新幹線が「毎回30%オフ」で“東京-仙台”なら「7000円」も安くなる!? シニアの特権「大人の休日倶楽部」は“ズルい”? 強力な優遇制度に、50代会社員がため息をつく理由
そんな疲れた帰り道、駅のポスターでふと目にする「大人の休日倶楽部」の文字。シニア世代が新幹線で楽しそうに旅行する写真とともに、「30%割引」という驚異的な数字が踊っています。
「自分たちはこんなに身を粉にして働いているのに、時間もお金もある上の世代は交通費まで大幅に割引されるのか……」
思わずそんな不満とため息が漏れてしまう人も少なくないでしょう。今回は、現役世代が思わず「ずるい」と嘆きたくなるシニア向け割引制度のリアルと、その圧倒的なお得度について解説します。

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、第一種/第二種電気工事士、医療情報技師、2級ボイラー技士、ボイラー整備士
圧倒的にお得なシニアの特権「大人の休日倶楽部」とは
このサービスには、年齢によって2つのコースが用意されています。
・大人の休日倶楽部ミドル(満50歳~64歳対象)
・大人の休日倶楽部ジパング(満65歳以上対象)
特に注目したいのが、満65歳以上が対象となる「ジパング」の圧倒的な割引率です。年会費は4364円かかりますが、JR東日本線とJR北海道線のきっぷ(乗車券・特急券など)を片道101キロ以上利用すると、なんと何回でも運賃や料金が30%割引になります。
さらに、日本全国のJR線のきっぷも年間20回まで20~30%割引になる特典がついており、旅行好きのシニアにとっては必須アイテムといえるほど強力な優遇制度です。
具体的にどれくらい安くなる? 東京~仙台間で比較検証
例えば、東京駅から仙台駅まで新幹線(はやぶさ・通常期指定席)で往復旅行をする場合をシミュレーションします。
図表1

筆者作成
通常料金で窓口や券売機できっぷを買うと、片道1万1630円、往復で2万3260円の交通費がかかります。
しかし、「大人の休日倶楽部ジパング」の会員であれば、この料金が30%オフになります。片道あたり約8540円となり、往復で計算すると1万6380円にまで下がります。
つまり、1回の往復旅行だけで約7000円もお得になる計算です。年会費の4364円は、たった1回の東北旅行であっさりと元が取れてしまいます。これが「何回でも」適用されるのですから、現役世代から見ればうらやましい限りです。
現役世代が抱える「うらやましい」というリアルな本音
現代の50代の多くは、昔の同年代のように「給料が右肩上がりで増えていく」という恩恵を受けられず、長引く不況と物価高に直面しています。住宅ローンの返済や日々の生活費に追われ、新幹線で旅行に行く余裕すらない人も多いです。
「割引されている分、正規料金を払っている現役世代が負担を被っているのではないか」
「自分たちが65歳になったとき、果たしてこんなお得な制度は残っているのだろうか」
窓口で30%割引のきっぷを買うシニア層の後ろで、そんなモヤモヤとしたジェラシーを抱えてしまうのは、決して心の狭さではなく、今の日本社会が抱える世代間格差のリアルな感情の表れではないでしょうか。
実は50歳から「ミドル」に入会できる! まずは5%オフから
前記した通り、「大人の休日倶楽部」には満50歳から入会できる「ミドル」コースが存在します。年会費は2624円(初年度無料)かかりますが、JR東日本とJR北海道のきっぷが何回でも5%割引になります。
30%割引には及びませんが、実家への帰省などで年に数回新幹線を使う50代独身会社員であれば、十分に検討する価値はあります。
また、会員限定で発売される「大人の休日倶楽部パス」という乗り放題のフリーきっぷを購入できる権利も得られます。これは、数日間、指定エリア内の新幹線を含む列車が乗り放題になる破格のきっぷです。
上の世代をうらやむ気持ちは一旦置いておき、まずは自分が使える「50歳からの特権」に目を向けてみるのも1つの手です。賢く制度を利用して、たまには日々の激務を忘れる列車旅に出てみるのもよいかもしれません。
出典
東日本旅客鉄道株式会社 大人の休日倶楽部 年会費・入会条件
執筆者 : 西村和樹
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、第一種/第二種電気工事士、医療情報技師、2級ボイラー技士、ボイラー整備士




