古いエレベーターを交換するにはいくら必要? 修繕積立金だけで足りるのでしょうか

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古いエレベーターを交換するにはいくら必要? 修繕積立金だけで足りるのでしょうか
マンションのエレベーターは、日常生活に欠かせない共用設備の一つです。長く使用していると、故障や不具合が起こりやすくなり、管理組合では更新工事を検討する必要が出てきます。
 
一方で、エレベーターの工事内容や費用の仕組みは分かりにくく、どのように資金を準備すればよいのか迷う方もいるでしょう。更新を円滑に進めるには、工事方法や修繕積立金の状況を事前に確認することが大切です。
 
本記事では、古いエレベーターの交換費用や、修繕積立金で賄えるかを判断する方法、不足した場合の対応について解説します。
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古いエレベーター交換費用の目安

マンションのエレベーターを更新する費用は、工事の範囲によって大きく異なります。部分的な設備交換であれば、一般的に1基当たり500万円程度から、全面更新では2500万円程度かかることもあります。
 
また、建物の階数や停止階、定員、設備の状態によっても金額は変わるため、事前の見積もりが欠かせません。
 
主な更新方法は、部分更新と全面更新の2つです。部分更新とは、制御盤や巻き上げ機、操作盤など、老朽化した主要設備を交換する方法です。既存のかごやレールを利用できれば、工事範囲が狭くなり、費用を抑えやすくなります。
 
一方、全面更新は、既存の設備を広い範囲で新しくする方法です。安全性や省エネ性能を高めやすいものの、費用は1基当たり1500万~2500万円程度かかることがあります。建物の階数や設備の仕様、工事範囲によっては、さらに高額になる場合もあります。
 
ただし、エレベーターが古いからといって、必ず全面更新が必要とはかぎりません。まずは保守会社などに点検を依頼し、部分更新で対応できるのか、どこまで設備を交換すべきかを確認することが重要です。
 

修繕積立金でエレベーターを交換できる?

エレベーターはマンションの共用設備であるため、一般的には修繕積立金から工事費を支払います。
 
ただし、現在の積立金残高だけを見て判断するのは適切ではありません。長期修繕計画には、将来行う工事の時期や概算費用が記載されています。まずは、エレベーターの更新時期と必要額が計画に含まれているか確認しましょう。
 
例えば、積立金が十分にあるように見えても、数年以内に外壁や屋上防水の大規模修繕を予定していれば、エレベーターに使える資金は限られます。そのため、今後の工事費も含めて、収支全体を確認する必要があります。
 
また、物価や工事費、人件費の上昇により、過去に作成した計画のままでは資金が不足する場合があります。
 
国土交通省のガイドラインでは、長期修繕計画を5年程度ごとに見直すことにしています。資金不足を防ぐためにも、工事費の変動や建物の状態を踏まえて計画を定期的に見直し、修繕積立金の額が適切か確認することが大切です。
 

修繕積立金が不足するときの4つの対応方法

修繕積立金が不足する場合は、工事内容の見直し、修繕積立金の値上げ、一時金の徴収、金融機関からの借り入れという4つの対応方法があります。すぐに住民の負担を増やすのではなく、まず工事内容を見直します。
 
全面更新だけでなく、部分更新で対応できないか検討することで、費用を抑えられる可能性があります。また、複数の会社から同じ条件で見積もりを依頼し、費用や工事範囲を比較することも大切です。
 
工事内容を見直しても資金が不足する場合は、修繕積立金の値上げや一時金の徴収、金融機関からの借り入れを検討します。毎月の負担は増えるものの、将来の修繕に必要な資金を計画的に確保しやすくなります。
 
ただし、急な値上げは住民の負担になるため、必要な金額や値上げの時期を慎重に決める必要があります。
 
一時金を徴収する方法は、短期間でまとまった資金を用意できる点が特徴です。例えば、1000万円不足している50戸のマンションで均等に一時金を負担すると、1戸当たり20万円になります。
 
ただし、実際の負担割合は管理規約などにより異なり、各戸の負担が大きくなる場合もあります。そのため、金額や徴収時期を住民に十分説明したうえで、総会で合意を得ることが必要です。
 
一方、金融機関から借り入れれば、住民の負担を長期間に分散できます。ただし、元金に加えて利息を支払う必要があるため、将来の修繕積立金収入や工事予定を確認し、無理なく返済できるか慎重に判断しなければなりません。
 
このほか、自治体によっては、安全装置の設置などに補助金を用意している場合があります。補助金は4つの対応方法とは別の補助的な手段ですが、利用できれば工事費の負担を軽減できるでしょう。
 
対象となる工事や申請時期は地域ごとに異なるため、工事を契約する前に自治体の窓口や公式サイトで確認することが大切です。
 

早めに見積もりを取り、修繕積立金の計画を見直そう

古いエレベーターの更新費用は、部分更新か全面更新かによって大きく異なり、1基当たり500万~2500万円程度かかることがあります。修繕積立金で賄えるか判断する際は、現在の残高だけでなく、今後予定されている大規模修繕や工事費の上昇も考慮しなければなりません。
 
資金が不足する場合は、工事内容の見直しや積立金の値上げ、一時金の徴収、借り入れなどを検討します。まずは点検と相見積もりを行い、長期修繕計画を定期的に見直すことで、住民の急な負担を抑えながら計画的に更新を進めましょう。
 

出典

国土交通省 長期修繕計画標準様式 長期修繕計画作成ガイドライン 長期修繕計画作成ガイドラインコメント
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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