隣家から「お宅の木の枝が当たって雨どいが壊れた」と、修理費「10万円」を請求されました…。いつ壊れたのかも分からないのですが、言われたとおり全額負担しなければならないのでしょうか?

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隣家から「お宅の木の枝が当たって雨どいが壊れた」と、修理費「10万円」を請求されました…。いつ壊れたのかも分からないのですが、言われたとおり全額負担しなければならないのでしょうか?
隣家から突然「お宅の木の枝が当たって雨どいが壊れた」と言われ、10万円の修理費を請求されたら、支払うべきか迷うでしょう。自宅の木が原因だと言われれば、責任を感じるかもしれません。
 
しかし、枝が雨どいに接触していたからといって、請求された金額を必ず全額支払うとは限りません。
 
実際に枝が破損の原因だったのか、木の管理に問題があったのかなどを確認する必要があります。本記事では、自宅の木の枝で隣家の雨どいが壊れたと主張された場合の責任や、修理費を請求されたときの対応を解説します。
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自宅の木の枝で隣家の雨どいが壊れても「10万円」を必ず全額負担するとは限らない

自宅の木の枝が隣家の雨どいに接触していても、それだけで10万円を全額負担すると決まるわけではありません。民法第709条では、故意または過失によって他人に損害を与えた場合、その損害を賠償する責任があると定めています。
 
また、民法第717条では、土地の工作物の設置や保存に問題があり、他人に損害を与えた場合の責任について定めており、同条2項では竹木についてもこの規定が準用されています。
 
例えば、大きく伸びた枝が隣家の建物に接触していると分かっていたのに、長期間放置していたケースでは、木の所有者などに責任が生じる可能性があります。
 
一方、雨どいが以前から劣化していた場合や、台風・積雪など別の原因で破損した場合も考えられます。そのため、「自宅の木が近くにあった」という理由だけで修理費を全額負担するとは限りません。
 
請求を受けてもその場で支払いを約束せず、まず破損した原因や状況を確認しましょう。
 

修理費を負担するかは「枝が原因で壊れたのか」「木の管理に問題がなかったか」がポイント

修理費の負担を考えるうえでは、枝と雨どいの破損との関係が重要です。
 
例えば、枝が接触していた部分に破損が集中していれば、枝が原因だったと考える材料になります。反対に、雨どい全体が古くなっていたり、枝から離れた部分も壊れていたりすれば、経年劣化など別の原因も考えられるでしょう。
 
「いつ壊れたのか分からない」という場合は、破損時期についても確認が必要です。以前から壊れていた雨どいについて、現在の木の状態だけを理由に修理費を請求されている可能性もあるためです。
 
木の管理状況もポイントになります。以前から隣人に「枝が当たっているので切ってほしい」と伝えられていたにもかかわらず放置していた場合などは、責任を問われる可能性が高まるでしょう。
 
なお、民法第233条では、隣地から枝が越境してきた場合、原則として木の所有者に切除を求めることができます。一定の条件を満たす場合には、越境された土地の所有者が枝を切ることも可能です。
 
今回の修理費とは別に、枝が越境しているのであれば、今後のトラブルを防ぐためにも早めに剪定しておくとよいでしょう。
 

10万円を請求されたら支払う前に写真や見積書を確認しよう

隣家から修理費を請求された場合は、支払う前に、まず破損箇所や修理前の状態が分かる写真を確認しましょう。いつ破損に気づいたのか、どの枝が当たっていたのかなども聞いておくと、状況を整理しやすくなります。
 
修理業者の見積書や請求書も確認してください。例えば、枝が当たった一部分だけの修理で済むにもかかわらず、雨どい全体の交換費用が含まれていれば、10万円すべてを負担すべきなのか検討する必要があります。
 
自宅側からも、木と雨どいの位置関係や枝の状態を写真に残しておくとよいでしょう。後から双方の主張が食い違った際、当時の状況を確認する材料になります。
 
隣人との関係を悪化させたくないからと、確認せず支払ってしまうのは避けたほうがよいでしょう。事実関係や金額の根拠を確認したうえで話し合うことが大切です。
 

まとめ

自宅の木の枝が隣家まで伸びていた場合、木の管理状況や破損との因果関係によっては、雨どいの修理費を負担する責任が生じる可能性があります。
 
ただし、「枝が当たっていた」という理由だけで、請求された10万円を無条件に全額負担するとは限りません。枝が破損の原因なのか、雨どいに経年劣化がなかったか、修理内容や金額が妥当なのかを確認することが重要です。
 
まずは破損箇所の写真や見積書・請求書などを確認し、双方で状況を整理しましょう。主張が大きく食い違って解決できない場合は、弁護士などの専門家への相談も選択肢です。
 
また、越境した枝が残っているなら早めに剪定し、同じトラブルを防ぐことも大切でしょう。
 

出典

e-Govポータル法令検索 民法(明治二十九年法律第八十九号) 第二編 物権 第三章 所有権 第一節 所有権の限界 第二款 相隣関係 (竹木の枝の切除及び根の切取り)第二百三十三条、第三編 債権 第五章 不法行為 (不法行為による損害賠償)第七百九条、(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)第七百十七条
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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