職場の先輩から「学資保険で180万円払ったのに、受取額は175万円だった」と聞きました。これから教育費を積み立てるなら、保険よりNISAのほうがいいでしょうか?
そこで本記事では、学資保険とNISAの違いや、教育費を準備する際の考え方について解説します。
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目次
学資保険で払った額より受取額が少なくなることはある
学資保険は、毎月保険料を払い、子どもの進学時期などに学資金や満期金を受け取る保険です。親に万が一のことがあった場合、その後の保険料の支払いが免除される商品もあります。つまり、単なる貯金ではなく、保障がついた積立商品です。
そのため、保険料の一部は保障のための費用などに充てられます。商品内容や契約年齢、払込期間、特約の有無によっては、支払った保険料の合計より受け取る金額が少なくなることもあります。
特に医療特約などをつけると返戻率が下がり、場合によっては元本割れにつながる点に注意が必要です。このようなことから、先輩の「180万円払って175万円受け取った」という話も、契約内容によってはあり得るでしょう。
ただし、学資保険が必ず悪いわけではありません。学資保険は、保険料が自動的に引き落とされるため、貯金が苦手な人でも続けやすい点がメリットです。
また、万が一のときの保障を重視する家庭には合う場合があります。一方、「教育費を少しでも増やしたい」と考える場合は、返戻率だけでなく、保障にいくら払っているのかも確認したほうがよいでしょう。
NISAは増える可能性があるが、必要な時期に下がるリスクもある
NISAは、投資で得た利益に税金がかからない制度です。通常、株式や投資信託の利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座で得た利益は非課税になります。2024年からの新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠を併用でき、非課税保有期間も無期限になりました。
教育費を10年以上先に使う予定であれば、NISAで投資信託を積み立てる方法は選択肢になります。長い時間をかけて積み立てることで、値動きの影響をならしやすくなるためです。例えば、子どもが0歳のときから大学入学まで積み立てれば、運用期間は18年ほどになります。長期投資は、投資タイミングで失敗するリスクを緩和できます 。
ただし、NISAには元本保証がありません。大学入学の直前に相場が大きく下がると、必要なタイミングで売却しにくくなる可能性があります。教育費は、必要になる時期が決まっている費用です。
大学入学の直前に相場が下がっていると、回復を待てず、値下がりした状態で売却しなければならない可能性があります。そのため、入学金や初年度の授業料など、使う時期が近い費用は預金などで準備しておくと安心です。
教育費は「安全に使うお金」と「増やすお金」に分けて考える
教育費づくりでは、学資保険かNISAかを一つに決めるのではなく、使う目的に合わせて準備方法を分けると安心です。
日本政策金融公庫によると、大学にかかる費用の目安として、公立の場合は248万1000円、私立の場合は469万円とされています。入学金や授業料など、大学進学時にはまとまった費用が必要になるため、早めに準備しておくことが大切です。そのため、入学前後に必ず使う費用は、預金や学資保険など値下がりしにくい方法で準備しておくと安心です。
一方で、10年以上先に使う予定の資金や、全額をすぐに使わない費用は、NISAで積み立てる方法も考えられます。例えば、大学入学時に使う100万円は預金で確保し、それ以外の部分をNISAで積み立てると、リスクを取りすぎずに増やす可能性も期待できます。
また、親に万が一のことがあった場合の備えは、NISAではカバーできません。この点を重視するなら、学資保険や死亡保険で備える必要があります。ただし、すでに死亡保険に入っている場合は、学資保険の保障は重複しているケースも考えられます。
そのため、今入っている保険で教育費まで備えられるかを確認したうえで、不足があれば、学資保険や掛け捨ての死亡保険を組み合わせると安心です。
教育費は保険かNISAで決めず、家庭に合う組み合わせで備えよう
学資保険で元本割れすることはあります。特に保障や特約がついている商品では、支払った保険料の金額より受取額が少なくなるケースもあります。一方で、NISAは増える可能性があるものの、必要な時期に値下がりするリスクがあります。
そのため、これから教育費を積み立てる場合は、「保険よりNISAがよい」と単純に決めるのではなく、目的別に分けて考えるのがおすすめです。
近い将来に必ず使う費用は預金や学資保険で安全に準備し、長期で運用できる部分はNISAを活用すると、安心感と成長の可能性を両立しやすくなります。家庭の収入や子どもの年齢、すでに入っている保険によって合う方法は変わるため、無理なく続けられる形で教育費を準備していきましょう。
出典
金融庁 NISA特設ウェブサイト NISAを知る
日本政策金融公庫 教育費を知ろう! お役立ちコンテンツ 教育にかかる費用は?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

