両親は長年“都営住宅”で暮らしています。父が間もなく定年を迎え、退職一時金「600万円」を受け取る予定ですが、一時的な収入でも都営住宅の入居資格に影響するのでしょうか?

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両親は長年“都営住宅”で暮らしています。父が間もなく定年を迎え、退職一時金「600万円」を受け取る予定ですが、一時的な収入でも都営住宅の入居資格に影響するのでしょうか?
都営住宅には「収入超過」というルールが存在しており、「退職金を受け取ると退去しなければならないのでは?」と入居資格への影響を不安に感じるケースもあるでしょう。
 
一時的な収入である退職金は所得としてどのように扱われるのでしょうか。本記事では、都営住宅における所得の算定基準の仕組みや、退職金の取り扱いについて解説します。
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都営住宅の収入基準とは

都営住宅へ入居するには、一定の所得基準を満たす必要があります。都営住宅の所得基準では、一般的な税法上の所得とは異なる独自の計算方法が採用されており、各種特別控除や世帯区分を総合的に考慮して算出される方式です。
 
所得基準には、大きく分けて「特別区分」と「一般区分」が設けられています。「特別区分」の対象となるのは、心身障害者を含む世帯や60歳以上の世帯、高校修了期までの子どもがいる世帯などです。
 
それ以外の世帯は「一般区分」として扱われます。また、改良住宅といった特定の住宅においては、一般の都営住宅よりも所得基準が低く設定されているため、申込みを行う前に要件の確認が必要です。
 
東京都住宅供給公社の公式ホームページでは、自身の世帯が所得基準を満たしているかを事前に確認できるシミュレーターも公開されているため、自身の世帯が基準を満たしているか確認する際に活用するとよいでしょう。
 

退職金などの一時的な所得は「収入超過」の算定対象外

都営住宅では3年以上継続して入居し、かつ入居収入基準を上回る世帯は「収入超過者」と判定され明け渡しに努めなければならないルールがあります。認定所得月額の基準は一般世帯で15万8000円、高齢者世帯や障害者世帯などでは21万4000円です。
 
ただし、退職金など継続性のない一時的な所得については「収入超過」の算定対象外として扱われます。東京都住宅供給公社が公表している所得基準においても、退職金などの一時的な所得は所得認定の計算に含めないことが示されています。
 
例えば今回のケースのように、退職一時金600万円を受け取ったことを理由に、直ちに収入超過者として扱われることはないでしょう。
 
一方で、株式投資による配当金や預貯金の利子など、継続的に得られる所得は認定の対象となるため注意が必要です。
 

年金額やiDeCoの受け取り方法などには注意が必要

都営住宅の所得算定において、すべての年金が一律で所得として扱われるわけではありません。例えば厚生年金や老齢年金、共済年金、企業年金、年金基金などは継続的な所得として算定対象となります。しかし、遺族年金や障害年金については、算定の対象外です。
 
また、iDeCo(個人型確定拠出年金)は受け取り方法によって判定が分かれます。年金形式で分割受給する場合は雑所得(公的年金等)に区分され、継続的な所得として所得認定の対象となります。
 
一方、一時金として一括で受給した場合は税法上の退職所得として扱われ、通常の退職金と同様に所得認定の対象外になると考えられます。
 
ただし、算定対象となる年金であっても収入額がそのまま所得額として計算されるわけではありません。
 
例えば65歳以上の方であれば公的年金収入が年間110万円までは全額控除され所得額0円として計算されます。年金を受け取り始めたからといって、直ちに都営住宅の入居資格へ影響を及ぼすとは限りません。
 

まとめ

退職一時金を受け取っても直ちに都営住宅の入居資格を失うとは限りません。重要なのは、都営住宅の所得認定において、どのような所得が対象となるのか、ならないのかを正しく理解することです。
 
退職金の扱いや入居資格への影響は個別の状況や選択する制度によって異なるため、不安がある場合は募集窓口や管理窓口へ早めに確認し、正確な情報を基に対応することが大切です。
 

出典

東京都住宅供給公社(JKK東京) 所得基準
東京都住宅供給公社(JKK東京) 都営住宅 所得基準判定 シミュレータ
東京都住宅供給公社(JKK東京) 4-4 収入超過者・高額所得者に対する措置
東京都住宅供給公社(JKK東京) よくあるご質問 申込資格 収入 収入(月収)に含まれるものを教えてください。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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