『ドラえもん』の「ころばし屋」を現代技術で開発したら費用はいくら?ガチの設計図から総開発費を試算!
本記事では、ころばし屋の基本性能をおさらいしつつ、実在する音声認識APIや画像認識技術、物理的なパーツなどを導入してプロトタイプを1台製作した際の見積もりをガチで試算・考察していきます。
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「殺し屋」ならぬ「ころばし屋」とは?
『ドラえもん』に登場する「ころばし屋」は、どこかコミカルでありながら、ターゲットを執拗に追い詰める恐ろしさを併せ持つ人気のひみつ道具です。
わずか10円で確実に相手を転ばせるという驚異のロボットですが、現代技術で再現するとどうなるのでしょうか。まずは、その具体的な性能や特徴をおさらいしていきましょう。
「ころばせロボット」の性能をおさらい
「ころばし屋」は、手のひらサイズで卵型をした小型ロボットです。その外見はサングラスにソフト帽、背広を着たギャングのような姿をしています。
背中にあるスロットに10円玉を投入し、転ばせたい相手の名前を告げると、ターゲットをどこまでも追跡して専用の武器で3度転倒させます。極めて高い追尾・攻撃性能を備えているといえます。
現代の技術で「試作機1台」を作る費用を算出
ドラえもんに登場する「ひみつ道具」のような高度なテクノロジーでも、最新AI技術や既存のシステムを駆使すれば、開発可能かもしれません。今回は、市販パーツと最新の技術を組み合わせて「プロトタイプ(試作機)」を1台製作する費用をリアルに算出してみましょう。
依頼を聞きとるためのAI
「ジャイアンをころばせろ」といった主人の依頼(音声コマンド)を正しく聞き分けるには、AIによる音声認識技術が必要不可欠です。
このシステムの開発には、OpenAI, Inc.が提供する高性能な音声認識API「Whisper」を組み込むのが現実的です。利用料金は1分あたりわずか0.0171ドル(日本円に換算して約2.75円)と、低コストで高精度な音声認識機能を実装できるようです。
街中からターゲットを探す
作中のころばし屋は、街中のどこにいるターゲットであっても逃さず探し出します。これを現代の技術に置き換えると、地図データとGPSを連動させれば、ターゲットの現在地を特定するシステムが構築できそうです。
Google LLCが提供する「Google Maps Platform」のAPIを活用すれば、月額4万4000円程度の運用コストで、対象の居場所を追跡する仕組みを設計できるのではないでしょうか。
画像認識で「ジャイアン」をロックオン
ターゲットの居場所を突き止めたら、確実に追尾する必要があります。現代には「OpenCV」という無料で利用できる強力なオープンソースの画像認識ライブラリが存在します。
あらかじめターゲットの容姿をAIに学習させておけば、骨格や服装のデータから自動でロックオン。これにより、土管のある空き地や通学路であっても、見失うことなく追跡できる可能性があります。
ターゲットをころばせよう
ターゲットを安全(?)かつ、確実に転倒させる方法として、今回は瞬間的な爆風を使ってジャイアンを転倒させることにしましょう。家庭用のエアダスターのように、高圧の空気を一気に噴射して足元をすくう仕組みが良さそうです。
空気を送り込むための小型コンプレッサーは、およそ1万円〜5万円ほどで手に入れられます。 これで、ころばし屋に必要な基本機能のパーツがおおよそ揃うことになります。
難所は小型化と人件費
最大の難所となるのが、物理的な「サイズ」の問題です。作中のターゲット(ジャイアンなど)を吹き飛ばして転倒させるほどのパワーを持つコンプレッサーは、現状の技術では「手のひらサイズ」に収めることが非常に困難であり、特注品の開発が必要になるでしょう。
さらに、システム構築にかかる人件費も考慮しなければなりません。ある調査によると、エンジニアの給与はおよそ35万円。また、電気機械器具組立従事者はおよそ26万円です。さらに、開発工数(数百時間)を考えると人件費としてプラス100万円以上が加算されると考えられます。
最新AIでも油断は禁物!開発にケチは厳禁!
今回は「Whisper」や「OpenCV」といったAI技術のおかげで費用を抑えることができました。最新のAI技術を活用すれば、ひみつ道具も現実的な予算で再現できる可能性が見えてきましたが、安易なコスト削減は危険を招く恐れがあります。原作でのころばし屋は、10円を引き抜こうとしたのび太を容赦なく追い回しました。
もし、コストを削った現代版のプロトタイプだった場合、音声認識のバグで「服がこんなに“伸びた”」という日常会話を「のび太」と誤認し、依頼主を襲うポンコツロボになる危険性もあります。安全に関わる開発費用だけは、決してケチってはいけないといえるでしょう。
出典
OpenAI Japan API料金
グーグル合同会社 Google Maps Platform コアサービスの料金リスト
OpenCV公式サイト
github ソースコードおよびライセンス
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

