運転中に「上司」から“電話”が…。「すぐに出るように」と言われていますが、いつもどうすべきか迷います。ハンズフリーなら“違反”にならいのでしょうか?
道路交通法で強く問題になるのは、運転中に携帯電話を手に持って通話する行為や、画面を注視する行為です。ハンズフリー通話そのものが、すぐに携帯電話使用等の違反になるとは限りません。
ただし、通話のためにスマホを操作したり、会話に気を取られて危険な運転をしたりすれば、違反や事故につながるおそれがあります。仕事の電話でも、安全運転が最優先です。
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手に持って通話すると青切符や反則金の対象になる
運転中の携帯電話使用等について、警察庁は、走行中に携帯電話などを手で保持して通話する行為や、画面を注視する行為を禁止する内容を示しています。普通車で「保持」の違反に当たると、反則金は1万8000円、基礎点数は3点です。
さらに、携帯電話の使用によって交通の危険を生じさせた場合は、反則金で済む扱いではなくなります。罰則はより重く、違反点数も6点です。政府広報も、携帯電話使用により事故を起こすなど交通の危険を生じさせた場合は、免許停止処分の対象になると説明しています。
2026年4月に自転車にも青切符が適用されることになりました。そこで初めて「青切符」という言葉を知った方もいるでしょう。前述の場合分けをすると、3点の違反については「青切符」、6点の違反については「赤切符」です。
仕事の電話であっても、スマートフォンを手に持って通話したり、画面を見て発信・着信操作をしたりするのは危険であり、反則金や罰金の対象になりえます。「業務上必要だった」という理由で、交通ルールの責任がなくなるわけではありません。
通話に出る必要があるなら、出発前にハンズフリー設定を済ませておくことが大切です。走行中にスマートフォンを探したり、画面を見ながら操作したりする状況を作らないようにしましょう。「画像の注視」と判断されれば、反則金の対象となってしないます。
ハンズフリーでも安全運転義務はなくならない
ハンズフリー通話は、スマートフォンを手に持たないため、携帯電話使用等の「保持」には当たりにくいと考えられます。そのため、ハンズフリーで話しているだけで、必ず罰金や反則金を取られるとはいえません。
ただし、ハンズフリーなら何をしてもよいわけではありません。運転者には、周囲の状況をよく見て安全に運転する義務があります。仕事の電話では、数字、納期、クレーム、指示内容など、集中力を使う話題になりがちです。会話に意識が向くと、車間距離、歩行者、信号、標識への注意が弱くなります。
責任の所在についても考えなければなりません。上司から急ぎの指示を受けながら運転していて、前の車のブレーキに気づくのが遅れたとします。この場合、ハンズフリーだったとしても、安全運転上の問題が問われる可能性があります。事故が起きれば、会社の指示があったとしても、運転者自身の責任は重くなります。
事故が起きなくても安全運転義務違反としてみなされた場合、普通車では反則金は9000円、基礎点数は3点の反則行為となります。
また、イヤホンやヘッドセットを使う場合は、周囲の音が聞こえる状態にしておく必要があります。地域によっては、イヤホンなどで周囲の音が聞こえない状態で運転することを禁止している場合があります。サイレンやクラクションが聞こえないほどの音量は避けましょう。
会社には「停車して折り返す」ルールを相談する
上司から「移動中に出て」と言われると、断りにくいものです。しかし、運転中の通話は事故のリスクを高めます。仕事を続けるためにも、会社と安全な連絡ルールを決めておくことが大切です。
たとえば、「運転中は電話に出られない場合がある」「安全な場所に停車してから折り返す」「急ぎの用件は留守電やメッセージに残す」「同乗者がいるときは同乗者が対応する」といったルールです。会社としても、従業員に危険な運転をさせて事故が起きれば、業務への影響や責任問題が生じます。
営業職や配送職など、移動中の連絡が多い仕事では、特にルール化が重要です。上司に相談するときは、「電話に出たくない」ではなく、「事故を防ぐために、安全な場所で折り返す形にしたい」と伝えると理解されやすくなります。
また、ナビや車載システムを使う場合でも、操作は出発前に済ませましょう。走行中の操作を減らすだけで、違反や事故のリスクを下げられます。
まとめ
仕事の電話であっても、運転中にスマートフォンを手に持って通話したり、画面を注視したりすれば、携帯電話使用等の違反となり、青切符や反則金の対象になるおそれがあります。普通車の保持違反では、反則金1万8,000円、基礎点数3点です。
ハンズフリー通話だけで直ちに違反になるとは限りませんが、安全運転義務はなくなりません。会話に集中して前方不注意になれば、事故や別の違反につながる可能性があります。仕事の電話でも、安全を犠牲にしてよい理由にはなりません。
上司には、安全な場所に停車してから折り返すルールを相談しましょう。出発前に機器設定を済ませ、走行中の操作をなくすことも大切です。移動中の連絡は便利ですが、無理に出るより、事故を防ぐ行動を優先するほうが、結果的に自分も会社も守れます。
出典
警察庁Webサイト やめよう!運転中のスマートフォン・携帯電話等使用
警視庁 交通違反の点数一覧表
警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

