都営住宅で同居していた母が急逝…。家賃を払い続けていれば、このまま住み続けられるのでしょうか? 必要な手続きを解説

配信日: 2026.04.23
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都営住宅で同居していた母が急逝…。家賃を払い続けていれば、このまま住み続けられるのでしょうか? 必要な手続きを解説
都営住宅に親子で暮らしており、親が亡くなったときの手続きが分からない、あるいは家賃を払って住み続けたいという人もいるかもしれません。特に、名義人である親が亡くなった場合、条件によって名義変更の可否が決まります。
 
今回は、都営住宅の家賃の決まり方や親が亡くなったときに必要な手続きや、手続きをしない場合の影響についてご紹介します。
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都営住宅の家賃の決まり方

都営住宅の家賃は、同じ間取りでも世帯の所得額によって変動します。東京都住宅政策本部によると、練馬区の都営住宅の使用料例は表1の通りです。
 
表1

特別区分
一般区分
所得金額 0円~162万8000円 162万8001円~185万6000円 185万6001円~204万8000円 204万8001円~227万6000円 227万6001円~261万2000円 261万2001円~294万8000円
間取り 2DK、昭和44年建設
使用料 1万7600円 2万1300円 2万5200円 2万9100円 3万3700円 3万8600円

出典:東京都住宅政策本部「申込み方法、使用料(家賃)、申込みから入居まで」を基に筆者作成
 
世帯所得によっては、使用料が2万円以上変わる可能性もあります。また、今回は練馬区の例でしたが、自治体によっても使用料が変わる場合があるため、自分の住んでいる自治体の使用料を調べておきましょう。
 

同居する名義人の親が亡くなったときに必要な手続き

まず、都営住宅の名義人を確認しましょう。母親が名義人の場合、無条件に相続できるわけではありません。東京都住宅政策本部によると、都営住宅の名義人の死亡後も、名義を変更して引き続きその都営住宅を使用できるのは、同居していた親族のうち、次の一定の条件に該当する人に限られます。
 

・名義人の配偶者かパートナーシップ関係の相手(原則)
・60歳以上の高齢者(名義人の三親等親族まで)
・基準に該当する障がい者(名義人の三親等親族まで)
・当該都営住宅に引き続き住まないと状態が悪化すると認められる病弱者(名義人の三親等親族まで)

 
母親が亡くなった場合、自分自身が60歳以上であるか、障がい者や病弱者などの条件に該当していなければ、同居していた都営住宅には住み続けられない可能性があります。
 
さらに、仮に上記の条件に該当していても、次の条件に当てはまっていなければ都営住宅は引き続き利用できません。
 

・名義人が亡くなった時点で収入基準を下回っている
・名義を変更したい理由が東京都の基準に該当している
・名義を変更したい人は、もともとの名義人と最初から同居しているか、もしくは正式な同居許可を受けて1年以上経過している
・使用料を3ヶ月以上滞納していない
・名義を変更したい人は成人済み
・名義を変更したい人や同居者に持ち家がない
・名義を変更したい人や同居者は暴力団関係者ではない
・そのほか、法律などで定められている内容に違反していない

 
これらの条件に合致しない場合は、都営住宅以外へ転居が必要となる場合があります。転居する場合も考慮して、名義人が亡くなってから退去を求められる日までは6ヶ月の猶予を取っています。そのため、親が亡くなったら6ヶ月以内に転居先を早めに検討しておくことが大切です。
 

手続きをしないままでいるとどうなる?

6ヶ月を過ぎても転居せず、同じ都営住宅に住み続けた場合は、もともとの家賃よりも高い費用を求められる可能性があります。実際、東京都住宅政策本部によると、退去の猶予期間を過ぎても退去していない場合には、猶予期限の翌月から近隣にある同種の住宅の家賃相当額を負担してもらうことになる、と示しています。
 
さらに、それでも退去しない場合は訴訟も起こされる可能性があるため、早めに転居準備を進めることが重要でしょう。
 

都営住宅の名義人である親が亡くなった場合、使用承継の条件を満たしていなければ転居の準備が必要

都営住宅の名義人が亡くなった場合、考えられる選択肢は名義変更か転居です。ただし、名義変更手続きができるのは、基本的に配偶者かパートナーです。子どもの場合、障がい者や病弱者などの基準に該当しない限り、名義の変更は一般的にはできません。
 
そのため、都営住宅で親子暮らしをしており、名義人の親が亡くなった場合には、条件を満たしていなければできるだけ早く次の転居先を見つける必要があります。東京都の場合、6ヶ月の猶予はありますが、引っ越しに伴う準備や手続きも考え、余裕を持って転居先を探すようにしましょう。
 

出典

東京都住宅政策本部
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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