友人が飲み会のあと「始発まで漫画喫茶より安い」と24時間営業のファミレスで過ごすと言っています。注文をすれば、朝まで滞在してもよいのでしょうか?
しかし、「24時間営業=一度注文すれば朝まで席を使ってよい」という意味ではありません。滞在時間に全国共通の決まりはないものの、混雑状況や店舗のルールによっては、長時間利用を控えるよう求められることがあります。また、深夜料金を設定する店もあるため、「漫画喫茶より必ず安い」とも限りません。
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24時間営業でも朝まで席を使えるとは限らない
24時間営業とは、店が基本的に一日を通して営業しているという意味です。一人の客が何時間でも席を占有できることを保証するものではありません。
たとえば、深夜0時にドリンクバーだけを注文し、始発まで5時間以上同じ席で寝続ける場合です。客がほとんどいない時間なら店側が特に声をかけないこともあるでしょう。しかし、混雑してきたり、店内清掃や座席管理の都合があったりすれば、店員から追加注文や退店をお願いされる可能性があります。
全国のファミレスに「2時間まで」などの共通ルールがあるわけではありません。店舗ごとに時間制を設けたり、混雑時だけ長時間利用を制限したりする場合があります。そのため、「注文したのだから始発までいる権利がある」と考えるのは避けたほうがよいでしょう。
また、テーブルに突っ伏して本格的に眠る、大きないびきをかく、荷物を広げて複数席を占領するといった利用は、食事をする場所としての利用から外れやすくなります。宿泊のような使い方だと見られれば、注意を受けることもあるでしょう。
声をかけられたり注意されても、店の想定以外の使い方を続ければ、それはトラブルになりえます。いわゆる「カスハラ」にあたる可能性も出てきます。
農林水産省と厚生労働省は、「飲食店におけるカスタマーハラスメント対策ガイドライン」を、2026年2月に策定しています。ガイドラインは、「近年、飲食店において、お客様や取引先からの不当・悪質なクレーム、いわゆるカスタマーハラスメントによる被害が顕在化しています。」という文言で始まります。
カスハラとして「侮辱・暴言」や「無関係・不当要求」など、7つの類型が挙げられています。店側の注意を何度も聞き入れなければ、「長時間化(要求や質問が30分以上続く)」や「繰り返し(お断りしても同様の内容を3回以上繰り返す)」などに該当するおそれがあり、退店を求められることになります。
ファミレスを朝まで利用するのなら、店側のルールにしたがい、通常利用をすることを心がけましょう。
深夜料金まで含めると想像より高くなることもある
友人がファミレスを選ぶ理由が「漫画喫茶より安いから」なら、実際の金額を確認しておきたいところです。
ファミレスの中には、深夜の注文に追加料金を設定している店があります。たとえば、22時から翌朝5時までの注文に10%の深夜料金が加算されることがあります。
仮に食事1000円とドリンクバー400円を注文すれば、単純計算で1400円です。10%の深夜料金が対象なら1540円程度になります。途中でデザートや追加の飲み物を頼めば、さらに費用は増えます。
一方、漫画喫茶やインターネットカフェには、深夜の数時間をまとめたパック料金が設定されていることがあります。料金は店舗や曜日によって異なりますが、リクライニング席やシャワーなどを利用できる店もあります。フラットシートなどであれば、横たわることもできます。
つまり、ファミレスで最小限の注文だけをすれば安く見えても、深夜料金や追加注文まで含めると差が小さくなる可能性があります。価格だけでなく、仮眠のしやすさも含めて比較したほうがよいでしょう。
始発待ちなら店員に確認して無理のない使い方をする
終電を逃し、どうしても始発まで過ごす必要があるなら、入店時に「始発まで数時間利用しても大丈夫ですか」と店員へ確認するのが確実です。
店側が問題ないと案内してくれれば、途中で「いつまでいられるのだろう」と気にし続ける必要もありません。反対に、「深夜は2時間程度でお願いします」などの案内があれば、そのルールに従いましょう。
数時間滞在するなら、飲み物一杯だけで粘るより、食事や追加の飲み物を注文するほうが店への配慮になります。ただし、追加注文をすれば必ず長時間滞在できるわけではありません。
また、飲み会後ならアルコールが残っている可能性があります。店内で眠り込んで貴重品を盗まれたり、スマートフォンを置き忘れたりしないよう注意も必要です。
本当に眠って休みたいのであれば、漫画喫茶やカプセルホテルなど、休息を前提とした施設を選ぶほうが快適な場合があります。
まとめ
24時間営業のファミレスでも、一度注文すれば朝まで自由に滞在できると決まっているわけではありません。営業時間と一人の客が利用できる時間は別の問題です。
混雑状況や店舗ルールによって、長時間利用を控えるよう求められる場合があります。また、深夜料金を設定しているチェーンもあるため、漫画喫茶より必ず安いとは限りません。
始発まで利用したいなら、入店時に店員へ確認するのが安心です。数時間休むだけならファミレス、本格的に眠りたいなら漫画喫茶など、その日の体調と費用を比べて使い分けるとよいでしょう。
出典
農林水産省 厚生労働省 ~飲食店のための~カスタマーハラスメント対策ガイドライン
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

