友人に「30万円」を貸して半年…LINEで「返す」と言いつつ返してくれる気配がありません。借用書は作っていないのですが、返済請求はできますか?

配信日:
この記事は約 4 分で読めます。
友人に「30万円」を貸して半年…LINEで「返す」と言いつつ返してくれる気配がありません。借用書は作っていないのですが、返済請求はできますか?
気心の知れた友人だからと、借用書を作らずお金を貸した経験のある人もいるかもしれません。返済してもらえれば問題ありませんが、もし返済してもらえなかったときは、どのような対応ができるか知っておくことが大切です。
 
今回は、借用書なしでも貸したお金の返済を請求できるのか、返済してもらえないときの対応方法などについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

借用書なしでも返済は求められる?

友人間で借用書を作っていないお金の貸し借りでも、返済は求められる可能性があります。民法第587条では「消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる」と定められているためです。
 
国税庁によると、消費貸借とは、借りた金銭や物品自体を返すのではなく、同種、同等、同量のものを後日返す契約です。つまり、借用書なしでも、返還の約束に基づいてお金を渡していれば、効力のある消費貸借として認められる可能性があります。
 
ただし、実際に返済を求める際には、客観的にお金を貸したことが分かる証拠があった方がよいでしょう。証拠の例としては、次の通りです。
 

・メールやLINEの文面
・口座への振り込み履歴
・貸借の約束をしたときの録音など

 
証拠があることで、返済を求める際の手続きや相談をスムーズに進めやすくなります。
 

返済してもらえないときはどうすればよい?

相手に督促しても返済してもらえない場合、裁判所の支払督促を利用する選択肢があります。政府広報オンラインによると、支払督促とは立て替えたり貸したりしたお金、有価証券などを返してもらえない場合に、簡易裁判所が申し立てに基づいて、相手へ支払いを命じる略式手続きです。
 
支払督促は書類審査のみで判断されるため、申し立てる本人が裁判所へ行く必要がありません。また、手続きに当たって裁判所へ納付する手数料が、訴訟を行った場合の半分で済みます。申立人の主張のみに基づき、認められれば相手の言い分は聞かずに支払督促が発せられる点も特徴です。
 
さらに、支払督促を受けても相手が返済せず異議申し立てもしていないときには、申し立てにより仮執行宣言を発付してもらえる場合があります。仮執行宣言が発付されたあとは、仮執行宣言付支払督促に基づいて強制執行の申し立てが可能です。
 
今回のようにお金のやり取りをしたことが明らかで、相手から返済してもらえない場合は、訴訟をするよりも支払督促の方が負担をおさえられる可能性があります。
 
ただし、支払督促で相手から異議申し立てを受けた場合は、通常の訴訟に移行します。そのため、支払督促は、相手が借金の内容に関して争わない見込みがある場合に向いている手続きです。
 

少額のお金を返済してもらいたい場合には少額訴訟がある

少額訴訟とは、民事訴訟で60万円以下の金銭の支払いを求める場合に、原則1回の審理で紛争解決を図る手続きのことです。最初の期日までに訴訟を起こした人の言い分と証拠をすべて裁判所へ提出することで、1回の審理での解決を目指します。
 
判決や和解内容によっては、強制執行の申し立ても可能です。
 
なお、少額訴訟の利用は、1人につき同じ裁判所で年間10回までと定められています。複数回少額訴訟を利用している場合は、上限を超えていないか確認しましょう。また、少額訴訟の判決後に相手が異議を申し立てた場合は、通常の手続きで審理されます。
 

借用書がなくても返済請求できる可能性がある

お金の貸し借りが効力を持つのは、借主が返済を約束し、実際に貸主からお金を受け取った時点です。そのため、借用書がなくても、返済されない場合には返済を請求できる可能性があります。
 
特に、今回のようにLINEで貸し借りについてのやり取りが残っている場合は、消費貸借をした証拠として使えるでしょう。こうした事態に備え、お金の貸し借りは、たとえ気心の知れた友人であっても、メッセージや書面など、証拠に残る形で行うようにすることが大切です。
 
相手がなかなか返済してくれないときは、裁判所の支払督促や少額訴訟も選択肢になります。
 

出典

デジタル庁 e-Gov法令検索 民法(明治二十九年法律第八十九号)第三編 債権 第二章 契約 第五節 消費貸借 第五百八十七条(消費貸借)
国税庁 消費貸借の意義
内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン 「お金を払ってもらえない」とお困りのかたへ、簡易裁判所の「支払督促」手続きをご存じですか?
裁判所 支払督促
裁判所 少額訴訟
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu

LINE