学資保険とNISAで教育費を貯めるのとでは、どちらがおトクですか? 返戻率と節税も含めて教えてください。
したがって、どちらがお得というよりも、それぞれの特徴やメリット・デメリットをよく押さえたうえで、ご自身の家計に合った活用方法を採用するのがよいでしょう。
本記事では、学資保険とNISAの特徴やメリット・デメリットを解説し、どのように活用したらよいかを解説します。
ファイナンシャル・プランナー
中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。
学資保険の特徴、メリット・デメリット
学資保険は、子どもの教育費を準備するための「保険商品」です。保険料を払い込むことで、進学時に決まった額の保険金が受け取れます。以下、メリット・デメリットについて解説します。
1. メリット
(1)契約で定めた時期に、あらかじめ決めた金額を受け取ることができます。例えば、子どもが中学校・高校・大学に入学するタイミングであらかじめ決めた資金を受け取ることができるなど資金計画が立てやすいです。
(2)学資保険の契約者(保険料を負担している人など)が亡くなるなど、万一のことがあった場合、保険料の払い込みが免除される商品もあり、万が一のときの保障を受けることが可能です。
(3)保険料が生命保険料控除の対象となり、税制面で優遇されます。
(4)学資金を一括で受け取る場合には、50万円の特別控除が適用されます。したがって、利益が50万円を超えなければ税金はかかりません。
2. デメリット
(1)あらかじめ決めたタイミングで、決めた金額を受け取ることができる一方で、その間の物価上昇により、相対的に受け取る金額の価値が下がってしまうリスクがあります。なお、決められた金額以上に受取額が増えることは原則ありません。
(2)途中で解約すると解約返戻金を受け取ることができますが、払い込んだ保険料を下回ることがあります。
(3)契約で決めたタイミング以外、自由にお金を引き出すことができません。
NISAの特徴、メリット・デメリット
NISA(ニーサ)は、少額投資非課税制度です。少額から投資が始められ、投資により得られた利益が非課税になる制度です。
1. メリット
(1)通常、株式や投資信託で得られた売却益や配当金・分配金には、約20%の税金がかかりますが、NISAでは税金がかかりません。
(2)少額から投資ができ、自由に現金として引き出すことができます。
(3)投資額を家計の状況に応じて、いつでも増減することができます。
(4)運用成績によっては、最終的な資産額が学資保険の受取額を上回ることがあります(例:学資保険が105%に対し、NISAが150%となる場合など)。
2. デメリット
(1)学資保険より高い運用成果が期待できる一方、元本割れのリスクがあります。
(2)運用利益は非課税になるが、投資金額に対する税制優遇措置はありません。
(3)商品を選ぶにあたって、ある程度の投資の知識が必要です。
なお、2027年1月より子どものための少額投資非課税制度として「こどもNISA」が開始される予定です。0~17歳のお子さま名義で口座を開設し、年間60万円まで、最大600万円の長期・積立・分散投資が非課税で可能となりますので、従来のNISAに加えて「こどもNISA」の活用も検討するとよいでしょう。
まとめ
学資保険は、決まった金額を積み立てて決まった金額を受け取ることができるため、運用による元本割れのリスクを避けて計画的に教育資金を準備するのに適しています。
一方、NISAは、運用によっては元本割れのリスクが懸念されますが、積立金を自由に引き出せたり、学資保険に比べて高い運用成果を期待することができたりするなどのメリットがあります。
したがって、確実に教育資金を貯めるには学資保険が適していますが、ある程度の投資知識があって、かつ投資のリスクを許容できる人はNISAを活用してもよいかもしれません。
あるいは、教育資金を学資保険で計画的に用意しながら、それ以外の余剰資金でNISAに投資するといったハイブリッド型の活用も検討してもよいでしょう。いずれにしても、両方のメリットやデメリットを理解したうえで、ご家計の状況に鑑み、有効に活用することをお勧めします。
執筆者 : 堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー

