マンションから「一時金50万円」を“大規模修繕のために”と請求され仰天! これまで「月3万円×10年」で修繕費“計360万円”も払ってきたのに、まだ払う必要あるんですか!? 支払い義務について解説

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マンションから「一時金50万円」を“大規模修繕のために”と請求され仰天! これまで「月3万円×10年」で修繕費“計360万円”も払ってきたのに、まだ払う必要あるんですか!? 支払い義務について解説
マンションの管理組合から「大規模修繕工事のため、各住戸から一時金として50万円を徴収します」との通知が届いたら、驚く人は多いのではないでしょうか。「毎月3万円の修繕積立金を長年払ってきたのに、どうしてさらに50万円も払わなければならないのか」と不満に思うのは当然の感情です。
 
本記事では、国土交通省のガイドラインなどを基に、修繕積立金が不足する理由と、この一時金の支払い義務について解説します。
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毎月3万円を払っても、なぜ「一時金50万円」が必要なのか

まずは、毎月3万円の修繕積立金を10年間支払い続けた場合、支払総額は3万円×12ヶ月×10年=360万円になります。決して小さな金額ではありませんが、この全額が大規模修繕のためだけに残っているわけではありません。
 
日常的な設備の修繕として、共用部の小さな修繕や給水ポンプの交換などに修繕積立金が充てられています。
 
そのため、いざ12~15年周期でやってくる大規模修繕の時期になると、「昨今の資材・人件費の高騰により工事費が見込みを大幅に上回っている」「日常の設備維持で資金が目減りしている」といった理由から修繕積立金が不足し、追加徴収や借り入れを検討する管理組合は少なくありません。
 
また、マンションの大規模修繕には、莫大な費用がかかります。外壁の塗装やタイルの補修、屋上の防水工事、足場の設置など、数千万円から1億円を超える費用が必要な大規模修繕工事の場合、戸数によっては1戸あたり数十万円から100万円超の負担相当になるケースもあるのです。
 

修繕費用が不足する「段階増額積立方式」の仕組み

積立金が不足する根本的な原因は、多くのマンションが採用している「段階増額積立方式」という仕組みにあります。
 
新築マンションを販売する際、不動産会社は買い手が購入しやすいように、住宅ローン返済額に加え、管理費や修繕積立金を含めた「月々の支払額」をできるだけ安く見せようとします。
 
そのため、最初の数年間は修繕積立金を低く設定し、数年ごとに段階的に値上げしていくという資金計画を立てるのが一般的です。しかし、いざ値上げの時期になっても、居住者(管理組合)の合意が得られず、計画通りに積立金が引き上げられないことがあります。
 
その結果、必要な資金を貯金できないまま大規模修繕の時期を迎え、不足分を補うために「一時金50万円」という形で一括徴収せざるを得なくなるのです。
 

一時金50万円の支払いは拒否できるのか? 法的義務とリスク

「これまでの積立金で足りないのは、管理組合の計画が甘いから。納得できないから一時金は払わない」と拒否することはできるのでしょうか。結論からいえば、管理規約に基づき総会で適法に決議された場合には、原則として区分所有者に支払い義務が生じます。
 
「建物の区分所有等に関する法律」では、第18条には「共用部分の管理をする場合において、規約に特別の定めがあるときは、当該共用部分の管理に伴い必要となる専有部分の保存行為などは、集会の決議で決することができる」、第19条には「各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する」と定められています。
 
個人的な不満があっても、支払いを拒否し続ければ遅延損害金が加算され、長期間滞納した場合は督促や訴訟に発展し、最終的には財産の差し押さえに至る可能性も出てきてしまうのです。
 

突然の出費を防ぐための防衛策と、財政状況のチェック方法

このような突然の出費を防ぐためには、マンション修繕の仕組みを正しく理解しておくことが重要です。
 
まずは、年に1回開催される管理組合の総会資料や、「長期修繕計画書」を確認してください。現在の積立金の残高と、将来予定されている修繕工事の費用を見比べて、将来的に赤字になるような計画ではないかをチェックしましょう。
 
資金不足が予想されるのであれば、一時金という形で突然数十万円を請求されるよりも、月々の積立金を数千円ずつ計画的に値上げする計画への変更を組合に提案するほうが、結果的に家計へのダメージを和らげられます。
 
また、将来の一時金徴収に備え、家計の状況に応じて毎月数千円程度を予備資金として積み立てておく方法もあります。使わなかった場合には、室内のリフォーム資金として活用できます。
 
実際に、一時金を徴収されているマンションは数多くあります。特別な事例と考えるのではなく、自分が住んでいるマンションでもあり得る話として準備しておいてください。
 

一時金50万円の支払いを拒否することは基本的に不可能

毎月3万円の修繕積立金を払って10年間で総額360万円になっていても、大規模修繕工事の費用高騰や、新築時の設定が安過ぎる「段階増額積立方式」による計画の遅れが原因で、一時金50万円を徴収されるケースは現実に起こります。
 
また、適正な手続きを経て総会で決議された場合には、その支払いを拒否することは容易ではありません。
 
予期せぬ多額の出費を避けるためには、管理組合の長期修繕計画に関心を持つことが重要です。将来的に資金不足が見込まれる場合は、管理組合で修繕積立金の見直しを検討するなど早めに対応しましょう。
 

出典

国土交通省 長期修繕計画標準様式 長期修繕計画作成ガイドライン 長期修繕計画作成ガイドラインコメント含む
e-Gov法令検索 建物の区分所有等に関する法律
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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