友人に「愛犬を1万円で5日、預かって」と言われた! 犬好きなので楽しみにしてたら、夫に「万一のとき責任とれる?」と言われガッカリ…お金をもらって預かるのは“やめるべき”ですか?

配信日: 2026.05.11
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友人に「愛犬を1万円で5日、預かって」と言われた! 犬好きなので楽しみにしてたら、夫に「万一のとき責任とれる?」と言われガッカリ…お金をもらって預かるのは“やめるべき”ですか?
大型連休などで旅行にいくとき、ペットを飼っている家庭にとって頭を悩ませるのが預け先です。友人から。「旅行中の5日間、1万円でうちの愛犬を預かってくれないか」と頼まれることもあるかもしれません。
 
犬が好きであれば、「喜んで引き受けたい」と思う人もいるでしょう。しかし、家族から「万一の事故があったとき、きちんと責任をとれるの?」と指摘され、不安になるケースもあるかもしれません。本記事では、友人同士でペットを有償で預かることに潜む法律上の問題や、賠償責任などのトラブルリスクについて解説します。
高橋祐太

2級ファイナンシャルプランナー技能士

ペットホテルの相場と「1万円」という金額

まず、一般的なペットホテルの相場を確認してみましょう。犬のサイズや地域にもよりますが、小型犬から中型犬の場合、1泊あたり4000円から8000円程度が目安となります。さらに、ゴールデンウィークや年末年始などの大型連休中は、特別料金が加算されることも珍しくありません。
 
5日間(4泊5日)預けた場合、安くても2万円から4万円程度の費用がかかります。友人からすれば、1万円で信頼できる人に預かってもらえるのは大幅な節約になります。しかし、預かる側にとっても「たった1万円」で命を預かる重みを理解しておくことが大切です。
 

お金をもらって預かるのは「法律違反」になる?

友人同士であっても、お金を受け取ってペットを預かることには法的なリスクが潜んでいます。
 
日本の「動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)」では、ペットホテルやペットシッターなど、報酬を得て動物を預かる事業をおこなう場合、「第一種動物取扱業」としての登録が必要です。
 
「友人の犬を1回だけ預かる」という程度であれば、直ちに事業とみなされて法律違反になる可能性は低いでしょう。
 
しかし、エサ代などの実費をこえて「1万円の報酬」を明確に受け取り、それを繰り返しおこなうような実態があれば、無登録営業として指導や罰則の対象になるおそれがあります。安易な節約目的での預け合いには、こうした法的な問題が絡んでくることを知っておくのがよいでしょう。
 

トラブルが起きたときの「賠償責任」という大きなリスク

もう1つ深刻なのが、預かっている間にトラブルが起きたときのリスクです。
 

けがや病気、脱走してしまったとき

環境が変わったストレスで犬が体調を崩したり、散歩の途中でパニックになって逃げ出してしまったりする可能性はゼロではありません。万一、犬がけがをしたり命を落としたりした場合、友人から多額の損害賠償を請求されるおそれがあります。
 

ほかの人にかみついてしまったとき

預かっている犬が、散歩中にほかの犬や通行人にかみついて、けがをさせてしまうことも考えられます。民法第718条では「動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う」と定められています。つまり、飼い主だけでなく、一時的に預かっている人も賠償責任を問われる可能性が高いのです。
 
正規のペットホテルやシッターであれば、こうした事態に備えて専用の損害保険に加入していますが、個人で預かる場合はすべて自己責任となります。1万円の謝礼に対して、背負うリスクは大きすぎるかもしれません。
 

まとめ

友人から「1万円で愛犬を預かってほしい」と頼まれたとき、好意や犬好きという理由だけで引き受けるのは非常に危険です。お金のやり取りが発生することで「第一種動物取扱業」の無登録営業に抵触する可能性があるほか、万一の事故が起きたときの賠償責任など、深刻なトラブルに発展しかねません。
 
大切な友人との関係を壊さないためにも、命を預かることの重さをしっかりと伝え、正規のペットホテルやプロのペットシッターの利用をすすめるほうがいいかもしれません。
 

出典

環境省 動物愛護管理法 第一種動物取扱業者の規制
e-Gov法令検索 民法
 
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士

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