実家で「残高50万円」の通帳を発見したけど、最後の記帳は“10年前”…長年利用しないと「休眠預金扱いになる」と聞きましたが、もう引き出せませんか? 移管後でも戻ってくるでしょうか?

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実家で「残高50万円」の通帳を発見したけど、最後の記帳は“10年前”…長年利用しないと「休眠預金扱いになる」と聞きましたが、もう引き出せませんか? 移管後でも戻ってくるでしょうか?
お盆に実家へ帰り、押し入れを片づけていると、古い通帳が出てくることがあります。最後の記帳から何年もたっていて、口座がまだ生きているのか不安になる人もいるのではないでしょうか。
 
10年以上動きのない預金は「休眠預金等」として国の制度の対象になりますが、預金者の権利が消えるわけではありません。ここでは引き出せるかどうかと、必要な手続きを整理します。
高橋祐太

2級ファイナンシャルプランナー技能士

10年動きがないと「休眠預金等」になる

金融庁によると、休眠預金等とは10年以上、入出金などの取引がない預金等をいいます。2009年1月以降に最後の異動があった預金等が原則として対象です。
 
対象は、普通預金だけではなく、定期預金や定期積金なども含まれます。一方、財形貯蓄や外貨預金、障害のある人のためのマル優が適用されている預貯金などは対象外です。2007年10月の郵政民営化より前に郵便局に預けた定額郵便貯金なども、この制度の対象にはなりません。
 
定期預金のように預入期間があるものは起算点が違い、その期間の末日から10年で数えます。自動継続扱いのものは、最初の期間の末日が起算日です。普通預金の感覚でいると、思ったより早く10年に達していることもあるでしょう。
 
なお、残高1万円以上の預金には、最後の取引から9年が過ぎたころに金融機関から通知が届きます。郵送のほか電子メールのこともあり、受け取れば、その後の10年間は休眠預金等になりません。残高50万円なら通知の対象ですが、届出の住所やメールアドレスが古いままだと届かないことがあります。1万円未満の預金に通知はありません。
 
あわせて、金融機関のWebサイトで電子公告も行われます。載るのは最後の異動の日や移管の期限などで、口座番号や名義人の名前は掲載されません。通知も公告も、最後の異動から9年経過後、10年6ヶ月を経過するまでの間に行われます。
 

移管されたあとも引き出せる。期限もない

休眠預金等になった預金は預金保険機構へ移され、民間の公益活動に活用されます。ここだけを聞くと、取り上げられたように感じるかもしれませんが、そうではありません。
 
金融庁は、休眠預金等になったあとも「引き続きお取引のあった金融機関で引き出すことが可能です」としています。しかも、引き出す期限はなく、いつでも請求できます。
 
ただし、手続きの場所と時間は普段どおりとはいきません。長く動きのない預金の払い戻しは、ATMではなく窓口になり、通常より時間がかかるとされています。現金で受け取るのか、元の口座を使えるのかは、金融機関ごとに異なります。
 

通帳や印鑑をなくしていても手続きできる

引き出しに際し必要なものは、通帳やキャッシュカード、本人確認書類などです。通帳を紛失している場合でも、本人確認書類があれば引き出せるとされています。実家で通帳だけが見つかり、印鑑が分からないというケースでも、まず金融機関に問い合わせるのが早道です。
 
名義人が亡くなっている場合も、権利が消えるわけではありません。金融機関所定の手続きを経て、相続人が引き出せます。この場合は、戸籍などの書類がそろうまでに日数がかかるため、早めに動いたほうがよいでしょう。
 
問い合わせ先は、口座の有無も手続きも、取引のあった金融機関です。預金保険機構や金融庁では、個別の照会はできません。
 

まとめ

10年以上動きのない預金は休眠預金等として移管されますが、引き出す権利は残り、期限もありません。通帳が見つかったら、まずその金融機関に連絡するところから始めるとよいでしょう。
 
あわせて、いま使っている口座の届出住所やメールアドレスが古いままになっていないかも確かめておきたいところです。
 
入出金などの異動があれば休眠預金等にはならないため、しばらく動かしていない口座は、一度記帳しておくだけでも違います。通知が届く状態を保っておくことが、一番確実な備えといえます。
 

出典

金融庁 長い間、お取引のない預金等はありませんか?
 
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士

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