ニュースで「ナフサ価格が上がる」と聞いたのですが、夫に「原油じゃないなら家計にはそこまで関係ないのでは?」と言われました。本当に私たちの暮らしには影響しないのでしょうか?
しかし、ナフサは原油と無関係なものではありません。原油を精製して作られる石油製品の一つで、プラスチックや合成繊維などの原料になります。つまり、ナフサ価格の上昇は、食品の容器、日用品のボトル、包装材などを通じて、私たちの買い物に少しずつ影響する可能性があります。
この記事では、ナフサとは何か、原油価格とどう関係するのか、家計にはどのような形で影響するのかを分かりやすく解説します。
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ナフサは原油から作られるため、暮らしと無関係ではない
ナフサは、原油を精製する過程で作られる石油製品です。原油からはガソリン、灯油、軽油、重油などが作られますが、ナフサは主に化学製品の原料として使われます。家庭でナフサそのものを買う機会はほとんどありませんが、身の回りの多くの商品に関係しています。
ナフサは、石油化学工場でエチレンやプロピレンなどに分解されます。これらはさらに加工され、ポリエチレンやポリプロピレンといったプラスチック原料になります。難しく聞こえますが、要するに「ナフサはプラスチック製品のもとになる材料」と考えると分かりやすいでしょう。
食品トレー、弁当容器、冷凍食品の袋、洗剤ボトル、シャンプー容器、ラップ、レジ袋などにはプラスチックが使われています。これらは毎日の買い物でよく目にするものです。
ナフサ価格が上がると、包装材や容器のコストが上がりやすい
ナフサ価格が上がると、まず影響を受けるのはプラスチック原料を作る企業です。原料の仕入れ価格が高くなれば、プラスチック樹脂の価格も上がりやすくなります。樹脂とは、容器や包装フィルムなどを作るための材料のことです。
その後、食品トレーや袋、ボトルなどを作る会社にも負担が広がります。たとえば、惣菜のパックを作る会社、洗剤の詰め替え袋を作る会社、飲料のキャップを作る会社などです。こうした会社のコストが上がると、食品メーカーや日用品メーカーが買う資材の価格も上がる可能性があります。
ただし、ナフサ価格が上がったからといって、翌日すぐにスーパーの商品が値上がりするわけではありません。企業には在庫があり、取引先との契約もあります。そのため、価格への反映には時間差が出ます。
それでも、ナフサ高が長く続けば、企業努力だけで吸収するのは難しくなります。その場合、商品の値上げ、内容量の減少、包装の簡素化などの形で消費者に影響が出ることがあります。価格が同じでも中身が少なくなる場合は、実質的な値上げと考えられます。
家計への影響は、食品や日用品の値段にじわじわ表れる
ナフサ価格の上昇は、ガソリン代のように分かりやすく家計に表れるとは限りません。ガソリンは価格が上がると、給油のたびに負担を感じます。一方、ナフサは包装材や容器を通じて影響するため、変化に気づきにくいのが特徴です。
たとえば、スーパーで買う肉や魚にはトレーが使われています。総菜や弁当には容器が必要です。お菓子や冷凍食品は袋で包装されています。調味料、洗剤、シャンプーなども、ボトルや詰め替えパックに入っています。これらの資材費が上がると、商品の製造コスト全体も上がります。
特に低価格の商品では、数円のコスト増でも影響は小さくありません。100円台の商品で包装費が上がれば、メーカーの利益を圧迫します。そのため、店頭価格を数十円上げる、内容量を少し減らす、まとめ売りの価格を見直すといった対応が取られることがあります。
また、ナフサ価格だけでなく、原油価格、円安、物流費、人件費の上昇が重なると、値上げの理由は一つではなくなります。消費者から見ると「また値上げ」と感じても、企業側では複数のコスト増が積み重なっている場合があります。ナフサ高は、その中の一つとして家計に影響する可能性があるのです。
まとめ
ナフサは家庭で直接買うものではありません。そのため、ガソリンや電気代のように、値上がりをすぐ実感するものではないでしょう。しかし、ナフサ価格が上がると、包装材や容器のコストが上がり、時間をかけて商品価格に影響する可能性があります。日々の買い物で単価や容量を意識して、家計を守っていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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