡や障害を支給事由とし、生活を保障することを主な目的としているため、制度上、非課税所得として扱われます。
 

都営住宅の所得基準と家賃の目安

東京都住宅政策部によると、家族向け都営住宅に入居可能な所得の基準は図表1の通りです。
 
図表1

年間給与収入 家族数 年間所得金額
0円~351万円 2人 0円~227万円
0円~399万円 3人 0円~265万円
0円~447万円 4人 0円~303万円
0円~494万円 5人 0円~341万円

出典:東京都住宅政策本部「都営住宅の入居資格」を基に筆者作成
 
また、東京都住宅供給公社(JKK東京)によると、2人世帯の場合の各区分に対する年間所得金額の下限・上限は、図表2のようになっています。
 
図表2

所得区分 所得金額 2K・37平方メートル
平成19年建設の部屋の使用料
2DK・40平方メートル
平成20年建設の部屋の使用料
1区分 0円~162万8000円 2万円 2万2000円
2区分 162万8001円~185万6000円 2万3100円 2万5400円
3区分 185万6001円~204万8000円 2万6400円 2万9100円
4区分 204万8001円~227万6000円 2万9800円 3万2800円
5区分 227万6001円~261万2000円 3万4100円 3万7500円
6区分 261万2001円~294万8000円 3万9300円 4万3300円

出典:東京都住宅供給公社「使用料のしくみ」を基に筆者作成
 
各区分の所得金額の上限や下限は、家族人数によっても変わります。都営住宅への入居を考えている人は、入居の可否や使用料が自身の家族の場合、どのようになるのかを確認しておくとよいでしょう。
 

遺族年金と都営住宅の家賃の関係を確認しよう

都営住宅の家賃は、世帯所得や家族人数、部屋の大きさなどの条件によって変わります。ただし、都営住宅の収入の算定方法において、遺族年金は収入に加算される対象とはされておらず、実質的に所得の計算には含まれません。そのため、家賃に影響することはありません。
 
このことから今回のケースは、生前の給料より多い遺族年金を受け取っても、都営住宅の家賃は通常、上がらないものと考えられます。
 
不安がある場合は、都営住宅の所得基準や家賃の算定方法もあわせて確認しておくとよいでしょう。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1605 遺族の方に支給される公的年金等
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.2011 課税される所得と非課税所得
東京都住宅政策本部 申込者および同居親族ひとりずつの所得計算
東京都住宅政策本部 都営住宅の入居資格
東京都住宅供給公社(JKK東京) 使用料のしくみ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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