タイヤを「4本まとめて交換したほうがいい」とディーラーに勧められた夫。全部で「30万円以上」かかるそうですが、まだ使えそうなタイヤもあります。“1本だけ”交換することはできないのでしょうか?
今回は、タイヤ交換費用の内訳や、部分交換によるリスク、費用を抑えるためのポイントについて解説します。
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目次
4本交換で「30万円以上」は妥当? 車種やサイズで変わるタイヤ購入の費用相場
車を維持するうえで避けて通れないのがタイヤの交換費用です。夫が言う「4本で30万円以上」という金額は、一見すると非常に高額に思えますが、車の種類やタイヤのサイズによっては決して珍しい金額ではありません。
タイヤの価格は、一般的な軽自動車やコンパクトカーであれば比較的安く抑えられますが、近年人気の高い大型のSUVやスポーツカー、高級セダンなどの場合は高額になる傾向があります。
タイヤ部分のみを購入する場合の価格は、購入する店舗やメーカーなどによって異なりますが、一例として1本あたりの価格目安は次の通りです。
・17インチタイヤ:約3万円
・18インチタイヤ:約5万円
・21インチタイヤ:約6万円
これらはタイヤ1本あたりの価格であるため、4本すべてを交換するとなると、タイヤ代だけで約12万円から24万円程度の費用がかかることになります。
さらに、タイヤだけでなくホイールもセットで新調する場合は、費用が跳ね上がります。一例として、ホイールセットの1本あたりの価格目安は次の通りです。
・17インチ(セット):約6万円
・18インチ(セット):約7万5000円
・21インチ(セット):約9万円
もし21インチのホイールセットを4本すべて交換する場合、それだけで合計36万円となり、30万円を大きく超えてしまいます。海外の有名メーカーや限定モデル、高級ブランドのタイヤを選んだ場合も同様に高くなります。そのため、30万円以上という見積もりは、決して法外な金額ではなく、車の仕様によっては十分にあり得る妥当な金額といえます。
依頼するお店で最大1万円以上の差が出る理由
タイヤ交換にかかる費用は、タイヤ本体の購入代金だけではありません。古いタイヤを車から外し、新しいタイヤを組み付けてバランスを調整するための「作業工賃」が別途発生します。この工賃は、タイヤをどこで購入し、どのお店に作業を依頼するかによって料金が変わるため注意が必要です。
お店のタイプ別における、タイヤ1本あたりの作業料金の相場は次のようになっています。
・車用品店:約1500円から2000円
・ガソリンスタンド:約1000円から6000円
・タイヤ専門店:約2000円から3000円
・ディーラー:約1100円から9000円
・車用品店:約2000円から4000円
・ガソリンスタンド:約1700円から8500円
・タイヤ専門店:約3000円から7500円
・ディーラー:約1700円から1万3000円
全体的な傾向として、車用品店は工賃が比較的安く設定されており、反対にディーラーは手厚いサポートがある分、工賃が最も高くなる傾向にあります。
例えば、持ち込みでディーラーに依頼した場合、1本あたり1万3000円前後の工賃がかかることがあり、4本合計すると作業代だけで5万2000円前後になってしまいます。少しでも出費を抑えたい場合は、ディーラーだけでなく、車用品店やタイヤ専門店など、複数のお店で見積もりを取って比較検討するのが賢い選択でしょう。
なぜ1本だけではダメなのか? 左右のズレが招く車の故障と安全装置の誤作動リスク
まだ溝が残っているタイヤがあるにもかかわらず、原則として4本すべての交換が推奨される理由は、車の走行バランスと安全性を維持するためです。
タイヤは道路を走るたびに少しずつ表面が削れ、摩耗していきます。摩耗したタイヤは新品のタイヤに比べて、路面を掴む力である「グリップ力」が低下し、タイヤ全体の直径(外径)もわずかに小さくなります。
このような状態で1本だけを新しいタイヤに変えてしまうと、次のような深刻な問題が発生する可能性があります。
(1)直進安定性の低下
左右のタイヤでグリップ力に差が生まれるため、ハンドルをまっすぐ握っていても車が左右に流されやすくなり、まっすぐ走らなくなる可能性があります。
(2)安全装置の誤作動
現代の車には、車両の姿勢を安定させるための安全装置(VSCやVDCなど)が備わっています。これらの装置は各タイヤの回転数の差を計算して作動しているため、1本だけ外径が違うタイヤが混ざっていると、システムが異常と判断して正しく作動しなくなる恐れがあります。
(3)駆動系への深刻なダメージ
特に四輪駆動(4WD)車の場合、タイヤの回転差を吸収するための機構(デフやクラッチ)に常に過剰な負担がかかり続けます。これが原因で内部が異常発熱し、最悪の場合は駆動系の故障につながることがあります。
一度パンク修理をしたタイヤであっても、元の性能を100%取り戻すことはできません。不意のバーストなどの危険を避けるためにも、1本だけの交換は避けるようにしましょう。
まとめ
基本的には4本まとめての交換が最も安全で推奨される選択肢ですが、例外的に1本や2本だけの交換で済ませられるケースもあります。
例えば、4本のタイヤを新品に交換したばかりで、まだほとんど走っておらず摩耗が進んでいない段階でパンクしてしまったような場合です。このような状況であれば、他のタイヤとの性能差が小さいことから、パンクした1本のみを新品に交換する対応が選択されるケースもあります。
素人目でタイヤの残り溝や摩耗の度合いを正確に判断するのは難しいため、まずは信頼できる車用品店や専門店などに車を持ち込み、現在のタイヤのコンディションをスタッフに詳しく点検してもらうのがおすすめです。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

