子育てで忙しい時期に、町内会から「次の役員を引き受けてほしい」と頼まれました。“会費”に加えて“活動費”まで自己負担になる場合でも、断ることはできないのでしょうか?

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子育てで忙しい時期に、町内会から「次の役員を引き受けてほしい」と頼まれました。“会費”に加えて“活動費”まで自己負担になる場合でも、断ることはできないのでしょうか?
子育て中は、仕事、送迎、家事などで時間に余裕がありません。その時期に町内会役員を頼まれ、さらに活動費まで自分で負担すると聞けば、引き受けることに不安を感じるでしょう。
 
町内会や自治会は、住民が自主的に運営する任意の団体です。法律で住民全員に役員就任を義務付けているわけではありません。
 
ただし、すでに加入している場合は、規約や役員選出のルールを確認し、事情を説明して調整することが大切です。
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町内会への加入や役員就任は法律上の義務ではない

町内会や自治会は、市区町村が住民に加入を命じて運営する公的機関ではありません。地域住民が防災、防犯、清掃、行事などを自主的に行う団体です。
 
札幌市は、町内会は自主的・自発的に組織される団体であり、加入は強制ではなく、地域をより安全で安心なまちにする活動をしていると案内しています。たとえば、ごみステーションの管理や生活道路の排雪など、密接に生活とかかわっていることが紹介されています。
 
大阪市城東区の案内でも、町会は地縁による任意組織であり、防災・防犯・美化活動やお祭りなど、安心や住民のつながりをつくる活動をしているとされています。また、町会費や活動内容などは、各町会で管理されていると案内されています。
 
そのため、子育て中で役員活動が難しい場合、「法律上の義務だから断れない」ということはありません。まずは家庭の状況を説明し、役員就任を辞退できないか相談しましょう。
 
ただし、すでに町内会へ加入している場合は、規約に役員の選出方法や会員の協力義務が定められていることがあります。断っただけで直ちに法的な罰則が科されるわけではありませんが、地域内での調整は必要です。
 
規約を確認せずに連絡を無視するより、早めに事情を伝えるほうが関係を悪くしにくくなります。
 

会費とは別の活動費を自腹で出すのが当然とは限らない

町内会の活動に必要な費用は、会費、補助金、行事収入などから支出します。印刷代、備品代、会場費、交通費などを役員が立て替えることはありますが、最終的には町内会から精算されるのが望ましいでしょう。
 
「役員になったら活動費は自己負担」と言われた場合は、何にいくら必要なのか、規約や会計ルールに定めがあるのかを確認してください。個人が善意で出した費用と、団体運営に必要な費用を混同すると、役員になれる人が経済的に余裕のある人へ限られてしまいます。
 
総務省は「地域共生社会の在り方検討会議」を実施しており、2040年頃にかけて、「住民ニーズや地域の課題」が多様化・複雑化することを想定しています。
 
自治会等への加入率低下や担い手が不足している現状があることから、地域活動のデジタル化や市区町村が支援していく視点が必要であるとしています。
 
つまり、町内会・自治体のあり方は、変わっていく過程のさなかです。持続可能な運営のためには、コミュニティの強化や新たな形成が課題とされています。個人の生活を圧迫しない活動の在り方が問われているといえるでしょう。
 
そのため、町内会の活動や個人の責任を明確にしておくことは自然なことです。
 
引き受ける前に、「会議は月何回か」「年間の活動時間はどのくらいか」「自己負担はいくらか」「領収書があれば精算できるか」を確認しましょう。あいまいなまま受けると、後から断りにくくなります。
 

役割の軽減や時期の変更を具体的に提案する

役員を断るときは、「忙しいので無理です」とだけ言うより、具体的な事情を簡潔に伝えると理解されやすくなります。
 
たとえば、「未就学児の送迎があり夜の会議に出られない」「配偶者が夜勤で、休日も子どもを一人で見ている」「今年は難しいが、子どもが小学生になった後なら検討できる」と説明します。
 
完全に断ることが難しければ、負担の小さい役割へ変更してもらう方法もあります。回覧物の作成だけ担当する、オンラインでできる事務を手伝う、行事当日の短時間だけ参加する、2人で一つの役割を分担するなどです。
 
それでも活動時間や自己負担を強く求められる場合は、町内会の会長や総会へ運営改善を提案しましょう。役員不足の原因が重い負担にあるなら、一人に押し付けるのではなく、業務を減らすことが必要です。
 

まとめ

町内会や自治会は任意の団体であり、役員就任が法律で義務付けられているわけではありません。子育てや仕事で活動が難しい場合は、事情を説明して断ることができます。
 
すでに会員になっている場合は規約を確認し、辞退、延期、役割の軽減、分担などを相談しましょう。無視するよりも、できない理由と代替案を早めに伝えるほうが円満です。
 
また、会費とは別に活動費を役員が当然に自己負担するとは限りません。必要な経費は町内会の予算から出せないか確認しましょう。無理な負担を抱えず、続けられる形へ見直すことは、町内会全体にとっても大切です。
 

出典

札幌市 町内会Q&A(よくある質問)
大阪市城東区 町会(自治会・町内会)に加入しませんか?
総務省 自治行政局 市町村課 地域コミュニティについて
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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