築25年のマンションで、管理組合から「修繕積立金が足りないため、各戸30万円の一時金が必要」と説明されて困惑…。購入時には聞いていなかったのですが、全額支払わなければならないのでしょうか?
しかし、大規模修繕などに必要なお金が不足すると、管理組合から「修繕積立一時金」を求められることがあります。購入時に聞いていなくても、管理組合の総会で適切に決議されれば、原則として支払いが必要です。
では、なぜ一時金が必要になるのでしょうか。また、一括で払えない場合はどうすればよいのでしょうか。今回の記事では、一時金が必要になる理由や、一括での支払いが難しい場合の対処法について解説します。
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目次
修繕積立金が不足すると30万円などの一時金を求められることがある
修繕積立金とは、マンションの共用部分を将来修繕するため、区分所有者が積み立てるお金です。外壁や屋上、給排水設備などの修繕には多額の費用がかかるため、長期間かけて準備します。
ただし、毎月積み立てていても、工事費を全額まかなえるとは限りません。当初の想定より工事費が上がったり、予定外の修繕が必要になったりすると、資金が不足する場合があります。
国土交通省も、物価変動などで必要な工事費は変わるため、長期修繕計画を5年程度で見直すことを推奨しています。不足額を補う方法のひとつが「修繕積立一時金」です。毎月の積立金とは別に、区分所有者から臨時でお金を集めます。
特に、購入当初の負担を低く設定し、後から積立金を引き上げる「段階増額積立方式」では注意が必要です。予定通りに増額できないと、将来の修繕資金が不足する可能性があります。
このように、購入時には一時金の予定がなくても、その後の工事費や修繕計画の変化によって追加負担が生じることがあります。
総会で適切に決議された一時金は原則として支払う必要がある
「購入時に30万円かかるとは聞いていなかったから、払わなくてもよいのでは」と考える人もいるかもしれません。しかし、購入時に説明がなかったことだけを理由に、現在の一時金を拒否できるとは限りません。
マンションでは、所有者全員で建物の共用部分を維持する必要があります。「建物の区分所有等に関する法律」第19条では、「各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する」とされています。
そのため、管理規約などに基づいて管理組合の総会で一時金の徴収が適切に決議されれば、原則として支払いが必要です。総会を欠席したり、決議に反対したりした場合でも、有効な決議であれば基本的に支払い義務はなくなりません。
ただし、請求された金額を何も確認せずに支払うのではなく、その根拠を確認することも大切です。
管理規約や総会の議案書・議事録、長期修繕計画などを確認し、「なぜ資金が不足したのか」「工事にはいくら必要なのか」「現在の積立金はいくらあるのか」などを把握するようにしましょう。30万円という金額だけを見るのではなく、その金額になった理由を確認することが重要です。
30万円を一括で払えない場合は管理組合に早めに相談する
一時金を支払う必要があっても、突然30万円を求められれば、一括で用意するのが難しい家庭もあるでしょう。
この場合に避けたいのは、請求をそのまま放置することです。支払わない状態が続くと滞納となり、管理組合から督促を受ける可能性があります。さらに滞納が続けば、法的な手続きによって請求されるケースも考えられます。
支払いが難しいと分かった時点で、管理組合や管理会社に相談しましょう。管理組合の判断によっては、分割払いなどについて相談できる可能性があります。ただし、必ず分割払いが認められるわけではないため、自己判断で支払いを止めないことが大切です。
また、今回の30万円だけで資金不足が解消するのかも確認しておきましょう。長期修繕計画を見ると、将来の修繕時にも資金不足が予想されている場合があります。その場合、今後も積立金の値上げや一時金が発生する可能性があるため、家計への影響を早めに把握しておくことが重要です。
まとめ:一時金の根拠を確認し、今後の負担についても確認しておこう
マンションの修繕積立金が不足すると、各戸から30万円などの一時金を集める場合があります。購入時に聞いていなかったとしても、その後に管理組合の総会で適切に決議されれば、原則として支払いが必要です。
ただし、突然の請求だからこそ、「なぜ不足したのか」「30万円はどのように算出されたのか」「今後の修繕資金は足りるのか」を確認しましょう。一括払いが難しい場合は放置せず、早めに管理組合や管理会社へ相談することが大切です。
今回の一時金をきっかけに長期修繕計画や積立状況も確認しておけば、今後必要になる住居費を予測しやすくなり、家計の準備にもつなげられるでしょう。
出典
国土交通省 マンション管理・再生ポータルサイト Q&A Q 「長期修繕計画作成ガイドライン」では、5年ごとに計画を見直すことが推奨されていますが、なぜ見直しが定期的に必要なのですか。
e-Govポータル法令検索 建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号) 第一章 建物の区分所有 第二節 共用部分等 (共用部分の負担及び利益収取)第十九条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

