“通勤ラッシュの山手線”に「ベビーカー」と乗車→「揉みくちゃで倒れそうに…」SNS投稿に「赤ちゃんかわいそう」「乗るほうが悪い」と物議…「子連れはタクシー使え」の声もあるけど、現実的には難しい理由

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“通勤ラッシュの山手線”に「ベビーカー」と乗車→「揉みくちゃで倒れそうに…」SNS投稿に「赤ちゃんかわいそう」「乗るほうが悪い」と物議…「子連れはタクシー使え」の声もあるけど、現実的には難しい理由
通勤ラッシュの山手線にベビーカーで乗ったところ、ベビーカーがもみくちゃで倒れそうになったというSNS投稿が話題になりました。この投稿を受け、子育て中の人への同情の声がある一方、「ラッシュ時にベビーカーで乗るのは危険」「時間をずらしたほうがいい」「タクシーを使うべき」といった意見も多く寄せられています。
 
子育て中はベビーカーに頼る場面も多く、ベビーカーで電車に乗ること自体に問題があるわけではありません。しかし、都心の通勤ラッシュでは、そもそも周囲が配慮したくても難しい場面もあるでしょう。
 
本記事では、ベビーカーでの電車利用と電車やタクシーによる移動費用の比較について解説します。
渡辺あい

ファイナンシャルプランナー2級

ベビーカーは折りたたまず電車に乗ってもよい

かつて「電車に乗るときは、ベビーカーを畳むことが常識」と言われたこともありました。しかし現在、JR東日本は、ベビーカーについて「折りたたまずに乗車できる」と案内しています。一方、混雑時には周囲の乗客に配慮し、安全に利用するよう呼びかけています。
 
また電車によっては、車いすやベビーカーの利用者が使える「フリースペース」が各車両に設けられています。そのため「ベビーカーは電車では必ず畳まなければならない」ものではないのです。
 
そもそも赤ちゃんを抱っこしながら、荷物を持ち、さらにベビーカーを畳むのは簡単ではなく、畳んだところで、それほど省スペースにならないという側面もあります。なにより安全面を考えれば、ベビーカーを広げたまま利用するほうがよいケースもあるでしょう。
 

ラッシュ時は「配慮したくてもできない」ことも

ただし通勤ラッシュ時の電車では、ベビーカーの利用に危険が伴う可能性もあります。国土交通省によると、2025年度の東京圏における主要区間の平均混雑率は143%でした。
 
もしこのようなラッシュ時に、「ベビーカーに配慮したい」と思っていても、身動きが取れないほど混雑していれば、十分なスペースを確保することは難しくなります。
 
特に乗車時にベビーカーが見えず「空いているスペースがある」と乗り込み、ベビーカーに気づいたけれど、降りられずに混雑率がさらにアップするというケースもあるでしょう。
 
そのため山手線という都心の電車で17時という時間帯であれば、「周囲の乗客が配慮してくれない」というよりも、配慮したくてもできなかったという可能性が高いと考えられます。
 

「タクシーを使えばいい」は現実的? 原宿から池袋で比較

SNSでは「混雑する時間ならタクシーを使えばいい」という意見も見られます。
 
もし原宿駅から池袋駅まで、山手線の乗り換えなしで移動した場合、所要時間は約14分、ICカード利用時の運賃は209円です。
 
一方、東京23区の一般的なタクシー運賃は、普通車の場合、初乗り1キロメートルまで500円、その後232メートルごとに100円が加算されます。単純に原宿~池袋間を7~8キロメートル程度走ると仮定すれば、運賃は3000~3500円が一つの目安になります。
 
さらに、道が混んでいて時速10キロメートル以下で走行する時間については、1分25秒ごとに100円が加算されます。
 
ラッシュ時の東京都心は道路も混雑する可能性があるため、4000円前後、あるいはそれ以上になることも考えられるでしょう。家庭にとって、「ラッシュだから毎回タクシーを使う」という選択は、家計への負担がかなり大きくなることが予想されます。
 

時間をずらせない家庭もある。できる範囲で安全な方法を

「ラッシュを避ければいい」という意見もありますが、保育園への送迎、通院、仕事の開始時間など、家庭によって事情は異なります。そのため、すべての子育て世帯が自由に移動時間を変えられるとは限りません。
 
もちろん可能であれば混雑する時間を避ける、フリースペースを利用する、1本見送って比較的余裕のある電車を選ぶなど、状況に合わせて安全を確保することが大切です。また、周囲の乗客もベビーカーが見えたら少しスペースを空けるなど、お互いにできる範囲で配慮できるとよいでしょう。
 
「ベビーカーだから電車に乗るべきではない」「周囲が必ずスペースを空けるべき」と一方だけに負担を求めるのではなく、それぞれの事情を考えることが大切です。子ども連れの人も周囲の乗客も、安全に移動するために何ができるのか。できる範囲で譲り合うことが、混雑する公共交通機関を利用するうえでは必要なのかもしれません。
 

出典

国土交通省 平均混雑率が東京圏・大阪圏で増加、名古屋圏は横ばい
 
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

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