スマホを落として“PayPay”に「10万円を勝手にチャージ」された! 不正利用でも「全額補償される」と思いきや、クレカと違い“補償ナシ”の場合も!? 注意点をFPが解説
PayPayをはじめとする多くのスマホ決済(QRコード決済)には、補償制度が用意されています。しかし、補償を受けるためにはいくつかの条件を満たす必要があり、状況によっては補償が受けられないこともあります。本記事では、スマホ決済の不正利用における補償の条件と注意点についてFPが解説します。
2級ファイナンシャルプランナー技能士
補償には条件がある。「60日以内」の申告と警察への届出
クレジットカードの不正利用に慣れていると、カード会社に連絡するだけで対応してもらえるイメージがあるかもしれません。しかし、PayPayで不正利用の補償を受けるためには、いくつかのステップを踏む必要があります。
まず、守らなければならないのが「損害発生日から60日以内」という申請期限です。利用履歴をこまめに確認していないと被害に気づくのが遅れることがあるかもしれませんが、60日を過ぎてしまうと原則として補償の対象外となります。
また、PayPayへの連絡だけでは不十分で、警察署へ「被害届」を提出することも必要です。家族や同居人が利用したケースや、「送る・受け取る」機能を使ってだまし取られたケースは、補償の対象外とされています。
パスワード管理が甘いと「重過失」と判断されることも
期限内に申請手続きを行ったとしても、必ずしも全額が戻ってくるとは限りません。補償制度の規約には「故意または重大な過失がある場合は補償できない場合がある」という規定があります。
重大な過失とは、少し注意すれば防げたはずなのに、著しく注意を怠った状態を指します。次のようなケースは重過失と判断される可能性があります。
・スマホの画面ロックや決済アプリのパスワードに「0000」や生年月日など推測されやすい番号を設定していた
・パスワードをメモした付箋をスマホケースの裏に貼っていた
・泥酔してスマホを道端に放置し、誰でも操作できる状態にしていた
調査の結果、パスワード管理に問題があったと判断された場合、不正利用された金額が補償されないこともあります。
日頃からできる対策
スマホ決済は便利な反面、紛失した際のリスクを考えておく必要があります。次の点を見直しておくとよいでしょう。
・スマホ本体と決済アプリの両方に、推測されにくいパスワードや生体認証を設定する
・銀行口座からのオートチャージ機能はオフにし、必要な分だけ都度チャージするか、利用限度額を低く設定しておく
・決済アプリからの通知をオンにし、身に覚えのない利用履歴がないか定期的に確認する
まとめ
PayPayなどのスマホ決済で不正利用に遭った場合、補償を受けるためには「60日以内の申請」や「警察への被害届の提出」といった条件を満たす必要があります。
パスワードの管理が不十分だった場合は「重過失」と判断され、補償が受けられないこともあります。日頃からセキュリティ設定を見直し、万一の場合に備えておくことをおすすめします。
出典
PayPay株式会社 不正利用に伴う補償申請について
PayPay株式会社 PayPay補償制度に関する規約
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士

