定期代「月2万円」支給なのに「半年分を買って浮いた1万円を小遣いにしてる」という同僚…もし会社にバレたら“返金”を求められますか? 法的に問題ないでしょうか? 通勤手当を浮かせるリスク
会社から1ヶ月分の交通費が支払われているのにもかかわらず、半年分の定期を購入してお金を浮かせている場合、返金を求められる可能性があります。本記事では、定期券を半年分購入して、通勤手当を浮かせるリスクなどを解説します。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
毎月交通費が支給されるのに半年分の定期を買っても問題ない?
毎月の定期代を、「交通費」として支給している会社が一般的でしょう。しかし、定期は3ヶ月・6ヶ月単位で買うこともでき、期間が長いほど定期代はお得になります。例えば、1ヶ月2万円の交通費をもらっていて、半年分を買うと1万円程度浮くケースも珍しくありません。
浮いた1万円を、会社に報告せずに使ったら問題になるのでしょうか。実際には、会社の就業規則や通勤手当規定によって異なるため、何の処罰も受けないケースもありますが、場合によっては、返金を求められたり、懲戒処分の対象になったりします。
一般的に、通勤手当は「通勤に必要な交通費を補てんするためのお金」として支給されています。実質清算を原則とする会社であれば、差額がバレた場合、返金を求められる可能性があるため注意が必要です。
一方、定額支給を通勤手当として制度を定めている会社では、差額の返還を求められないケースもあります。いずれにせよ「バレなければOK」と定期代を浮かせることにはリスクがあるため、就業規則をよく確認してください。
法律上の問題になる可能性はある?
定期券を半年分購入し、1万円程度を浮かせてお小遣い代わりにしていたとしたら、法律上の問題はあるのでしょうか。通勤手当は法律上、特別な規定があるわけではないため、「差額が出た=違法」とまではいえないでしょう。
ただし、「実際よりも高い交通費を申請した」「定期券を購入していないのに通勤手当を受け取った」などのケースでは、民法703条の不当利得の返還請求に該当する可能性があります。
また、悪質な場合には会社との信頼関係を損ねたとして、懲戒処分の対象となるかもしれません。定期券を同僚に見られる、経理のチェックで定期券のコピーを求められるなど、バレるきっかけは多くあるため、交通費を浮かせてお小遣い代わりにするのはおすすめできないでしょう。
半年分の定期券を買うときの注意点
半年分の定期券を購入する際は、会社の就業規則や通勤手当規定をよく確認しましょう。実質計算なのであれば、実際にかかった定期代を申請する必要があります。定額支給の場合、差額があったとしても問題はないケースもあります。
また、異動・退職する際は、残りの期間が1ヶ月未満になると、払い戻しができなくなる点も要注意です。「手数料がかかるため、半年分の定期券を買っていたから損をした……」となるかもしれません。
さらに、半年分の定期券は高額になることが多く、紛失したときの損害が大きいのもリスクです。「半年分の定期を買って、浮いたお金をお小遣い代わりにしよう」と考えるのは、リスクが大きすぎるため、実際にかかった費用を会社に申請するのがよいでしょう。
まとめ
通勤手当として、1ヶ月分の定期代をもらっている人が多いです。3ヶ月・半年分の定期券を購入してお金を浮かせるのは、さまざまなリスクがあります。会社にバレた場合、返金を求められたり、信用を失って仕事に影響が出たりするかもしれません。
半年分の定期券を購入する人は、就業規則や通勤手当規定を確認しましょう。「交通費は実質清算」と明記してあれば、実際にかかった費用を申請するのが無難です。
執筆者 : 藤岡豊
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

