UR住宅を見ていたら、父に「都営住宅みたいな所得制限は気にしなくていいの?」と聞かれました。似たような公的住宅のイメージでしたが、入居条件には大きな違いがあるのでしょうか?

配信日: 2026.05.18
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UR住宅を見ていたら、父に「都営住宅みたいな所得制限は気にしなくていいの?」と聞かれました。似たような公的住宅のイメージでしたが、入居条件には大きな違いがあるのでしょうか?
UR住宅や都営住宅は、どちらも公的なイメージがあるため、入居条件も似ていると思われがちです。しかし、実際には住宅の目的や申し込み条件に違いがあります。特に、所得に関する考え方は大きく異なります。
 
UR住宅を検討する際は、都営住宅と同じ感覚で考えるのではなく、それぞれの仕組みを分けて確認することが大切です。本記事では、UR住宅と都営住宅の入居条件の違いや、所得・収入基準の考え方について解説します。
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UR住宅と都営住宅はどちらも公的住宅だが目的が違う

UR住宅は、独立行政法人都市再生機構が管理する賃貸住宅です。一般的な賃貸住宅に近い仕組みで、礼金や仲介手数料、更新料、保証人が不要という特徴があります。申し込みは、空き住戸があれば原則として先着順で進むため、条件に合う物件を見つけたら比較的検討しやすい住宅といえるでしょう。
 
一方、都営住宅は東京都が供給する公営住宅です。収入の少ないなどの理由で住宅に困っている人に、低めの家賃で住まいを提供することを目的としています。そのため、UR住宅よりも福祉的な意味合いが強く、申し込みには所得や世帯状況などの条件があります。
 
つまり、どちらも「公的な住宅」といえますが、UR住宅は幅広い人が利用しやすい賃貸住宅、都営住宅は住まいに困っている低所得世帯を支える住宅と考えると分かりやすいでしょう。
 

都営住宅は所得が基準内でないと申し込めない

都営住宅では、世帯の所得が定められた基準内であることが申し込み条件の一つです。JKK東京の所得基準表では、一般区分の場合、家族人数が2人なら所得金額は0円から227万6000円、3人なら0円から265万6000円、4人なら0円から303万6000円とされています。
 
なお、障害者を含む世帯や60歳以上の世帯、子どもがいる世帯などは、特別区分として別の基準が使われる場合があるため、公式ホームページで最新情報を確認してください。
 
このように、都営住宅は「一定以上の所得があると申し込めない」仕組みです。例えば、共働きで世帯所得が基準を超える場合、家賃の安さに魅力を感じても申し込み対象外になることがあります。
 
また、都営住宅は所得だけでなく、東京都内に住んでいること、住宅に困っていること、同居親族の有無なども確認されます。単身者の場合は、都内に継続して3年以上住んでいることや、60歳以上などの要件に当てはまることが必要です。
 

UR住宅は所得制限ではなく家賃に応じた収入基準がある

UR住宅には、都営住宅のような「所得が多いと申し込めない」という意味での所得制限はありません。ただし、誰でも無条件で入居できるわけではなく、家賃を支払えるだけの収入があるかを確認されます。
 
UR賃貸住宅の公式サイトによると、申し込みには平均月収額が基準月収額以上であることが必要です。世帯で申し込む場合、家賃が8万2500円未満なら基準月収額は家賃の4倍なので、家賃6万円の住戸なら月収24万円以上が目安になります。家賃が8万2500円以上20万円未満なら基準月収額は33万円、家賃20万円以上なら40万円です。
 
また、単身で申し込む場合も基準があります。家賃が6万2500円未満なら家賃の4倍、6万2500円以上20万円未満なら25万円、20万円以上なら40万円が基準月収額です。収入が足りない場合でも、一定期間の家賃などを前払いする「一時払い制度」や、貯蓄額で条件を満たす「貯蓄基準制度」を使える可能性があります。
 
つまりUR住宅では、所得が高いことは基本的に問題になりません。むしろ、家賃を無理なく支払えるだけの収入や貯蓄があるかを確認されます。
 

UR住宅と都営住宅は、入居条件の違いを理解して自分に合う住宅を選ぼう

UR住宅と都営住宅は、どちらも公的なイメージがありますが、入居条件の考え方は大きく異なります。都営住宅は、収入の少ないなどの理由で住まいに困っている世帯を支える住宅のため、所得が基準を超えると申し込めません。
 
一方、UR住宅は所得の上限よりも、家賃を支払えるだけの収入や貯蓄があるかが重視されます。そのため、収入が多いこと自体は基本的に問題になりません。
 
住宅を選ぶ際は、家賃の安さだけでなく、申し込み条件や入居までの流れも確認することが大切です。制度の違いを理解し、自分や家族に合った住まいを選びましょう。
 

出典

独立行政法人都市再生機構(UR都市機構) お申込み資格
東京都 住宅政策本部 都営住宅の入居資格
東京都住宅供給公社(JKK東京) 所得基準表
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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