東京から「宇都宮」の実家に“家族4人”で帰省…妻は「新幹線なら1時間で着く」と言いますが“片道1万円以上”かかります。約2時間なら電車で十分ですよね? 数字に表れない「子連れ移動の現実」とは

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東京から「宇都宮」の実家に“家族4人”で帰省…妻は「新幹線なら1時間で着く」と言いますが“片道1万円以上”かかります。約2時間なら電車で十分ですよね? 数字に表れない「子連れ移動の現実」とは
宇都宮にある実家への帰省方法で「新幹線なら約50分で着く」と言う妻と「新幹線は片道で1万円以上だから、2時間弱の在来線で十分」と考える夫。
 
連休の時期が近づくと、こうした移動手段での費用を巡る話し合いが繰り広げられているご家庭もあるのではないでしょうか。本記事では、帰省などで長距離移動をするときに、子育て世代にとって最適な移動手段の選び方は何なのかを考えていきます。
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新幹線と電車、家族4人での費用差は?

まずは、東京駅から宇都宮駅までの移動にかかる費用と時間を、JR東日本の公式運賃に基づいて比較してみましょう。例として、家族構成は大人2人・小学生1人・幼稚園児(未就学児・幼児)1人の計4人とします(紙きっぷを発券・繁忙期運賃を適用)。
 
JR東日本のルールでは、小学生は「小児運賃(大人の半額)」、未就学児は大人1人につき2人まで「無料」となります(※ただし、未就学児が単独で新幹線の指定席などを1人で占有する場合は、小児料金が必要です)。
 
(1)在来線(上野東京ライン等)を利用した場合


所要時間:約1時間50分
大人(2人分):片道 4180円(乗車券2090円×2人)
小学生(1人分):片道 1040円
未就学児(1人分):0円(膝上・抱っこ等)
片道合計:5220円(往復合計:1万440円)

(2)東北新幹線(指定席)を利用した場合

所要時間:約50分
大人(2人分):片道 1万1060円(乗車券2090円+特急券繁忙期運賃3440円=5530円×2人)
小学生(1人分):片道 2760円(乗車券1040円+特急券1720円=2760円)
未就学児(1人分):0円(座席を占有しない場合)
片道合計:1万3820円(往復合計:2万7640円)

 
在来線と新幹線を比較すると、繁忙期運賃で片道約8600円、往復約1万7200円の差が生じます。
 
1万円程度の差額を浮かせれば、実家への豪華なお土産を買ったり、滞在中の外食費に充てたりすることができるため、「2時間で済むなら普通電車で浮かせたい」という意見にも十分な理があります。
 

数字に表れない「子連れ移動」の現実

費用面だけを見れば在来線の圧勝ですが、ここで考慮すべきは「未就学児と小学生を連れた移動の過酷さ」です。
 
国土交通省が令和7年に子育て世代を対象に実施した「公共交通機関等におけるこども連れの移動環境整備促進に関するアンケート」によると、鉄道を利用する際での困りごとについて、回答者の約6割が「他人の目線などが気になり、混雑時に子どもと一緒に利用しにくい」「車内にベビーカーや荷物を置くためのスペースがない、あるいは少ない」と答え、子ども連れで公共交通機関を利用する際に負担を感じていることが分かりました。
 
大人の「2時間」は、スマホを見たり本を読んだりしていればあっという間です。しかし、幼児にとっての「2時間」は非常に長く、途中で退屈して騒ぎ出したり、突然「トイレに行きたい」と言い出したりするリスクが常に伴います。
 
また、電車は時期や時間帯によって非常に混雑します。もし座席に座れず、立ちっぱなしで2時間を過ごすことになれば、親の体力消費は計り知れません。抱っこを求められたり、周りの乗客に気を遣い続けたりすることで、実家に到着する頃には親がすっかり疲弊してしまうケースも少なくありません。
 
その点、新幹線には子連れ移動における大きな安心材料があります。主な点として「移動時間が短く、子どもの集中力が保たれやすい」「デッキや多目的室があり、万が一ぐずっても退避しやすい」「洋式トイレや多目的トイレが近くに備わっている」ことです。
 
約1時間という時間の短縮は、単に「早く着く」こと以上に、「親の精神的・体力的ゆとりを買っている」と解釈することができます。
 

家族全員が笑顔で帰省するための「第三の選択肢」

では、家計の節約と快適さのバランスをどう取ればよいのでしょうか。どちらか一方の主張に偏るのではなく、以下のような「ハイブリッド型の選択肢」を検討するのもおすすめです。
 

(1)行きと帰りで使い分ける

元気に移動できる「行き」は在来線で費用を抑え、旅の疲れが出やすく子どもも眠くなりやすい「帰り」は新幹線を利用するプランです。これにより、往復の差額を半分程度に抑えつつ、復路の快適さを確保できます。
 

(2)「在来線グリーン車」を活用する

在来線の混雑を避けたいものの、新幹線ほど費用をかけたくない場合、宇都宮線の「普通列車グリーン車」を利用するのも有効な手です。
 
事前購入であれば、休日・平日を問わず比較的リーズナブルなグリーン料金でリクライニングシートに座って移動できます。座席が確保できる安心感を得つつ、新幹線より費用を抑えられます。
 

(3)事前割引サービスを利用する

JR東日本のWeb予約サービスを利用し、新幹線の早期購入割引を適用すれば、新幹線料金そのものを抑えることが可能です。
 

まとめ

電車を使った帰省において、往復で約1万円の差額は決して小さな金額ではありません。しかし、移動中のストレスや到着後の疲労感を考えると、一概に「安ければ良い」とは言えないのが子育て世代の移動の難しさです。
 
1万円を「節約して現地での楽しみに回す」か、「移動の安心感と親の体力を買う」か。ご家庭の現在の予算状況と、子どもたちの年齢や体力を天秤にかけ、納得できる着地点を見つけることが、楽しい帰省への一番の近道となるでしょう。
 

出典

国土交通省 子育てしやすい環境づくりのための調査について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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