都営住宅に住んでいますが、仕事の関係で「1年間」空けることになりました。家賃は免除されるのでしょうか?
このように一定の入居制限がある公営住宅は、一般的な賃貸住宅と比較して、ルールが厳しい点もあります。今回のケースでは、仕事の都合で長期間公営住宅を使わなくなる相談者が登場します。
このようなケースでは、住宅を返還しなければならないこともあり、注意が必要です。本記事では都営住宅において長期不在が可能かどうかを解説するとともに、退去が必要になるケースを紹介します。
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目次
一定の基準を満たせば1年間の長期不在は可能だが家賃は免除されない
東京都住宅供給公社(JKK東京)によると、1ヶ月以上にわたって都営住宅を使用しない場合、原則として住宅を返還しなければなりません。
しかし、転勤や療養などに関して一定の届出基準を満たせば、1年間の長期不在が認められます。
今回のケースでは長期不在の理由は仕事の都合です。そのため住宅を返還せずにすむ可能性があります。
ただし、不在の間も家賃を支払い続ける必要がある点に注意が必要です。使用しないとはいえ入居状態にあるため、支払い義務は発生します。
長期不在になる時の手続き
長期不在になる場合は、東京都住宅供給公社の「窓口センター」へ申し出が必要です。家を空ける前に「住宅長期不在届」を提出し、長期不在を終えて戻ってきたときは「帰宅通知書」を提出します。
必要な用紙は東京都住宅供給公社の公式サイトでダウンロード可能です。長期不在届には以下のような項目を記載します。
・名義人番号
・住所
・氏名
・不在期間
・不在中の連絡先
・長期不在になる理由
・不在中に鍵を管理する者の情報
・不在中の家賃の支払い方法
紙の書類だけではなく、オンラインでの申請をすることも可能なようです。
都営住宅を退去しなければならないほかの理由
長期不在は原則1ヶ月、長期滞在届を提出する場合は1年間が上限です。この期間を超過すると退去しなければなりません。
不在以外にも都営住宅を返還しなければならない理由は存在します。以下に代表的な理由をまとめました。
・不正行為で入居した
・3ヶ月以上家賃を滞納した
・住宅や共同施設を故意に損傷した
・近隣への迷惑行為をやめなかった
・住宅を取得した
「近隣への迷惑行為」に関しては具体的にどれほどの行為が該当するか一概にはいえませんが、以下のようなルールを守らない状態が続くと、退去を求められる可能性があります。
・ペットを飼育すること
・ごみをルール通りに出さないこと
・駐車禁止スペースに駐車すること
「住宅を取得した」という点においては、都営住宅が住宅に困っている人を対象にしているサービスであるためです。住宅を取得した人は、住宅に困窮しているとはみなされない可能性が高いです。
収入が超過すると退去させられる?
上記以外に、収入が多くなると住宅返還を求められる可能性があります。都営住宅はおもに低所得者を対象としているため、入居時より収入が高くなると、資格を満たさなくなるかもしれません。
具体的には、認定所得が「月額15万8000円」を超えた場合に「収入超過者」とみなされます。高齢者世帯や障害者世帯等については「月額21万4000円」です。
収入超過者になると、住宅返還に努めるようお願いされますが、義務ではありません。しかし、より高い収入を得る「高額所得者」になると、明け渡しを求められ、応じないと訴訟に発展するおそれがあります。
高額所得者は、認定所得が「月額31万3000円」を超えた世帯のことです。
長期不在は届出基準を満たせば最長で1年間認められるケースがあるが、家賃の支払い義務がある
1ヶ月以上都営住宅を留守にする場合、原則として返還する必要があります。
しかし、仕事や療養などのために長期不在にする場合は、届出基準を満たせば、最長で1年間の長期不在が認められます。ただし、その際は家賃の免除は基本的に行われないようです。
都営住宅を返還しなければならなくなる理由はほかにもあります。中には、収入超過や住宅取得などが理由になることもあるため、注意が必要です。
出典
国土交通省住宅局 公営住宅制度の概要について(2ページ)
東京都住宅供給公社 しばらく不在(世帯全員不在)にしますが、何か手続きが必要ですか。
東京都住宅供給公社 都営住宅等の長期不在届
東京都住宅政策本部 東京都住宅供給公社 住まいのしおり 4-4 収入超過者・高額所得者に対する措置(47、48ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
