大学生の息子が「夏休みは18きっぷで帰省する」と言いますが“東京-新潟”は鈍行で「片道6時間半」…新幹線は「往復2万円で高い」そうですが「5日間用・1万2050円」は本当にお得でしょうか?
ここでは、現行の青春18きっぷと上越新幹線の料金や時間を比べながら、得になる人とならない人を整理します。
2級ファイナンシャルプランナー技能士
青春18きっぷは今こんなきっぷ・2024年冬からの変更点
青春18きっぷは、全国のJR線の普通・快速列車が乗り放題になる期間限定のきっぷです。2026年の発売額は、5日間用が1万2050円、3日間用が1万円となっています。
ただし、2024年冬から使い方が大きく変わりました。以前は1枚で5回分を好きな日にばらして使え、1枚を複数人で分け合うこともできましたが、現在は次のルールになっています。
・利用開始日から連続する5日間(または3日間)でのみ使える
・1枚につき1人しか使えない(家族で1枚を分けることはできない)
つまり、間に何日かを空けて往復に使うといった飛び石の使い方ができなくなったわけです。
東京~新潟、新幹線と比べるといくら違う
上越新幹線「とき」で東京から新潟へ向かう場合、片道の料金は通常期で次のとおりです。
・自由席:運賃5940円+自由席特急料金4510円=1万450円
・指定席:運賃5940円+指定席特急料金5040円=1万980円
往復にすると、自由席で2万900円、指定席で2万1960円になります。息子の言う「往復2万円」は、自由席のケースでおおむね合っているといえるでしょう。
一方、青春18きっぷの5日間用1万2050円で往復した場合、差額は次のようになります。
・自由席との差:2万900円-1万2050円=8850円
・1日あたり単価:1万2050円÷5=2410円
金額だけを見れば、往復するだけでも新幹線より8000円以上安く済む計算です。ただし、所要時間は大きく違います。新幹線が片道1時間半ほどなのに対し、普通列車を乗り継ぐと東京~新潟は6時間半ほどかかり、高崎・水上・長岡などで3~4回の乗り換えが必要になります。
得になる人、ならない人
青春18きっぷが得になるのは、時間に余裕があり、5日間のうち往復以外の日も途中下車の旅などで使い切れる人です。1日あたり2410円ですから、5日間しっかり乗るほど1回あたりの割安感は増していきます。
反対に、実家に数日滞在してから帰る場合は注意が必要です。連続する5日間しか使えないため、行きと帰りの2日分しか乗らないと、残り3日分(2410円×3=7230円相当)を生かせず、割安感は薄れてしまいます。片道6時間半という時間の長さも、体力によっては負担になりやすいでしょう。
まとめ
現行の青春18きっぷは、5日間用1万2050円で往復すれば、新幹線の自由席往復2万900円より8850円ほど安くなります。金額だけなら、息子の言い分は正しいといえます。
ただし、連続する日程でしか使えず、1枚1人までというルールに変わった点は見落とせません。滞在が長く残りの日を利用できないなら割安感は小さく、片道6時間半という時間もかかります。運賃を取るか時間を取るかを、日程と体力に合わせて選ぶとよいでしょう。
出典
東日本旅客鉄道株式会社 「青春18きっぷ」「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」の発売について
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士

