病院でもらう薬が「市販薬」より高くなることも? 2027年3月から負担が増えると聞きましたが、受診せず薬局で買ったほうが安いのでしょうか?

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病院でもらう薬が「市販薬」より高くなることも? 2027年3月から負担が増えると聞きましたが、受診せず薬局で買ったほうが安いのでしょうか?
近年の日本は高齢化などさまざまな要因から医療費の増大が懸念されており、今回の法改正では処方薬にかかる負担額の増加という、私たちにとっても影響の大きな内容が含まれていることが話題になっています。では、具体的にどの程度「負担の増加」が考えられるのでしょうか。
 
本記事では、法改正によって想定される負担額の比較や、市販薬のほうが安く抑えられる可能性について解説します。
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法改正により「OTC類似薬」の患者負担が上がる見込み

2026年5月、「OTC類似薬」を処方された患者に対して、薬剤費の25パーセント相当を「特別の料金」として求める仕組みを盛り込んだ改正健康保険法が成立しました。
 
「OTC類似薬」とは、市販されている医薬品と同程度の効果や成分が配合されている医療用医薬品を指します。医療用医薬品は医師からの処方が原則必要であることから、医療保険適用の対象となります。
 
ところが、市販のOTC医薬品は、購入者の全額自己負担です。OTC医薬品で代替可能とされる医療用医薬品があるにもかかわらず、患者の費用負担額に差があることはたびたび議論の的となっていました。
 
これに加え、かねてより医療費の増大が懸念されていた日本において、医療保険財政の負担軽減やOTC医薬品との患者負担額の公平性確保を図ることを目的としています。
 
厚生労働省の発表によると、今回の薬剤自己負担の見直しは令和9年(2027年)3月の施行を想定としたもので、対象医薬品はおよそ77成分、約1100品目にわたる見込みです。
 

「特別の料金」が加わると自己負担額はどう変わる?

今回のOTC類似薬の見直しでは、前述のとおり薬剤費の25パーセント分が「特別の料金」として加わります。さらに残りの75パーセント分のうち、3割分を患者が負担する形になり、合わせて47.5パーセント分が実際の負担額となる想定です。
 
例えば、薬剤費が1000円のOTC類似薬を処方してもらうケースで考えてみましょう。現行制度では3割負担のため患者負担は300円です。
 
一方、見直し後は薬剤費の25パーセントにあたる250円の特別料金に加えて、残る75パーセント(750円)の3割にあたる225円を負担することになります。その結果、患者負担は合計475円程度となり、現行制度のおよそ1.6倍となる計算です。
 
ただし実際に医療機関で薬剤を処方される際は、初診・再診料、調剤料などが別途かかることにご留意ください。
 

場合によっては市販薬のほうが安くなることもある

今回のOTC類似薬の見直しにより、薬剤費の自己負担額に初診料などを加えると、市販薬を購入したほうが安くなるケースも考えられます。ここでは初診料や処方箋料などを約1100円(3割負担の場合)として試算してみましょう。
 
仮にロキソプロフェン(ロキソニン)20日分(60錠)を処方された場合、初診料や処方箋料など(約1100円)+薬剤費の自己負担額(約300円)=約1400円となるケースがあり、市販薬のロキソニン(約3800円)よりもOTC類似薬のほうが割安という結果になります。
 
一方で、4日分(12錠)を処方された場合、初診料や処方箋料など(約1100円)+薬剤費の自己負担額(約60円)=約1160円となるので、この試算では市販薬(約770円)のほうが費用を安く抑えることができる結果となりました。
 
ここではあくまでロキソプロフェン(ロキソニン)の処方のみの例で比較しましたが、風邪など数日程度の服薬で済む場合は市販薬、処方日数や受診回数によっては、処方薬のほうが費用負担を抑えられる場合があります。
 

まとめ

今回のOTC類似薬の負担額の見直しは、医療保険制度改革をもとに実施されるもので、早ければ2027年3月にも施行される見込みです。症状や薬の種類によっては市販薬のほうが安く済む場合も考えられます。
 
ただし、自己判断で薬を選ぶことはリスクも伴うため注意が必要です。市販薬で症状が改善しなければ、なるべく早めに医療機関への受診を検討しましょう。
 

出典

厚生労働省 保険局 健康保険法等の一部を改正する法律案について(2ページ)
厚生労働省 医療保険制度改正法が成立しました
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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