家賃補助「10万円」出る彼氏と“家賃16万円の部屋”で同棲中、折半で「8万円払って」と請求された! 2万円を“ネコババされてる”ように感じるのですが、本当に公平なんですか? 負担割合の決め方とは
彼氏は家賃補助により実質の負担額が「ゼロ」なのに、彼女には折半と称して「8万円」を請求し、「2万円得」をするこの状況にモヤッとした人も多いのではないでしょうか。
「彼氏はケチなのではないか」と感じる一方で、そもそも家賃補助の扱いは給与上どのような仕組みになっているのでしょう。また、カップルが同棲する上での家賃の負担割合はどうするのがベターなのでしょうか。本記事では、家賃補助の制度の仕組みから、同棲時の負担割合の決め方について解説します。
ファイナンシャルプランナー2級
目次
家賃補助は「個人の収入」扱いになることも
家賃補助は、給与上どのような扱いになっているのでしょうか。「住宅手当」は給与所得として扱われており、「所得税の対象」となります。
つまり、家賃補助として10万円が支給される場合、そのまま手取りで10万円増えるわけではなく、実際にはその他の給与と同じように税金や社会保険料が引かれるのです。そのため「家賃補助が10万円」でも実質的な手取りとしては7~8万円程度になるケースが一般的といえるでしょう。
「8万円請求」は不公平なのか?
今回のケースを整理すると次のようになります。
・家賃:16万円
・彼氏の補助:10万円
・彼女への請求:8万円
一見すると、彼氏は補助分を考慮せず「折半」を求めているとSNSでも批判を集めていましたが、それぞれの立場によって受け取り方は大きく変わります。
彼氏側の考えでは、「家賃補助は自分の会社の福利厚生であり、自分の収入の一部」と捉えるため、家賃はあくまでも本来の金額である16万円を基準に折半したい、と思うのではないでしょうか。また、実質的に手取りは8万円なので、お互い8万円ずつの負担として妥当であると考えることもできるでしょう。
一方、彼女側の視点では、彼氏は家賃補助によって負担が大きく軽減されているのに対し、自分は8万円をそのまま支払うことになるため、「実質的な負担が偏っているのでは」とも感じられます。
いくら家賃補助が給与の一部だとしても、彼氏の家賃負担は実質的にゼロであることを考えると、「少なくとも補助分を差し引いた6万円をベースに考えるべきではないか」と言いたくなるのも納得できるのではないでしょうか。
このように、どちらの主張にも一定の合理性がありますが、補助の扱いをどう考えるかによって「公平」の基準が変わる点が、この問題の難しさといえるでしょう。
片方の補助で失われる「もう一方の権利」
家賃補助は、物件ごとに1人しか申請できないケースがほとんどです。例えば、お互いに家賃補助の制度がある会社に勤めていても、彼氏の会社の補助額が高ければそちらを選ぶことになりますが、その場合、彼女は本来受けられるはずの補助を諦めることになります。
それにもかかわらず、彼氏が彼女に補助分を考慮せず8万円の折半を求めると、彼氏だけが福利厚生の恩恵を受ける形となり、実質的な負担に差が生まれてしまいます。この点を踏まえると、単純な折半である8万円の請求は妥当とは言い切れないでしょう。
トラブルを防ぐためのポイント
同棲の家賃を決める際に大切なことは、金額の平等よりもお互いの「納得感」です。
家賃補助がある場合、どちらが補助を受けるのか、補助額を手取りベースで考えるのか、家賃以外(光熱費・生活費)も含めて生活にかかるお金のバランスを見るといったように、あらかじめ補助をどのように扱い、お互いの負担をどうするのか総合的に決めていくようにしましょう。
家賃補助は「会社がその人に対して出しているもの」ですが、同棲をする以上、家賃を含めた生活費をお互いに負担して行く必要があるため、「家計への補助」という見方もできます。どちらかが大きく得をする、あるいは損をすることがないよう、価値観のすり合わせをしておきましょう。
同棲は初めが肝心。納得できる答えを見つけてから生活をスタートさせよう
SNSで話題となった家賃の負担については、「彼氏がケチではないか」という意見も多く見られました。しかし、家賃の補助は制度上彼氏の収入として扱われるため、彼氏側の主張にも一定の合理性があります。
とはいえ実際の負担額を踏まえると、彼女が不公平に感じるのも当然といえるでしょう。
大切なのは、「どちらが正しいか」ではなく、「2人が納得できるか」です。家賃は毎月続く固定費なので、同棲を始める前に、家賃を含めた生活費をどう負担していくのか、しっかりと話し合うようにしましょう。
出典
国税庁 No.2508 給与所得となるもの
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級
