児童手当や高校授業料無償化の所得制限がなくなりましたが、高校卒業までにいくらくらい受け取れますか?

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児童手当や高校授業料無償化の所得制限がなくなりましたが、高校卒業までにいくらくらい受け取れますか?
近年、子育て費用を支援する公的制度が拡充して、児童手当や幼児教育の無償化、高等学校等就学支援金(高校授業料無償化)は所得制限なく、子どもの成長に合わせて経済的支援を受けられるようになりました。では、子どもが生まれてから高校を卒業するまでに、いくらくらいの支援を受けられるのでしょうか。
蟹山淳子

CFP(R)認定者

宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
蟹山FPオフィス代表
大学卒業後、銀行勤務を経て専業主婦となり、二世帯住宅で夫の両親と同居、2人の子どもを育てる。1997年夫と死別、シングルマザーとなる。以後、自身の資産管理、義父の認知症介護、相続など、自分でプランを立てながら対応。2004年CFP取得。2011年慶應義塾大学経済学部(通信過程)卒業。2015年、日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」相談員。2016年日本FP協会、広報センタースタッフ。子どもの受験は幼稚園から大学まですべて経験。3回の介護と3回の相続を経験。その他、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー等の資格も保有。

(1) 児童手当

児童手当は児童を養育している人に、0歳から3歳未満は月額1万5000円(第3子以降は3万円)、3歳から18歳になった年の年度末まで、つまり高校卒業の3月までは月額1万円(第3子以降は3万円)が支給されます。
 
かつては所得制限がありましたが、2024年10月から所得制限が撤廃され、日本に住んでいるすべての子どもを育てる家庭が受け取れるようになりました。
 
0歳から高校を卒業するまでの18年間ににいくら受け取れるか計算してみましょう。
 

0~2歳:1万5000円×12×3=54万円
3~18歳になった年度末:1万円×12×16=192万円
合計:192万円

 
生まれ月によって受け取れる合計額は違ってきますが、約200万円を受け取れることになります。
 

(2) 幼児教育の無償化

2019年10月にスタートした幼児教育の無償化は、幼稚園、保育所、認定こども園などを利用する3歳から5歳児クラスのすべての子どもたちの利用料を無料とする制度です。0歳から2歳については、住民税非課税世帯や多子世帯が対象です。
 
支援を受けられる金額は幼稚園、保育園など、利用する保育施設によっても違いますが、今回は私立幼稚園に3年間通い、通常の教育時間の後に夕方までの預かり保育も利用する場合を計算します。
 

幼稚園の利用料:2万5700円(月額上限)
預かり保育の利用料:1万1300円(月額上限)
(2万5700円+1万1300円)×36月=133万2000円

 
この上限額を超える利用料や、通園バス代、行事費用、副食費(給食のおかず、おやつ代)などは、親の負担となります。
 

(3) 高等学校等就学支援金

高等学校等就学支援金は2010年にスタートした制度で、当初は所得制限なしで公立高校の授業料を無償化、私立高校の生徒には公立高校授業料相当額を支援する制度でしたが、2014年に所得制限が導入されていました。
 
しかし、2025年には公立高校の授業料水準までの支援金に所得制限がなくなり、2026年からは私立高校の授業料に対しても所得制限が撤廃されました。
 
その結果、保護者の収入に関係なく、公立高校に子どもを通わせる世帯には年額11万8000円、私立高校に子どもを通わせる世帯にも年額45万7200円を上限として支援を受けられることになりました。
 
ここでは、私立高校に進学する場合に3年間で受けられる支援額を計算します。
 
45万7200円×3=137万1600円
 
なお、支援額は都道府県によって異なることもあります。例えば東京都では上限が50万1000円、大阪府では上限を設けず授業料の全額を支援するということです。ただ、原則として入学金や制服代などは対象とならないので、まったくお金がかからないということにはなりません。
 

まとめ

今回、児童手当、幼児教育の無償化、高等学校等就学支援金それぞれの合計額を計算しましたが、この3つを合計すると462万3600円です。かなり大きな金額に感じられますが、教育費は世の中の景気動向と関係なく上がり続けています。
 
例えば、2026年1月に更新された文部科学省「令和5年度子どもの学習費調査」では私立高校の学費は3年間で約353万7783円です。そこから高等学校等修学支援金額を引いてもまだ200万円以上かかることになります。
 
子育て費用の公的支援制度についてはさまざまな意見があるようですが、公的支援が拡充することで「子どもはほしいけれど経済的に無理」とあきらめる人が減り、少子化に歯止めがかかることが期待されます。
 

出典

子ども家庭庁 児童手当制度のご案内
子ども家庭庁 幼児教育・保育の無償化概要
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査結果の概要(令和8年1月16日差し替え)
文部科学省 高等学校等就学支援金・新制度概要
東京都私学財団 私立高等学校等就学支援金(国の制度)
大阪府教育庁私学課 大阪府の高等学校等の授業料無償化制度について
 
執筆者 : 蟹山淳子
CFP(R)認定者

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