友人が「公営住宅に住んでいるのに投資用マンションを持っている」と話していました。自宅とは別の不動産を所有しているのに、入居条件に影響しないのでしょうか?
特に、本人が住む家ではなく、家賃収入を得るための投資用マンションを所有している場合は判断が難しく感じられます。本記事では、公営住宅と不動産所有の関係について、入居条件や収入の考え方を交えて解説します。
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目次
公営住宅で不動産を所有している場合の扱い
公営住宅法では、入居者について一定の収入基準を満たしていることに加え、「現に住宅に困窮していること」が求められています。公営住宅は、住宅を自力で確保することが難しい低所得者を支える制度だからです。
ただし、公営住宅法には「不動産を一つでも所有していれば、必ず入居できない」と一律に定めた条文があるわけではありません。具体的な入居条件は、自治体の条例や募集要項によって異なります。
例えば東京都では、申込者や同居親族が住宅や土地を所有している場合、原則として都営住宅に申し込めません。ただし、著しく老朽化していて再建築が難しく、取り壊す予定の住宅などについては例外があります。
そのため、「自宅として使っていない投資用マンションだから問題ない」と単純には考えられません。投資目的であっても住宅という資産を所有しているため、自治体によっては住宅困窮の条件を満たさないと判断される可能性があります。
投資用マンションの家賃収入と公営住宅の入居条件
もう一つ注意したいのが、投資用マンションから得られる収入です。公営住宅では、世帯の収入をもとに入居資格や家賃が決まります。公営住宅では、世帯の収入が入居資格を判断する基準の一つとなっており、入居後の家賃も収入などに応じて決まる仕組みです。
投資用マンションを人に貸して家賃を受け取っている場合、その利益は税法上の不動産所得に該当することがあります。したがって、不動産を持っていることだけでなく、そこから得ている所得が収入基準に影響する可能性も考えられます。
例えば、給与だけなら収入基準内だった人でも、マンション経営による所得が加われば基準を超えるかもしれません。公営住宅では入居後も収入状況が確認され、一定以上の収入が続くと「収入超過者」や「高額所得者」として扱われる場合があります。また、高額所得者が一定の条件を満たした場合には、明け渡しを請求される仕組みが設けられています。
このため、投資物件を所有している人は、給与だけで判断せず、不動産から生じる所得も含めて確認することが大切です。
公営住宅への入居後に不動産を取得した場合の注意点
公営住宅へ入居した時点では不動産を持っていなかったものの、その後、相続や購入によってマンションなどを取得するケースもあります。この場合も、「入居したときに条件を満たしていたから、その後は問題ない」とはかぎりません。自治体や住宅の種類によっては、入居後の不動産取得が資格に影響することがあります。
また、相続によって遠方の空き家を共有名義で取得したケースと、自分で投資用マンションを購入して賃貸しているケースでは事情が異なります。取得した経緯や物件の状態などによって判断が変わる可能性があるため、自己判断は避けたほうがよいでしょう。
不動産を取得した場合は、そのことが公営住宅の入居資格や継続入居に影響するかを確認する必要があります。市区町村の住宅担当課や住宅供給公社など、公営住宅の管理窓口に、不動産を取得した経緯や利用状況、家賃収入の有無などを伝えて相談すると、自分のケースが入居条件に当てはまるか判断してもらいやすくなります。
不動産を所有している場合は公営住宅の入居条件を確認しよう
公営住宅の入居者が投資用マンションを所有していても、それだけで直ちに入居条件に反すると判断できるわけではありません。公営住宅では、収入基準や住宅に困窮しているかどうかが重視されますが、不動産所有の扱いは自治体によって異なります。
また、家賃収入があれば収入判定に影響する可能性も考えられます。ただし、不動産は相続によって取得している場合もあるため、事情を確認せずに不正と判断するのは適切ではありません。入居資格に不安がある場合は、公営住宅の管理窓口に所有状況や収入を伝え、条件に問題がないか確認しましょう。
出典
国土交通省 公営住宅制度の概要
東京都 住宅政策本部 土地や建物を所有している場合の例外
国税庁 No.1370 不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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