マンションは「ベランダ喫煙禁止」なのに、隣から“たばこの煙”が! 布団の“洗濯・乾燥”で「3000円」かかりましたが、管理会社に「罰金3万円」など決めてもらえますか? お隣との関係が悪化するでしょうか?

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マンションは「ベランダ喫煙禁止」なのに、隣から“たばこの煙”が! 布団の“洗濯・乾燥”で「3000円」かかりましたが、管理会社に「罰金3万円」など決めてもらえますか? お隣との関係が悪化するでしょうか?
マンションの規約でベランダ喫煙が禁止されているにもかかわらず、隣人がたばこを吸い、布団に臭いが染みついてしまった……洗濯するためにコインランドリーなどで余計な出費や手間を強いられると、大きなストレスを感じるでしょう。
 
「実費だけでなく、迷惑料も含めて罰金3万円くらい払ってほしい」と思う人もいるかもしれません。しかし、怒りに任せて管理会社に直談判し、相手に独自の罰金を科そうとする行為にはリスクが潜んでいます。
 
本記事では、行動を起こす前に知っておきたい危険性や、喫煙をやめてもらうための方法を解説します。
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過大なペナルティー要求に潜む「3つの法的リスク」

規約違反をしたのは隣人であっても、被害を受けた側が自由にペナルティーを設定できるわけではありません。具体的な行動に出る前に、以下のリスクを冷静に理解しておいてください。
 

リスク1:「恐喝」や「強要」と受け取られる可能性

日本の法律(民法)における損害賠償は、原則として「実際に生じた損害(今回の場合は洗濯・乾燥にかかった実費の3000円)」を補てんするものです。
 
裁判などの法的手続きを経ず、当事者間で「迷惑料」や「罰金」名目として独自の金額(3万円など)を強く要求すると、相手から「不当な金銭を要求された」「脅された」と主張され、恐喝罪や強要罪などの思わぬ法的トラブルに発展する可能性があります。
 

リスク2:管理会社には強制力がない

管理会社は、マンションの維持管理を委託されている民間企業であり、住人に対して法的な強制力を行使したり、独自に罰金を徴収したりする権限はありません。ちなみに、法律上の「罰金」は、刑法上の刑罰を指す用語です。
 
「隣人に罰金を支払ってほしい」と申し出ても、権限の範囲外として対応できないケースがほとんどでしょう。
 

リスク3:近隣トラブルが深刻化する恐れ

証拠が十分でないまま特定の部屋を名指しして責任を追及すると、相手が「自分ではない」と否定した場合、証拠の有無を巡る対立に発展する可能性があります。
 
その結果、近隣関係が悪化し、マンションでの生活自体が苦痛になる恐れもあります。
 

マンション規約に「ルール」を追加する方法

個人が独自に罰金を科すことはできませんが、マンションによっては管理規約に基づく違約金や違反金などの定めを設けている場合があります。ただし、管理規約を変更するには所定の手続きが必要です。
 
まず、管理組合の総会を招集し、総会に出席した組合員およびその議決権の各4分の3以上の賛成を得ることが求められます。加えて、仮に規約に違反金の規定を設けても、その内容が著しく高額である場合には有効性が問題となる可能性があります。
 
このように、規約を簡単に変更したり、自由な金額で違反金を設けたりできるわけではありません。どうしても責任を追及したい場合は、損害賠償請求などの法的手続きを検討することになりますが、時間と労力を要するため現実的にはハードルが高いでしょう。
 

喫煙をやめてもらうための準備と手順

リスクと法的な限界を理解したうえで、被害の拡大を防ぐには、証拠に基づいた段階的な対応が重要です。
 
まずは、被害を受けた日時や風向き、たばこの臭いがした時間帯などをノートやスマートフォンのメモに記録し、クリーニング代などの領収書を保管しておいてください。こうした継続的な被害の記録は、万一、損害賠償請求などの法的措置を検討する際にも、社会生活上の我慢の限度(受忍限度)を超えていることを示す重要な資料となります。
 
次に、管理会社(または管理組合)には、「特定の個人を処分してほしい」と求めるのではなく、「ベランダからのたばこの煙によって実害(布団のクリーニング代3000円)が生じているため、全戸に向けて『規約でベランダ喫煙は禁止されていること』や『実害が発生した場合には損害賠償請求につながる可能性があること』を周知してほしい」と依頼する方法が有効です。
 
ほかにも同様の被害を受けている住民がいれば、管理会社や管理組合も対応しやすくなるでしょう。ベランダで喫煙している人が、損害賠償を請求される可能性があることを認識すれば、喫煙を控えるきっかけになることも期待できます。
 

罰金ではなく「違反の周知」「注意喚起」で解決を

ベランダ喫煙による被害に対し、怒りに任せて「罰金3万円」を要求したり、独自のルールを作ろうとしたりすることは、かえってトラブルを深刻化させるリスクがあります。
 
まずは、「いつ、どれくらいの被害があったか」という詳細な記録と、クリーニング代などの領収書をしっかり残すことが大切です。これらは、法的に認められる範囲で損害賠償を求める際や、被害の深刻さを示す際の重要な資料となります。
 
上記を踏まえて、管理会社や管理組合を通じて規約違反の周知や注意喚起を行ってもらうことが、隣人との対立を避けながら、ベランダ喫煙の改善を促す現実的な対応です。
 

出典

国土交通省 令和7年改正マンション標準管理規約を踏まえた管理規約の改正を行う場合の手続の留意点について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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