湘南から都内へ通勤! 「定期代は会社持ちだから」と安心していたら、上限額を超えて“毎月3万円が自腹”に!郊外移住で陥る「交通費の罠」とは?

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湘南から都内へ通勤! 「定期代は会社持ちだから」と安心していたら、上限額を超えて“毎月3万円が自腹”に!郊外移住で陥る「交通費の罠」とは?
海と山に囲まれた自然豊かな湘南エリア。リモートワークの普及に伴い、藤沢や茅ヶ崎などへの移住を検討するビジネスパーソンが増加しています。
 
例えば、東京駅までの乗換なしでの所要時間は、辻堂駅から約48分、藤沢駅からは約55分となっており、都心へのアクセスは十分に現実的な通勤圏内といえます。
 
しかし、移住にあたって見落としてはならないのが「交通費」の落とし穴です。「定期代は会社が全額払ってくれる」と思い込んでいると、思わぬ自腹や手取り減に直面する危険性があります。湘南移住者が直面しやすい交通費の3つの罠と対策を解説します。
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会社の交通費上限を超えると自腹になることがある

まず知っておくべきなのは、交通費の支給は法律上の義務ではなく、企業が独自にルールを定められる福利厚生の一つであるということです。ある調査によると、交通費に「上限を設けている」企業は全体の39%に上り、その上限額の平均は1ヶ月あたり「3万4260円」です。
 
湘南から都内への通勤定期代は決して安くありません。藤沢駅から東京駅への通勤定期代は、改定前で6ヶ月約13.6万円、1ヶ月あたり約2.2万円強かかります。
 
この金額だけを見ると、会社の上限内に収まりそうだと感じるかもしれません。しかし、通勤の疲労を軽減するために特急「湘南」やグリーン車を利用すると、負担は一気に増えます。会社の交通費上限を超えた部分は、原則として自己負担になる可能性があります。
 
たとえば、会社の上限が月3万4260円で、定期代や追加料金を含めた通勤費が月6万円を超える場合、差額が毎月数万円の自腹になることがあります。家賃が都内より安くなったとしても、交通費の自己負担が増えれば、移住による節約効果は小さくなります。
 
湘南暮らしを検討する際は、家賃や住宅ローンだけでなく、会社がどこまで通勤費を負担してくれるのかを必ず確認しましょう。
 

2026年3月のJR東日本運賃改定で定期代が上がった

さらに注意したいのが、2026年3月14日から実施されたJR東日本の運賃改定です。これは国鉄民営化以降、企業の経営判断による初の全面的な値上げとなります。
 
特に通勤定期券の改定率は高く、平均で12.0%の値上げとなります。また、これまで他社との競合などを考慮して割安に設定されていた「電車特定区間」や「山手線内」といった運賃区分が廃止され、通常の「幹線」に統合されます。そのため、都心部に向かう通勤者ほど大きな影響を受けます。
 
例えば、6ヶ月の通勤定期代を見ると、東京〜横浜間は7万350円から7万9650円、+9300円へ、東京〜小田原間は21万6280円から22万7660円、+11380円へと大幅に値上がりします。
 
この値上げによって、今まで会社の交通費上限ギリギリに収まっていた人が、上限を超えてしまうリスクが高まっています。交通費の自己負担は、毎月の固定費です。月数千円の差でも、年間では数万円になります。さらに特急券やグリーン車代を足せば、負担はより大きくなります。
 
「会社が定期代を払ってくれるから大丈夫」と思い込まず、改定後の通勤定期代で再計算することが大切です。移住前に、会社の通勤手当規定と実際の定期代を照らし合わせておきましょう。
 

通勤手当が増えると社会保険料に影響することがある

「うちの会社は交通費の上限がないから、いくら値上げされても痛くない」と思っている人にも、別の落とし穴があります。それが社会保険料です。通勤手当は、月額15万円までであれば所得税の非課税対象となります。つまり、一定の範囲内であれば、通勤手当そのものに所得税はかかりません。
 
ただし、健康保険や厚生年金などの社会保険料を計算する際のベースとなる「標準報酬月額」には、通勤手当も含まれます。標準報酬月額とは、社会保険料を決めるための給与の等級のようなものです。
 
そのため、運賃値上げによって会社から支給される通勤手当が増えると、見かけ上の給与総額が上がります。その結果、標準報酬月額の等級が上がり、毎月給与から天引きされる健康保険料や厚生年金保険料が高くなる可能性があります。
 
通勤手当は実費として支給されるため、自由に使えるお金ではありません。それにもかかわらず、社会保険料の計算には含まれるため、「支給額は増えたのに、手取り額が減ってしまう」ということが起こり得ます。
 
特に、基本給が標準報酬月額の等級の境目に近い人は注意が必要です。数千円から1万円程度の通勤手当増加で等級が上がる場合、思った以上に手取りへ影響することがあります。
 

まとめ

湘南の海や自然に囲まれた暮らしは魅力的です。辻堂駅から東京駅まで約48分、藤沢駅から約55分と、都心への通勤も十分に現実的な距離です。
 
しかし、郊外移住では交通費の確認を後回しにすると、家計に大きな影響が出ることがあります。会社の交通費上限を超えれば差額は自腹になり、2026年3月14日のJR東日本の運賃改定によって、通勤定期代はさらに上がっています。
 
また、会社が全額支給してくれる場合でも、通勤手当は社会保険料の標準報酬月額に含まれます。そのため、通勤手当の増加によって社会保険料が上がり、手取りが減る可能性もあります。
 
対策として、まず会社の就業規則や通勤手当規定を確認しましょう。上限額の有無、特急料金やグリーン車代が対象になるか、テレワーク時の交通費精算ルールを確認することが大切です。
 
時差出勤ができるなら、通常の通勤定期券より約15%割安になるオフピーク定期券の活用も選択肢です。2026年3月の運賃改定に伴い、対象エリアが拡大され、東海道線の藤沢駅〜平塚駅間なども新たに対象となりました。
 
週2〜3日の出社で済むなら、定期券を買わずに都度実費精算したほうが安くなる場合もあります。湘南移住を後悔しないためには、家賃だけでなく、交通費、出社頻度、社会保険料まで含めた総額でシミュレーションすることが大切です。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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