宅配業者が「チャイムを鳴らさず不在票を入れる」のはナゼ? SNS「鳴らしたら1時間怒鳴られトラウマになった」投稿に「給料泥棒」「かわいそう」と賛否…利用者にも“送料アップ”でしわ寄せが? 求められる対応とは

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宅配業者が「チャイムを鳴らさず不在票を入れる」のはナゼ? SNS「鳴らしたら1時間怒鳴られトラウマになった」投稿に「給料泥棒」「かわいそう」と賛否…利用者にも“送料アップ”でしわ寄せが? 求められる対応とは
ネット通販などの荷物の受け取りで、配達予定日に家にいたのに、チャイムがならず、「不在票」だけ投函されていたという経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
 
利用者の立場からすると、在宅していたのに不在票を入れられるのは、「せっかく待っていたのになぜなのか」と疑問に思うでしょう。状況によっては、クレームにつながりそうな問題でもあります。
 
また、配達員は「不在票」を入れることで再配達の手間が増えるのに、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。本記事では、SNSで話題になった投稿の背景と、利用者ができる配達の受け取りの工夫について解説していきます。
渡辺あい

ファイナンシャルプランナー2級

配達員はなぜチャイムを押さなかったのか

SNSで話題となった投稿は、投稿者が時間指定した宅配物を玄関先で待っていた際に、配達員がチャイムを鳴らさずに不在票を入れようとしていたため、呼び止めたというものでした。
 
この投稿者が、配達員になぜこのようなことをしたのかと理由を尋ねると、配達員は「以前、チャイムを鳴らしたら1時間怒鳴られてトラウマになった。再配達ならほかの人が行くので、お客さんと顔を合わせなくて済むと思ってしまった」という趣旨の説明をしたといいます。
 
このような対応は利用者にとって思いがけないものであり、SNSでは「職務放棄だ」と非難の声がある一方、「配達員の精神的な負担も理解できる」という声も多く寄せられ、賛否が分かれました。
 

配達員にも大きな負担がある

宅配業界では、ネット通販の普及によって荷物の取扱量が大きく増えている一方で、ドライバー不足は深刻な課題となっています。国土交通省によると、2026年4月の宅配便の再配達率は約7.6%となっており、以前より改善しているものの、今でも約13個に1個は再配達となっているのです。
 
また、再配達は、ドライバーの労働時間や人手不足だけでなく、環境負荷にも影響します。
 
このように配達会社にとっても配達員にとっても、「できれば一度で届けたい」配達物ですが、手間をかけてまで再配達にしてしまう行為は、配達員にとってその行動に至るまでの背景に相当な精神的負担があったことが想像できるでしょう。
 
しかし、チャイムを鳴らさず不在票だけを入れる対応は、利用者との信頼関係を損ねることにつながります。利用者が配達員の負担にならないようにと在宅していているのに荷物を受け取れないと、会社へのクレームの増加にもなるかもしれません。このような再配達が増えれば、ほかの利用者への配送にも影響がでる可能性があります。
 

再配達が増えると、利用者にも影響する可能性が……

再配達が増えることは、「配達員が大変」というだけではありません。配送会社側としては、再び人件費や燃料費をかけて荷物を届ける必要があり、その分コストが増えるということになります。
 
再配達が相次いだ場合、ほかの配達が遅れるだけでなく、配送会社全体の負担が大きくなり、将来的には送料の値上げや各種サービスの質の低下へと影響する可能性も出てくるかもしれません。
 
「チャイムを鳴らさず不在票だけ」という配達員の対応は間違っていますが、一部利用者による過剰な対応によって、配達員が精神的な負担や時間的なプレッシャーを抱えていることも覚えておきましょう。
 

利用者ができる再配達を減らす工夫とは

荷物の再配達を減らすために、利用者にはどのようなことができるのでしょうか。例えば、在宅時間に合わせて配達日時を指定する、宅配ボックスや置き配を利用する、配送状況をアプリなどで確認することで、一度で荷物を受け取ることができます。
 
受け取れないことが分かったら、早めに日時変更をするようにしましょう。国土交通省も、宅配ボックスや置き配など、多様な受取方法を活用することで再配達を減らす取り組みを進めています。
 
ただし、いくら利用者側が工夫をしても、今回のように「家にいたのにチャイムが鳴らなかった」というケースでは、利用者側に落ち度はありません。もし何度も同じことが起きるようであれば、配送会社へ事実を伝え、状況を確認してもらうことも大切です。
 

まとめ

SNSで話題になった「チャイムを鳴らさず不在票だけ」という出来事は、多くの人に驚きを与えました。配達員が過去の経験から精神的な負担を抱えていたという背景には同情の声も集まりましたが、それでも在宅している利用者へチャイムを鳴らさない対応は、適切とは言い難いでしょう。
 
再配達が増えると、配達員だけでなく物流全体の負担が大きくなり、最終的には利用者にも影響が及ぶ可能性があります。配送会社の努力だけでなく、利用者も受け取り方法を工夫することで、再配達を減らせる場合があります。
 
配達会社と利用者の双方が少しずつ協力することで、より便利に、快適に利用できる宅配サービスにつながるのではないでしょうか。
 

出典

国土交通省 宅配便の多様な受取方法の利用率は約31.0%~前回調査(令和7年10月)に比べ1.1%増加~
 
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

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