『高校就学支援金』改正で教育負担はどう変わる?所得制限の撤廃で、就学支援金の対象が大幅拡大されるって本当でしょうか?

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『高校就学支援金』改正で教育負担はどう変わる?所得制限の撤廃で、就学支援金の対象が大幅拡大されるって本当でしょうか?
子育て世帯にとって、常につきまとうのが「教育費」の悩みです。その中でも高校進学にかかる費用は、家計に大きな影響を与えます。
 
第221回国会で「高等学校等就学支援金の支給に関する法律の一部を改正する法律案」が提出され改正が見込まれることで、2026年、令和8年度から高校授業料の支援が新たな段階に入ります。
 
この改正で、私たちの家計負担はどう変わるのでしょうか。具体的なお金の動きをシミュレーションしながら解説します。
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所得制限の撤廃で、就学支援金の対象が大幅に拡大

現行制度では、保護者の世帯年収が約910万円以上の家庭は、高等学校等就学支援金の対象外となっていました。そのため、一定以上の収入がある家庭では、公立高校や私立高校の授業料を全額自己負担していたケースがあります。
 
しかし、今回の改正によって、この所得制限が撤廃されることになります。これにより、これまで支援を受けられなかった家庭も、就学支援金の対象になります。
 
公立高校に通う場合は、年額11万8,800円が支援されます。私立高校の全日制に通う場合は、全国平均授業料を踏まえ、年額45万7,200円を上限に授業料が支援されます。
 
これまで年収を理由に支援対象外だった家庭にとっては、大きな負担軽減です。特に、子どもが複数いる家庭や、住宅ローン、教育費、老後資金の準備が重なっている家庭では、年間数十万円の差が家計に与える影響は小さくありません。
 
また、収入によって進学先の選択肢が狭まりにくくなる点も重要です。公立高校だけでなく、私立高校も含めて、子どもの希望や学びたい内容に合わせて学校を選びやすくなります。
 

私立高校の支援額アップで年間の自己負担が減る

今回の改正では、私立高校へ進学する場合の支援上限額も引き上げられます。これまで私立全日制の支援上限は最大で年額39万6,000円でしたが、改正後は年額45万7,200円、月額にすると3万8,100円まで拡大されます。
 
たとえば、年間授業料が45万円の私立高校に通う場合を考えてみましょう。これまでは、支援上限39万6,000円との差額である5万4,000円が自己負担となっていました。改正後は支援上限が45万7,200円になるため、年間授業料45万円であれば全額が支援でカバーされる計算です。
 
この場合、年間で5万4,000円、3年間では約16万円の負担軽減になります。家計にとっては、制服代や通学費、塾代などに回せる大切なお金になるでしょう。
 
さらに、これまで世帯年収が高く支援対象外だった家庭では、効果はより大きくなります。私立高校の授業料が年45万7,200円かかるとすると、3年間で約137万円の負担軽減になります。
 
この金額は、大学受験費用や入学金、ひとり暮らしの初期費用にも近い規模です。高校の授業料負担が減ることで、その先の進学費用を準備しやすくなる家庭も多いでしょう。
 

授業料以外の費用は引き続き自己負担になる

負担が大きく減るのはうれしいニュースですが、「高校が完全に無料になる」と考えるのは注意が必要です。就学支援金の対象となるのは、あくまで授業料です。公立高校でも私立高校でも、入学金、施設設備費、制服代、教科書代、通学費、修学旅行の積立金、部活動費などは、引き続き自己負担となります。
 
特に私立高校の場合は、施設設備費や初年度納付金が高額になることがあります。授業料が支援でカバーされても、入学時にまとまった費用が必要になるケースは少なくありません。学校案内や募集要項で、授業料だけでなく年間総額を確認しておきましょう。
 
また、低中所得層向けには、授業料以外の費用を支援する「高校生等奨学給付金」の拡充も予定されています。対象になる家庭は、就学支援金だけでなく、こちらの制度も確認することが大切です。
 
さらに、東京都のように、国の制度とは別に独自の授業料軽減助成金を上乗せしている自治体もあります。住んでいる地域によって受けられる支援が変わるため、都道府県や学校の案内を必ず確認しましょう。
 
浮いた授業料分を日々の生活費に使い切ってしまうと、大学や専門学校に進学する時期に再び大きな負担を感じることがあります。高校卒業後には、受験料、入学金、授業料、教材費、場合によってはひとり暮らし費用もかかります。
 
そのため、就学支援金によって浮いたお金は、できるだけ次の教育費に回すのがおすすめです。毎月1万円でも2万円でも積み立てておけば、3年間で大きな準備資金になります。将来の奨学金借入額を減らせれば、子ども自身の負担を軽くすることにもつながります。
 

まとめ

高等学校等就学支援金の改正により、2026年度から所得制限が撤廃され、これまで支援対象外だった家庭も授業料支援を受けられるようになります。
 
公立高校では年額11万8,800円、私立高校全日制では年額45万7,200円を上限に支援されます。
 
私立高校の支援上限額も引き上げられるため、年間授業料が45万円程度の学校であれば、授業料の自己負担がほぼなくなるケースもあります。これまで支援を受けられなかった家庭では、3年間で100万円を超える負担軽減になる可能性もあります。
 
ただし、支援の対象は授業料です。入学金、制服代、施設設備費、教科書代、通学費、修学旅行費、部活動費などは引き続き自己負担となります。学校ごとの総額や自治体独自の支援制度も確認しましょう。
 
授業料が減った分を生活費に使い切るのではなく、大学や専門学校など次の教育費に備える視点が大切です。高校3年間とその先のライフプランを見据え、家計にゆとりを生む制度として上手に活用していきましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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