「10万円のiPhone」を“残クレ4万円”で購入! でも「バッテリー膨張で2万円請求」「結局返す必要がある」などデメリットも多数…実際それほど“お得じゃない”? 注意点を確認

配信日: 2026.05.24
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「10万円のiPhone」を“残クレ4万円”で購入! でも「バッテリー膨張で2万円請求」「結局返す必要がある」などデメリットも多数…実際それほど“お得じゃない”? 注意点を確認
新年度にあわせてスマートフォンを買い替えたいと考える人は多いかもしれません。できるだけ安くiPhoneを手に入れたいと調べていると、「2年後に返却すれば負担が軽くなる契約」を目にすることがあります。俗に言う「スマホ残クレ」という制度です。
 
ただし、仕組みを知らないまま契約すると、想定外の費用が発生する可能性があります。本記事では、スマートフォンの残価設定型契約の基本と注意点を分かりやすく整理します。
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スマホの「残クレ」とは

「スマホ残クレ」とは、スマートフォンの「残価設定型契約」のことで、実際にはさまざまなサービス名が付けられています。簡単にいえば、端末価格の一部を「残価」として据え置き、残りを分割で支払う購入方法です。
 
「残クレ」というと、自動車の「残クレローン」を想起する人もいると思いますが、これとは全く異なります。自動車の残価設定型クレジットとの違いは次の点です。
 

【スマホの残クレ】

・期間は23ヶ月
・23ヶ月間は自分のものとして使える
・2年後の返却が前提
・返却しないなら残価を払う

 

【車の残クレ】

・期間は3~5年
・ローン支払期間は自分のものではない
・買取、返却、乗り換えを選べる
・残価をあらかじめ設定する(保証される)

 
なぜ「残価設定型契約」で安くiPhoneを買えるのかというと、新規契約時の過度な値引きが総務省によって規制されたからです。その結果として、返却を条件に負担を抑える販売方法が広がりました。
 

スマホの「残クレ」のメリット、デメリット

残クレ、つまり「残価設定型契約」のメリット、デメリット、注意点をまとめます。
 

【メリット】

(1)月々の支払いが安く見える
残価(将来の下取り価格)を差し引いた金額だけを分割で支払うため、通常の分割購入よりも月額負担が軽くなります。高額なiPhoneでも手が届きやすくなります。
 
(2)最新機種に乗り換えやすい
2年後に返却すれば残りの支払いが不要になるため、定期的に新しい機種へ乗り換えやすい仕組みです。常に最新モデルを使いたい人には相性が良いです。
 
(3)初期費用を抑えられる
一括購入と比べて初期費用がほとんどかからないため、まとまった資金がなくても高性能なスマホを使えます。

 

【デメリット】

(1)最終的に自分のものにならない前提
返却すれば支払いは軽くなりますが、端末は手元に残りません。買い切りとは異なり、資産にはならない点に注意が必要です。
 
(2)長く使う人ほど割高になりやすい
同じ端末を3年以上使う場合、最初から購入したほうが総支払額は安くなるケースが多いです。返却を忘れると高い金額を支払うことになります。
 
(3)割引込みで「安く見える」構造
乗り換え割引(MNP)やキャンペーンと組み合わせることで、「実質◯万円」と表示されることがありますが、純粋な値引きではなく、返却や条件付きの割引が含まれています。

 

スマホの「残クレ」の注意点、追加請求となる例

スマートフォンの「残価設定型契約」は、返却時に著しい故障や劣化があると、追加請求が発生します。図表1のように、各携帯電話事業者は返却時の査定基準を設けており、基準を満たさない場合は追加費用が発生する仕組みです。
 
図表1

図表1

株式会社NTTドコモ いつでもカエドキプログラム
 

【故障などに対する追加費用】

返却時に故障が発覚した場合の支払額は、携帯電話事業者が定めていますが、一般的に2200~2万2000円程度です。
 
追加請求の代表例は画面割れですが、見落とされやすいのがバッテリーの状態です。リチウムイオン電池は劣化すると膨張することがあります。また、外観に問題がなくても、安全性の観点から「正常品」として扱われない場合があります。
 
携帯電話事業者の補償サービスに入っていれば、修理の費用は実費でなく補償サービスの範囲内で済ませることができます。
 
なお、自分でバッテリーを交換する場合の費用は約8000~2万円です。「残価設定型契約」の返却時に請求される額が法外に高いというわけではありません。
 

まとめ

スマートフォンの残価設定型契約は、短期間で機種変更する人には合理的な選択です。ただし、返却前提である点と、状態によって追加費用が発生する点を理解する必要があります。特にバッテリーは消耗品であり、見た目に問題がなくても査定に影響する可能性があります。
 
契約の前には、返却条件や査定基準、追加費用の条件などの事項をよく確認しましょう。価格の安さだけで判断すると、想定外の出費につながることがあります。仕組みを理解したうえで選ぶことが大切です。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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