普段なら「860円の処方箋」が“近所の新しい薬局”だと「900円」で驚き! 毎週の通院なので“40円差”でも気になるのですが、薬局ごとに違うのでしょうか?「金額が決まる仕組み」とは
本記事では、処方箋の金額が決まる基本的な仕組みや、薬局によって値段が変わる理由、日々の医療費負担を賢く抑える方法を分かりやすく解説します。
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処方箋の金額が決まる仕組み
調剤薬局で支払う金額には、主に「薬価制度」「調剤報酬」「保険制度」の3つの仕組みが関係しています。
薬価制度
薬価制度とは、医療用医薬品の公的な価格を国が指定する制度のことです。厚生労働省が製薬会社から提出された資料を精査したうえで改定を行い、原則として2年に1度の頻度で「薬価基準」として発表されます。
薬自体の価格は全国一律に定められているため、利用する薬局によって薬価そのものが変動することはありません。
調剤報酬
調剤報酬とは、薬剤師が行う薬の調剤作業や、患者さんへの服薬指導などの対価として支払われる費用です。この調剤報酬のルールも2年に1度見直されるため、同じ薬局であっても利用する時期によって支払額が変わる場合があります。
保険制度
保険制度は、調剤薬局の窓口で患者さんが支払う自己負担割合を定める仕組みです。年齢や所得状況などに応じて、3割・2割・1割といった形で各自の負担割合が設定されています。
処方箋の金額は全国一律ではない?
薬局の窓口で支払う合計金額は、「調剤報酬点数」と呼ばれる点数計算に基づいて算出されます。
この点数は1点あたり10円として換算され、点数が多くなるほど窓口での支払額が高くなる仕組みです。調剤報酬点数は、以下の5つの要素で成り立っています。
・薬剤料:処方された薬そのものの点数
・調剤技術料:処方箋に従って薬剤師が薬を安全に調製する技術や作業への手数料
・薬学管理料:患者さんへの服薬指導や、過去の服用履歴(薬歴)を管理することに対する報酬
・特定保険医療材料料:治療に必要な特定の医療材料を使用した場合にかかる点数
・その他:物価高騰対応や、薬局で働くスタッフの処遇改善を支援することを目的とした点数
前記の通り、調剤される薬の代金(薬価)は全国どこでも同一ですが、調剤技術料や薬学管理料といった項目は薬局ごとに差が生じます。
例えば、調剤技術料に含まれる「調剤基本料」は、薬局が位置する立地環境や運営規模などによって変動します。傾向として、病院やクリニックの敷地内やそのすぐ隣接地に位置する門前薬局などは、調剤基本料が低めです。
薬代のチリツモ出費を抑える方法
調剤報酬点数は薬局によって異なりますが、表題のケースのようにそれほど金額差が大きくないケースも多くあります。そのため、あえて家から遠い薬局を選ぶなど、利便性を捨ててまで節約するのは得策とはいえません。
しかし、1回あたりの金額は大差がなくても、通院頻度が高い人はチリツモ出費が気になるかもしれません。日々の薬代を抑えたい場合は、以下のような方法がおすすめです。
お薬手帳を持っていく
同じ薬局を3ヶ月以内に再訪する場合、お薬手帳を提示すると窓口での支払額を安く抑えられます。継続的な服薬管理が行われているとみなされることで、薬学管理料の項目の1つである「服薬管理指導料」の点数が低くなるためです。
近年は、紙冊子タイプだけでなく、スマートフォンアプリのお薬手帳も登場しているので、便利に活用しましょう。
ジェネリック医薬品を選択する
ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、新薬(先発医薬品)と同じ有効成分を用いて製造される薬です。国の厳格な試験を通過しており、新薬と同等の効き目と安全性がしっかりと保障されています。
すでに安全性が実証されている成分を使って開発されるため、研究開発費を大幅に抑えることができ、その分薬代も安く設定されています。
薬をジェネリック医薬品に切り替えるだけでも、日々の薬代を節約することが可能です。気になる人は、医師や薬剤師へ気軽に相談してみましょう。
通常の受付時間内に薬を受け取る
薬局を利用する時間帯や曜日によっても、薬の金額に差が出ることがあります。例えば、夜間や土日・祝日に薬を受け取ると、「時間外加算」が上乗せされ、薬代が高くなってしまいます。
もちろん、緊急時には時間外窓口を利用すべきですが、急ぎでなければ、通常の受付時間内に薬局を訪れることで、余計な出費を防ぐことができます。
処方箋の金額は薬局によって異なる
処方箋の金額には、薬そのものの価格だけでなく、薬剤師による調剤や服薬指導などへの報酬が含まれます。薬自体の価格は全国一律ですが、これらさまざまな項目の点数の違いにより、薬局ごとに処方箋の金額が異なる場合があります。
お薬手帳の提示やジェネリック医薬品の選択など、日頃の少しの意識と工夫で無理なく出費を抑えましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

