「5万円」で買ったコートをクリーニングに出したら変色…。店から「購入から5年たっているので補償は5000円」と言われましたが、店側のミスでも購入額の「10分の1」しか受け取れないのでしょうか?

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「5万円」で買ったコートをクリーニングに出したら変色…。店から「購入から5年たっているので補償は5000円」と言われましたが、店側のミスでも購入額の「10分の1」しか受け取れないのでしょうか?
5万円で購入したお気に入りのコートをクリーニングに出したところ、店側のミスで変色してしまったら、「購入代金を返してほしい」と考える人もいるでしょう。今回のケースでは、店から「購入から5年たっているため、補償額は5000円」と提示され、購入価格との差に疑問を感じています。
 
クリーニング事故の賠償では、購入価格がそのまま支払われるとは限りません。一方で、「5年たったから購入価格の10分の1」と単純に決まるわけでもありません。
 
今回の記事では、クリーニング事故賠償基準をもとに、5万円で買ったコートが変色したケースの補償について解説します。
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店側のミスでも5万円全額が補償されるとは限らない

クリーニング店側に責任がある事故でも、購入時の5万円がそのまま補償されるとは限りません。
 
衣類は購入してから時間がたつにつれて、一般的には価値が下がると考えられるためです。例えば、購入したばかりの5万円のコートと5年間着用したコートでは、事故発生時の価値が同じとは考えにくいでしょう。
 
全国クリーニング生活衛生同業組合連合会が公表している「クリーニング事故賠償基準」でも、こうした価値の低下を考慮して賠償額を算定する仕組みになっていると説明しています。
 
ただし、独立行政法人国民生活センターによると、すべてのクリーニング店がこの基準を採用しているわけではありません。事故が起きた場合は、まず「どのような基準で補償額を算定したのか」を店側に確認することが大切です。
 

クリーニング事故の賠償額は「再取得価格×補償割合」で決まる

クリーニング事故賠償基準の第4条では、原則として「物品の再取得価格」に「購入時からの経過月数に対応する補償割合」を掛けて賠償額を算定するとしています。
 
再取得価格とは、事故が起きた衣類と同じ品質の新品を、事故発生時に購入するために必要な金額です。そのため、5年前に実際に支払った金額と同じとは限りません。
 
補償割合を判断する際には、衣類ごとに設定された「平均使用年数」も関係します。同基準の商品別平均使用年数表では、コートの平均使用年数は、獣毛高率混のものが3年、その他が4年です。
 
さらに、衣類の状態はA級・B級・C級に区分されます。購入からの経過期間と比べて状態が良ければA級、一般的な状態ならB級、それより見劣りする場合はC級となり、それぞれ補償割合が異なります。
 
したがって、5万円で購入したコートが5年たっているからといって、必ず「5万円×10%=5000円」となるわけではありません。コートの種類や状態、経過月数などを踏まえて判断する必要があります。
 

5000円の補償に納得できない場合は算定根拠を確認しよう

店から5000円の補償を提示されて納得できない場合は、その金額がどのように計算されたのかを確認しましょう。
 
例えば、「クリーニング事故賠償基準を使っているのか」「再取得価格をいくらとしたのか」「平均使用年数を何年としたのか」「どの補償割合を適用したのか」といった点を聞くことで、5000円になった根拠を把握できます。
 
購入時のレシートや領収書が残っている場合は用意しておくとよいでしょう。レシートがなければ、通販サイトの購入履歴やクレジットカードの利用明細など、購入時期や金額を確認できる資料を探す方法もあります。
 
また、変色などに気づいたら、できるだけ早く店へ連絡することも大切です。独立行政法人国民生活センターも、時間がたつほど事故原因の特定が難しくなるとして、受け取り時に衣類の状態を確認するよう呼びかけています。
 
店舗との話し合いで解決できない場合は、消費者ホットライン「188」を利用し、地域の消費生活センターなどへ相談する方法もあります。
 

まとめ

店側のミスによるクリーニング事故でも、購入時の5万円が全額補償されるとは限りません。購入から時間がたった衣類については、その経過期間などを考慮して賠償額を算定するためです。
 
ただし、「購入から5年たったので購入価格の10分の1」という単純なルールがあるわけではありません。クリーニング事故賠償基準を利用する場合は、再取得価格や経過月数、平均使用年数、衣類の状態などを踏まえて算定します。
 
今回のケースで5000円を提示されたのであれば、まず店側に算定方法を説明してもらいましょう。根拠をひとつずつ確認することで、提示された金額が妥当なのか判断しやすくなります。納得できない場合は消費生活センターなどの第三者にも相談しながら、解決を目指すとよいでしょう。
 

出典

全国クリーニング生活衛生同業組合連合会 クリーニング事故賠償基準(運用マニュアル)(12、19、23ページ)
独立行政法人国民生活センター クリーニング 受け渡し時には必ず状態を確認しましょう!
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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