自宅前の道路で子どもがボール遊びをしていたら、近所の人に「道路族は罰金を取られるよ」と注意されました。私道でも遊ばせると違法になるのでしょうか?
道路交通法では、交通のひんぱんな道路で球技をすることなどが禁止されています。私道でも、不特定の人や車が通行する場所であれば、道路交通法上の道路に当たる可能性があります。また、法律以前に、騒音や車への傷、近隣トラブルにつながることもあります。
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道路交通法では交通の多い道路での球技は禁止されている
道路交通法第76条に基づいて、交通のひんぱんな道路において、球技、ローラースケート、これらに類する行為をすることが禁止されています。東広島市も、道路上でボールを投げたり、スケートボードなどで遊んだりすることは危険であり、道路は遊び場所ではないと注意を呼びかけています。
違反した場合、道路交通法上は5万円の罰金が科せられる可能性があります。ただし、実際にすぐ罰金を取られるというより、まずは警察や近隣から注意されるケースが多いでしょう。それでも、交通を妨げたり、事故につながったりすれば、単なる注意では済まない可能性があります。
子どもが遊んでいるだけでも、車の運転者からは見えにくいことがあります。ボールを追いかけて急に道路へ飛び出せば、交通事故につながるおそれがあります。運転者が避けようとして事故を起こすこともあります。
また、ボールが車や家の外壁、植木鉢、窓に当たれば、損害賠償の問題になることがあります。「子どもだから仕方ない」とは言えない場合があります。保護者として、遊ぶ場所を選ぶ責任があります。
私道でも道路として使われていれば注意が必要
「うちは私道だから大丈夫」と思う人もいます。しかし、私道でも、不特定または多数の人や車が通行している場合は、道路交通法上の道路に当たる可能性があります。私有地であっても、実際に道路として使われているなら、公共の交通安全に関わる場所と見られることがあるためです。
たとえば、近隣住民の車が通る、宅配車やごみ収集車が入る、通行人が抜け道として使っている、複数世帯が共同で利用している私道では、子どものボール遊びが通行の妨げになることがあります。所有者や住民の合意がないまま遊び場として使うと、トラブルになりやすいでしょう。
一方、完全に自宅敷地内で、門や塀で区切られ、他人が通らない場所なら、道路交通法の問題とは別に考えられます。ただし、ボールが外へ飛び出す、音が響く、隣家の物を壊すなどの問題は残ります。
私道か公道かだけで判断するのではなく、車や人が通る場所か、近隣に迷惑がかかるかを考えましょう。道路として使われている場所なら、公園や広場と同じようには遊ばせないほうが安心です。
遊ばせるなら公園や許可された場所を選ぶ
子どもに外で遊ばせたい気持ちは自然です。しかし、道路でのボール遊びは、事故や近隣トラブルにつながりやすい行為です。安全に遊ばせるなら、公園、広場、学校の校庭開放、ボール遊びが認められている施設などを選びましょう。
公園でも、ボール遊びが禁止されている場所があります。看板や自治体のルールを確認し、周囲の人に配慮して遊ぶことが大切です。小さな子どもなら、保護者が近くで見守り、ボールが道路に出ない場所を選びましょう。
特に、ボールが外に出ないということ、保護者には子どもに対する監督義務があるということは非常に重要な観点です。校庭のような安全な場所でさえ、不運な事故は起こり得るという事例が過去にはあります。
たとえば、サッカーボール事件として最高裁まで争われた事例です。当時11歳だった少年が蹴ったボールが校庭を飛び出し、85歳の男性が転倒し負傷、その1年半後に亡くなった事件です。平成16年が事の発端であり、最高裁判決は平成27年のことでした。
自宅前で少しだけ遊ばせたい場合は、ボールを使わない遊びにする、時間帯を決める、声の大きさに気をつける、車が来たらすぐ中断するなどの配慮が必要です。ただし、近所から注意を受けているなら、同じ場所で続けるのは避けたほうがよいでしょう。
地域によっては、道路遊びが長年のトラブルになっていることがあります。保護者が軽く考えていると、相手の不満が大きくなり、警察や自治体へ相談される可能性もあります。早めに遊び場所を変えることが、子どもを守ることにもつながります。
まとめ
自宅前の道路でのボール遊びは、私道であっても問題になることがあります。道路交通法では、交通のひんぱんな道路で球技などをすることが禁止されています。私道でも、人や車が通行する場所なら、道路として扱われる可能性があります。
すぐに罰金になるとは限りませんが、事故、騒音、物損、近隣トラブルにつながるおそれがあります。ボールが車や家に当たれば、保護者が修理代を負担することも考えられます。
子どもを遊ばせるなら、公園やボール遊びが認められた場所を選びましょう。ボールが外に出ないように見守ることも、保護者の重要な責任です。近所から注意された時点で、相手は迷惑を感じています。安全と近隣関係を守るためにも、道路を遊び場にしない習慣をつけることが大切です。
出典
e-Gov 法令検索 道路交通法
東広島市ホームページ 道路で遊ぶのはやめましょう!!
裁判所 平成24年(受)第1948号 損害賠償請求事件
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

