兄から「実家の土地をコインパーキングか月極駐車場にする」と連絡が! 住宅街なら“月極駐車場”のほうが儲かりますか? 10台規模でいくら月収に差が出るかシミュレーション
本記事では10台規模の駐車場を想定し、売上やコストの違いを試算しながら、「結局どちらが損をしにくいのか」を資産運用の視点で分かりやすく解説します。
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コインパーキングと月極駐車場の仕組みの違い
コインパーキングと月極駐車場は、どちらも「駐車場経営」ですが、収益構造はかなり異なります。
コインパーキングは収益が伸びやすいが変動も大きい
コインパーキングは、利用者が時間単位で料金を支払う仕組みです。駅前や商業施設周辺など需要が高い立地では、1日に何度も車が入れ替わるため、高い売上が期待できます。
例えば、1時間300円、1台あたりの平均利用時間を1日5時間と仮定すると、次のような計算になります。
300円×5時間×10台×30日=45万円
ただし、これはあくまで売上です。実際には設備費、電気代、保守費、管理会社への手数料などがかかります。稼働率が落ちれば収益もすぐ下がるため、「もうかる可能性はあるが波が大きい」タイプです。
月極駐車場は安定しやすいが大きく伸びにくい
月極駐車場は、契約者から毎月定額の利用料を受け取る仕組みです。仮に1台あたり月1万5000円で、10台満車なら、1万5000円×10台=15万円となります。
収益の上限は見えやすいですが、毎日の利用状況に左右されにくく、比較的安定した収入になりやすいのが特徴です。「大きく稼ぐ」より「安定して収入を得る」タイプといえるでしょう。
10台で運用したら月収はいくら違う? モデルケースで試算
ここでは、一般的なイメージをつかむためにシンプルなモデルケースで比較してみます。
ケース1:コインパーキング(10台)
コインパーキングの料金はエリアによって異なりますが、都市部では1時間300円前後の設定も見られます。今回は、1台あたり1日平均5時間利用されるケースで試算します。
・1時間300円
・1台あたり平均利用5時間/日(モデルケース)
・10台
・管理費・維持費あり
売上:300円×5時間×10台×30日=45万円
仮に、管理会社への委託費や設備の維持管理コストなどで売上の約3割(約15万円)がかかるとすると、手取りは約30万円が目安です。ただし、利用時間が短ければ収益は大きく下がります。例えば、平均2時間利用なら、売上は18万円まで下がります。
ケース2:月極駐車場(10台)
次に月極駐車場です。月極料金も地域差がありますが、都市部近郊では1台あたり月1万5000円前後のケースもあります。ここではその水準で試算します。
・1台あたり月1万5000円
・10代
・稼働率90%(1台分空きが出る可能性を考慮)
・管理費10%想定
売上:1万5000円×10台×90%=13万5000円
管理費を10%(1万5000円)と見込んだときの手取りは、約12万円前後が目安です。
単純比較ではコインパーキング優勢
今回の試算では、次のような結果となりました。
コインパーキング:約30万円
月極駐車場:約12万円
数字だけ見るとコインパーキングのほうが有利に見えますが、これは一定の利用がある前提です。利用が伸びなければ収益は大きく落ち込む点に注意が必要です。一方、月極駐車場は大きく収益が伸びにくいものの、契約が埋まれば比較的安定した収入を見込みやすい特徴があります。
「損をしにくい」のはどっち?
コインパーキングは、駅前や病院、商業施設周辺など、短時間利用の需要が高い土地なら高収益を狙いやすい一方、利用が伸びなければ収益が大きく落ち込むリスクがあります。設備トラブルや機器更新の負担も考慮が必要です。
対して月極駐車場は、住宅街や郊外など継続利用が見込める土地に向いており、収益は比較的安定しやすいでしょう。ただし、空き区画が続くと収入減につながります。初期費用は月極のほうが抑えやすい傾向があり、損をしにくいかどうかは立地や需要次第です。
損をしにくい駐車場経営は「土地との相性」で決まる
収益の高さだけで見ればコインパーキングが有利なケースもありますが、需要を読み違えると赤字リスクもあります。安定性を重視するなら月極駐車場のほうが損をしにくいケースもあるでしょう。
「どちらがもうかるか」ではなく、「自分の土地にどちらが合うか」で考えることが、結果として損を避けるためのポイントです。
出典
国土交通省 駐車対策の現状
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
