夫の妹から「生活費として30万円貸して」と言われました。あげるつもりで貸す覚悟がないなら断るべきでしょうか?「借用書を書くなら貸す」というのはアリですか?
また、「返ってこなくてもよいと思えないなら貸さないほうがよいのか」「借用書を条件にしてよいのか」と悩むこともあります。本記事では、夫の妹から30万円を貸してほしいと言われた場合の考え方や、借用書を作る際の注意点について解説します。
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目次
親族からお金を貸してほしいと言われたときの考え方
「あげるつもりで貸せないなら断るべき」という考え方には、一定の合理性があります。これは、本当に贈与するという意味ではなく、返済されなかった場合でも、自分たちの生活に支障が出ない範囲で貸すという考え方です。
例えば、30万円を貸すことで住宅ローンや教育費、急な医療費の支払いに影響が及ぶ場合は、無理に応じる必要はないでしょう。親族を助けた結果、自分たちが生活費を借りる状況になっては本末転倒だからです。
お金を貸せないことが、必ずしも相手を見捨てることになるはかぎりません。「わが家にも余裕がないため、30万円を貸すことは難しい」と家計上の事情を伝えれば、相手を責めずに断りやすくなります。
全額を貸すことが難しい場合は、返済を求めない範囲で少額を渡す方法も考えられます。ただし、一度応じると再び頼られる可能性があるため、支援するのであれば今回限りであることを明確にしておくことが大切です。
親族から「お金を貸してほしい」と言われたときの判断材料
生活費として30万円が必要と言われても、すぐに貸すのではなく、使い道と返済の見通しを確認する必要があります。具体的には、収入が減った理由や毎月の収入と支出、ほかの借入金の有無、いつから返済できるのかを聞いておく必要があります。
今月だけなど一時的に収入が減ったのであれば、返済できる可能性はありますが、毎月の生活費が不足している場合は、30万円を貸しても数ヶ月後に再び同じ問題が起きるかもしれません。
継続的に生活が苦しい場合は、一時的にお金を貸すだけでなく、家計全体を見直すことが重要です。とはいえ、収支や滞納の状況を本人だけで整理するのは難しい場合もあります。
そのようなときは、自治体の自立相談支援機関に相談すると、家計の課題を整理しながら、今後の対応を一緒に考えてもらえます。相談内容によっては、利用できる給付制度や貸付制度を案内されることもあるでしょう。
その一つが、社会福祉協議会を窓口とする生活福祉資金貸付制度です。ただし、利用には審査があり、相談した人が必ず借りられるとはかぎりません。
貸すかどうかを判断する前に、夫から妹に現在の収入や支出、30万円が必要な理由を聞いてもらうとよいでしょう。そのうえで、家族だけで抱え込まず、公的な相談窓口の利用も提案すると、今後の生活を立て直すきっかけになります。
親族間でお金を貸すときに決めておきたいこと
今回のケースで、「借用書を書くなら貸す」という条件を付けることに問題はありません。親族同士であっても、約束を文書に残しておくことで、後の行き違いを防ぎやすくなります。
お金の貸し借りは、書面がなくても契約として成立する場合があります。ただし、口約束だけでは、後になって「借りたのではなく、もらったと思っていた」など、双方の認識が食い違うおそれがあります。
そのため、借用書を作成しておくことで、貸した事実や返済条件を確認する資料として役立ちます。
借用書には、貸付金額や貸付日、返済期限、毎月の返済額、返済方法、利息の有無、双方の氏名と住所などを記載します。一括返済が難しい場合は、「毎月末に1万円ずつ振り込む」など、実行できる返済計画を定めるとよいでしょう。
また、現金を手渡すよりも銀行振込を利用したほうが、貸し付けや返済の記録を残しやすくなります。
ただし、借用書を作成すれば必ずお金を回収できるわけではありません。相手に返済できるだけの収入や財産がなければ、書類があっても回収は難しくなります。そのため、借用書を作る意思だけで判断せず、返済能力も確認することが大切です。
なお、返済する意思や実態がなく、形式上だけ貸し付けとしている場合は、税務上、贈与とみなされることがあります。親族間であっても、決めた期日に返済し、その記録を残すなど、実際に貸し借りをしていると分かる形にしておきましょう。
親族間のお金の問題は夫婦で条件を決めて対応しよう
夫の妹にお金を貸すかどうかは、一人で判断せず、夫婦で方針をそろえることが大切です。貸す場合は、家計に支障が出ない金額に抑えたうえで、返済期限や返済方法を借用書に残しておきましょう。
一方、返済の見通しが立たない場合は、無理に貸す必要はありません。断る際は、夫から家計の事情を説明してもらうことで、関係の悪化も避けやすくなります。
相手を助けたい気持ちは大切ですが、自分たちの生活を犠牲にしてまで支援する必要はありません。夫婦で無理のない対応を考え、必要に応じて公的な相談窓口の利用も勧めることが、双方にとって負担の少ない解決につながるでしょう。
出典
国税庁 No.4420 親から金銭を借りた場合
内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン 様々な事情で暮らしにお困りのかたのための相談窓口があります!
厚生労働省 生活困窮者自立支援制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

