妻が「家賃を考えるなら都営住宅に申し込みたい」と言う一方で、夫は「抽せんなら当たらないかもしれないし、URのほうが現実的では?」とのこと。安さだけで決めると後悔することもあるのでしょうか?
ただし、都営住宅とURは仕組みが大きく異なります。家賃だけを見て決めると、入居時期や住み心地の面で思わぬズレが出ることもあるため、夫婦で意見が分かれたときは、それぞれの特徴を整理して考えることが大切です。
そこで本記事では、都営住宅とUR賃貸住宅の違いや、安さだけで住まいを選ぶ際の注意点について解説します。
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目次
都営住宅とURは「安さ」と「入りやすさ」が大きく違う
都営住宅は、住宅に困っている世帯向けの公営住宅です。収入などの条件を満たした人が申し込める仕組みで、家賃は世帯の収入や住宅の条件などに応じて決まります。そのため、条件が合えば家賃を大きく抑えられる可能性があります。
一方、UR賃貸住宅は、公営住宅ではありません。UR都市機構が管理する賃貸住宅で、物件ごとに家賃が設定されています。URは礼金、仲介手数料、更新料、保証人が不要とされており、初期費用を抑えやすい点が特徴です。また、抽せんなし・先着順で探せる物件もあるため、希望に合う空室があれば入居までの見通しを立てやすくなります。
つまり、都営住宅は「家賃を抑えやすい」、URは「申し込みやすく、予定を立てやすい」という違いがあります。
都営住宅は家賃を抑えやすいが、抽せんや条件に注意が必要
妻が「家賃を考えるなら都営住宅」と考えるのは、もっともな意見です。毎月の住居費を抑えられれば、食費や教育費、老後資金に回せる資金が増え、家計に余裕が生まれやすくなります。特に、現在の家賃負担が重い家庭にとっては、家賃面のメリットは大きいでしょう。
一方で、都営住宅は希望すれば誰でも自由に入居できるわけではありません。収入や世帯構成などの申し込み資格を満たす必要があり、募集時期や募集される住宅も限られます。さらに、抽せん方式の場合は申し込んでも必ず入居できるとは限りません。
そのため、「今の家の更新が近い」「子どもの入学までに引っ越したい」など、期限がある家庭では注意が必要です。
都営住宅だけに絞ると、抽せんに外れたときに次の住まい探しが遅れ、希望する時期に引っ越せなくなる可能性があります。家賃を抑えるために都営住宅へ申し込む価値は十分にありますが、同時にURや民間賃貸など選択肢も残しておくとよいでしょう。
URは現実的に探しやすいが、毎月の家賃負担を確認したい
夫が「URのほうが現実的では」と考える理由は、入居までの見通しを立てやすい点にあるでしょう。URは収入基準などの申し込み資格を満たしていれば、空室を抽せんなし・先着順で探せます。
また、礼金や仲介手数料、更新料が不要とされているため、民間賃貸に比べて引っ越し時の負担を抑えやすいです。さらに、保証人が不要な点も、親族に頼みにくい家庭にとっては利用しやすい仕組みといえるでしょう。
ただし、初期費用を抑えやすいからといって、毎月の負担まで軽くなるとは限りません。都営住宅は世帯の所得などに応じて使用料が決まるため、条件によってはURのほうが毎月の家賃負担が重くなるケースがあります。
例えば、都営住宅より月2万円高いURに住む場合、1年で24万円の差が出ます。URは更新料不要とされていますが、毎月の家賃の差が大きければ、長く住むほど家計への影響も無視できません。
また、URは物件によって築年数や駅からの距離、設備、間取りなどに差があります。そのため、家賃だけで判断せず、通勤時間や買い物のしやすさ、子どもの通学、将来の住み替えやすさもあわせて確認おきたいところです。
家賃を抑えられても生活が不便な場所を選ぶと、交通費や移動時間の負担が増えることもあるため、毎月の支出と暮らしやすさの両方を見て判断しましょう。
都営住宅とURは、家賃だけでなく入居時期や暮らしやすさも比べよう
都営住宅とURのどちらが正解かは、家庭の状況によって変わります。家賃を最優先し、入居時期に余裕がある場合は、都営住宅に申し込む価値はあります。一方で、早めに住まいを決めたい、抽せんに左右されたくない、初期費用を抑えたいという場合は、URも有力な選択肢です。
希望する時期に住み替えられない事態を避けるには、「都営住宅に申し込みながら、URや民間賃貸も並行して探す」という考え方が役立ちます。
夫婦で月々払える家賃の上限や引っ越したい時期、譲れない条件を先に決めておけば、感情的な対立も減らせます。住まい選びは家賃だけで判断せず、入居できる時期や暮らしやすさも含めて、家計に無理のない選択をしましょう。
出典
東京都住宅供給公社(JKK東京) 使用料のしくみ
独立行政法人都市再生機構(UR都市機構) お申込み資格
東京都 住宅政策本部 都営住宅の入居資格
独立行政法人都市再生機構(UR都市機構) よくあるご質問
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

