EVの「日産リーフ」を“400万円超”で購入! でも「5年後の下取り価格」はガソリン車の“半分以下”になるリスクが!? なぜ「EVは残価率が低い」? 燃料代を節約できても意味はないのか

配信日: 2026.05.17
この記事は約 4 分で読めます。
EVの「日産リーフ」を“400万円超”で購入! でも「5年後の下取り価格」はガソリン車の“半分以下”になるリスクが!? なぜ「EVは残価率が低い」? 燃料代を節約できても意味はないのか
昨今のガソリン代高騰を受け、ランニングコストの低い電気自動車(EV)への関心が高まっています。特に日産リーフは、車両本体価格は約438万円から設定されており、補助金を活用すれば300万円台から購入できる身近なEVです。
 
しかし、車を資産として考えた場合、日々の燃料代の節約以上に注意すべきなのが、リセールバリュー(売却価格)です。数年後の下取り価格で節約分以上の損失を抱えるリスクがあるのです。
金田サトシ

FP2級、WEBライター検定3級、情報処理安全確保支援士、ネットワークスペシャリスト

ハイブリッド車なら5年後残価8割も? EVはなぜ残価率が低いのか

車を資産評価する際、重要な指標となるのが残価率です。これは新車価格に対し、数年後にどれだけの価値が残っているかを、割合(%)で示したものです。
 
補助金を適用したリーフと実質的な購入価格が近いトヨタカローラクロスは、中古車市場での人気が極めて高く、5年後の残価率が80%以上になるケースもあります。一方、日産リーフをはじめとするEVの現状は厳しく、5年後の残価率は20%台前半と言われています。
 
実質的な購入価格が近い車でも、5年後に8割以上の価値が残る車と、2割強まで下落する車に分かれます。この差は、EV特有のバッテリー劣化への懸念や、技術革新による旧モデルの陳腐化が要因です。
 

年間3万円燃料代を節約しても5年後の売却時には140万円もの差が

次に、残価率を具体的なリセールバリュー(売却価格)という金額に換算し、燃料代の節約分と比較してみましょう。カローラクロスは約300万円、日産リーフは補助金の活用により実質購入額を約300万円とし、5年間・計5万キロメートル走行したと想定します。
 
ただし、リセールバリューは実際の購入額ではなく、補助金適用前の車両価格や中古車市場での評価をもとに決まる点に注意が必要です。
 

・カローラクロス:リセールバリュー約240万円/5年間の燃料代42万5000円(実質燃費20キロメートル/L、ガソリン170円)
 
・日産リーフ:リセールバリュー約100万円(補助金適用前価格の2割強)/5年間の電気代約25万8000円(実質電費性能6キロメートル/キロワットアワー、電気代単価31円/キロワットアワー)

 
5年間で浮く燃料代の差は約16万7000円ですが、売却価格には約140万円もの差がつきます。購入時には補助金で実質負担を抑えられる場合があるとはいえ、売却価格は車両本体価格や中古車市場での評価に左右されます。
 
燃料代をいくら節約しても、売却時の値落ち幅が大きければ、トータルコストでは不利になる可能性があるのです。短期間での乗り換えを前提にする場合、EV選択はトータルコストで家計に大きなダメージを与える逆転現象を招きかねません。
 

EV購入で損をしないための条件。補助金と保有期間

これほど大きな資産価値の差がある中で、あえてEVを選んで家計をプラスにするには、2つの必須条件があります。
 
1つ目は、国や自治体からの補助金をフル活用することです。
 
現在、国からは約130万円の補助金が出ており、さらに自治体によっては独自の補助金が上乗せされます。例えば東京都の場合、最大75万円の補助金が支給されるため、合わせると最大200万円超もの優遇を受けることが可能です。
 
これほど高額な補助金を受け取ることができれば、リーフの実質的な購入価格を200万円台前半まで下げられるため、将来の売却損によるダメージをあらかじめ補填しておくことができます。
 
2つ目は、壊れるまで乗り続けるという覚悟です。リセールバリューの低さが大きな問題になるのは、数年で売却し、次の車の購入資金に充てようとするからです。
 
逆に、10年、15年とバッテリーの寿命が来るまで使い倒せば、最終的な価値はどの車もゼロに近づきます。売却金額を気にする必要がなくなる分、毎月の安い燃料代やメンテナンス費用の節約メリットを、長い年月をかけて最大限に回収できるのです。
 
資産価値の高いハイブリッドか維持費の安いEVか。どちらが正解かは、補助金をいくらもらえるか、そして何年乗るつもりかという長期的なプランによって決まるといえるでしょう。
 

まとめ

ガソリン代節約のためにEVを選ぶなら、売却価格まで含めたトータルコストの視点が不可欠です。カローラクロスのようなリセールバリューの高い車種と比較すると、5年スパンの買い替えでは節約分を遥かに超える売却損が出る恐れがあります。
 
高額な補助金を確実に受けること、そして長期保有で使い切る覚悟があるかどうかが、損をしないための絶対条件といえるでしょう。
 

出典

日産リーフ価格・グレード
トヨタカローラクロス価格・グレード
 
執筆者 : 金田サトシ
FP2級、WEBライター検定3級、情報処理安全確保支援士、ネットワークスペシャリスト

  • line
  • hatebu
【PR】 yumobile
FF_お金にまつわる悩み・疑問