空港で「荷物が4kg重量オーバーの見知らぬ旅行者」を“助けた”投稿が話題! 荷物を預かった“いい話”なのに「最悪死刑」「絶対ダメ」の指摘が殺到…善意が報われない“残酷な現実”とは

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空港で「荷物が4kg重量オーバーの見知らぬ旅行者」を“助けた”投稿が話題! 荷物を預かった“いい話”なのに「最悪死刑」「絶対ダメ」の指摘が殺到…善意が報われない“残酷な現実”とは
「約1万2000円の追加料金を請求されそうになった旅行者を、その場にいた別の旅行者が助けた」先日、そんな出来事を紹介したX(旧Twitter)の投稿が話題となりました。
 
投稿によると、関西空港で預け荷物の上限15キログラムに対して19キログラムとなり、約1万2000円の超過料金が必要になった旅行者がいたそうです。
 
そこで投稿者は、自身の預け荷物に4キログラム分を移し替えて預かることを提案。その結果、旅行者は追加料金を支払わずに済んだといいます。この投稿には、「困ったときはお互いさま」「優しい世界」「自分も同じことをしてあげたい」といった共感の声が寄せられました。
 
一方、コメント欄では「絶対にやってはいけない」「知らない人の荷物は預かるな」「最悪死刑になる国もある」といった指摘も相次ぎます。一見すると心温まる助け合いにも思えるこの行動が、なぜこれほど強く否定されたのでしょうか。
大林郁哉

FP2級、AFP、簿記3級

なぜ「絶対ダメ」と炎上? 知らなかったでは済まないケースも

コメント欄で特に多かったのが、「知らない人の荷物は絶対に預かってはいけない」という声でした。一見すると、重量オーバーで困っている旅行者を助ける心温まるエピソードにも思えます。しかし、国際線では、預け荷物は「本人が中身を把握し、自ら管理していること」が大前提です。
 
そのため、他人の荷物を自分名義で預けた場合、その荷物の責任は基本的に預けた本人が負うことになります。荷物の中から違法薬物や規制対象物が見つかった場合、「中身は知らなかった」と説明しても、事情聴取や捜査の対象になる可能性があります。
 
実際に海外では、「少しだけ荷物を運んでほしい」「お土産だから届けてほしい」と頼まれた旅行者が、知らないうちに薬物の運搬役、いわゆる「運び屋」として利用されるケースが報告されています。
 
こうした過去の事件もふまえ、外務省は被害を防ぐため、ホームページで「見知らぬ人から荷物を預からないように」と注意喚起をしています。
 
図表1

図表1

外務省 違法薬物(大麻等)の密輸に関する注意喚起
 

最悪の場合、死刑判決につながる国もある

コメント欄では、「最悪死刑」という強い表現も目立ちました。もちろん、他人の荷物を預かっただけで直ちに死刑になるわけではありません。
 
しかし、薬物犯罪に対して最高刑として死刑を設けている国もあります。例えば、シンガポールやタイなどでは、一定量以上の薬物密輸に対して極めて重い刑罰(死刑)が科される場合があります(図表2)。
 
そのため、他人から預かった荷物の中に違法薬物が入っていた場合、本人に運ぶ意思がなかったと主張しても、薬物密輸に関与した疑いをかけられ、重大な刑事事件として扱われる可能性があります。
 
図表2

図表2

横浜市 海外でも注意!
 

善意で助けるなら「荷物を預かる」以外の方法を

困っている旅行者を助けたいという気持ち自体は、決して悪いものではありません。だからこそ、空港では安全を損なわない形で手を差し伸べることが大切です。
 
例えば、不要な荷物を整理したり、超過料金の支払い方法を一緒に確認したり、航空会社のスタッフへ相談したりするなど、荷物を預からなくてもできるサポートはあります。また、家族や同じ旅行グループの同行者同士で荷物を分けることと、面識のない人との間で荷物を預け合うこととは意味合いが大きく異なります。
 
今回の投稿は、一見すると親切な行動に見える一方で、「絶対にやってはいけない」と指摘する声が相次ぎました。その背景には、善意から始まった行動であっても、正しい知識がなければ思わぬリスクにつながることがあるという現実があります。海外旅行を安心して楽しむためにも、「他人の荷物は預からない、預けない」「自分の荷物は自分で管理する」という基本ルールを守ることが、自分自身を守ることにつながるでしょう。
 

出典

外務省 違法薬物(大麻等)の密輸に関する注意喚起
横浜市 海外でも注意!
 
執筆者 : 大林郁哉
FP2級、AFP、簿記3級

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