韓国では“レジバイト中に勉強”可能!?「日本はお客さんいなくても立ってるの?」の指摘に、日本人からも「日本は厳しすぎ」「座るとクレーム」の声が…なぜ最低賃金で“過剰な礼儀正しさ”を求められるのか
韓国語では「日本ではお客さんがいなくても虚空を見つめてただ立っているの?」と引用され、「(暇な時間に) 立っていると注意され、商品整理や床掃除までさせられる」という共感の声まで広がっています。
最低賃金に近い時給でありながら、なぜ日本では高い水準の礼儀正しさや立ち姿勢まで求められるのでしょうか。本記事では、コンビニやスーパーの時給と最低賃金の関係、求められる接客のレベル、座るのがNGとされる理由まで解説します。
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日本のコンビニやスーパーなどの時給はほぼ最低賃金?
結論からお伝えすると、コンビニやスーパーのアルバイト時給は、働く地域の最低賃金とほぼ変わらない水準に設定されている場合がほとんどです。地域別最低賃金は、2025年10月の改定で全国加重平均が1121円となり、47都道府県の全てで初めて1000円を超えました。
経済産業省の資料では、コンビニスタッフの募集時給は全職種のなかでほぼ最下位という結果が示されています。最低賃金との差が数パーセント未満、つまりほぼ同額で募集する店舗が大半を占めるというデータもあるのです。
「うちの時給、ほぼ最低賃金では?」という感覚は、決して気のせいではないと言えるでしょう。
最低賃金でも「過剰な礼儀正しさ」が求められるのはなぜ?
実際に、最低賃金に近い時給でありながら、丁寧なおじぎや笑顔、両手でのお釣り渡しまで求められるのが日本の接客の特徴です。レジ業務だけにとどまらず、品出しや床掃除、検品、揚げ物の調理まで幅広く任される店舗も少なくありません。
背景にあるのは、「お客さまは神さまです」という独特の価値観で、行き届いたおもてなしが当たり前とされてきました。一方、海外では、お客さんがいないあいだに店員がスマホを触ったり、座って休んだりする光景はめずらしくないのです。
だからこそ、待遇と求められる水準のギャップに「割に合わない」と感じてしまう人が多いのではないでしょうか。
日本ではなぜアルバイト中に座るのがNGなの?
意外に思われるかもしれませんが、法律で座るのを禁じているわけではなく、立って接客するという日本独特の慣習が根づいているだけなのです。立ちっぱなしのレジ文化は、行き届いたおもてなし精神が生んだものだと指摘されています。
例えば、おとなりの韓国では、店員の健康を守るために10年以上前から椅子を置くスーパーが増えてきました。長時間の立ち仕事は下肢静脈瘤(りゅう)や腰痛、足のむくみを招きやすく、健康面のリスクも見過ごせません。
日本でも、2024年3月にマイナビが「座ってイイッスPROJECT」を立ち上げ、ドン・キホーテやダイエーなど100社以上が賛同しており、座るのがNGという常識は少しずつ変わりはじめています。
まとめ
今回お伝えしてきたように、コンビニやスーパーのアルバイト時給は、地域の最低賃金とほぼ変わらない水準が一般的です。加えて、丁寧な接客やおもてなしまで求められ、レジ以外の幅広い業務をこなす負担の大きさも見えてきました。
座るのがNGとされてきたのも、法律ではなく立ちっぱなしを良しとする慣習にすぎません。韓国をはじめ海外では座って働くのが当たり前になりつつあり、日本でも椅子の導入が少しずつ広がっています。
立ち仕事の負担は下肢静脈瘤や腰痛にもつながりやすく、働く人の健康を守る取り組みも進みはじめています。待遇や働き方に違和感を覚えたときは、我慢し続ける前に、まずは仕組みを知り、働きやすい職場を選ぶ視点を持ってみましょう。
出典
株式会社マイナビ マイナビバイト『座ってイイッスPROJECT』
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級

