ホテルで寝坊したため、チェックアウトを1時間延長したら追加料金3000円を請求されました。部屋は空いていたようですが、それでも通常の宿泊料金より割高になるものなのでしょうか?

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ホテルで寝坊したため、チェックアウトを1時間延長したら追加料金3000円を請求されました。部屋は空いていたようですが、それでも通常の宿泊料金より割高になるものなのでしょうか?
ホテルのチェックアウト時刻を過ぎると、追加料金が発生することがあります。寝坊してわずか1時間延長しただけで3000円を請求されれば、「1泊料金と比べて高すぎるのでは」と感じる人もいるでしょう。
 
しかも、次の宿泊客がいないように見えれば、なおさら疑問に思うかもしれません。しかし、宿泊料金を単純に利用時間で割った金額と、時間外利用の料金は同じ考え方で設定されているとは限りません。
 
本記事では、実際のホテルの延長料金と宿泊料金を比較するとともに、観光庁の「モデル宿泊約款」を参考に、1時間3000円という料金を異なる尺度から検証します。
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時間単価なら3000円は割高に見えることがある

「たった1時間で3000円」と聞くと、高すぎるように感じるかもしれません。しかし、実際に1時間3000円という料金を設定しているホテルはあります。
 
東京ベイ潮見プリンスホテルでは、通常のチェックアウトは午前11時です。それ以降は、空室状況に応じて1時間3000円、最大5時間で1万5000円、午後4時を超える場合は、1泊分の追加料金が必要です。
 
一方、東横INNの利用規約では、客室の利用時間を午後3時から翌午前10時とし、午後2時までは1時間1000円(税込み)、午後2時以降は客室料金の100%としています。
 
このように、レイトチェックアウトに全国一律の料金基準はありません。
 
単純な時間単価では割高に見えることもあります。例えば、2人で1泊2万円、午後3時から翌午前11時まで20時間利用できるホテルなら、1時間あたり1000円です。延長料金が3000円なら、その3倍になります。
 
ただし、宿泊料金は客室を1時間単位で貸し出す料金ではなく、延長は通常のチェックアウト時刻を超える特別な対応です。そのため、単純な時間単価だけで3000円が高すぎるとは判断しにくく、別の尺度でも検証する必要があります。
 

では、公的なモデルでは延長料金をどう考えているのか

参考として、観光庁の「モデル宿泊約款」を確認します。これはホテルや旅館が宿泊約款を作成する際のひな形です。第9条は「客室の使用時間」について定めており、第2項では時間外に客室を使用する場合の追加料金について、次のように示しています(図1)。
 
図1

図1

出典:観光庁 モデル宿泊約款 (最終改正 令和5年12月13日)p.4
 
なお、第2項には「室料金の3分の1」と「室料相当額の○○%」という2方式が併記され、第3項では後者の室料相当額を基本宿泊料の70%としています。
 
本記事では実際のホテルの一室料金との比較を明確にするため、前者の「室料金の3分の1」を参考にします。基本宿泊料には食事を含むことがあるからです。
 
例えば室料金が2万円なら、3時間までの追加料金は約6667円です。ただし、モデル約款は3時間までを一つの区分としているため、1時間料金との直接比較には向きません。そこで便宜上3時間で割り、1時間相当を約2222円として試算します。
 
※あくまで試算であり、モデル宿泊約款は1時間ごとの按分を定めていません。
 

実際のホテル料金で2つの尺度から検証する

では、実際のホテル料金に当てはめてみましょう。
 
今回は価格の偏りをなるべく避けるため、祝日のない2026年9月7日(月)~13日(日)の1週間について、大人2人1室、食事代を別途加算しない一般料金を公式サイトで調べ、7日間の平均額を使用します。(執筆日:2026年8月22日)
 
東京ベイ潮見プリンスホテルでは、基本プラン「Prince Basic Standard」のスーペリアツインを対象とし、7日間の平均宿泊料金は3万4909円でした。午後3時から午前11時までの20時間で割ると、通常宿泊の時間単価は約1745円。実際の延長料金は1時間3000円です。
 
モデル宿泊約款の「3分の1」をさらに3時間で按分した1時間相当額は「3万4909円÷3÷3」で、約3879円となります。
 
一方、東横INN高崎駅西口1店では、ダブルのスタンダードプラン」を対象とし、平均宿泊料金は1万1171円でした。午後3時から翌午前10時までの19時間で割ると、1時間あたり約588円。実際の延長料金は1時間1000円で、モデル約款を参考にした1時間相当額は「1万1171÷3÷3」で約1241円です。
 
興味深いのは、両ホテルの料金帯は大きく異なりますが、延長料金はいずれも通常宿泊の時間単価の約1.7倍でした。一方、モデル約款から試算した1時間相当額に対しては、プリンスが約77%、東横INNが約81%と、こちらも近い割合です。
 
こうして見ると、通常の時間単価よりは高いものの、モデル試算額を下回っており、延長料金としては一定程度抑えた設定とも見ることができます。
 
なお、両ホテルとも空室があることは延長できるかどうかの条件であり、無料になる条件ではありません。空室があっても、通常のチェックアウト時刻を超えて利用すれば所定の延長料金がかかります。
 

まとめ

レイトチェックアウト(延長追加)料金には全国一律の基準はなく、ホテルごとに異なります。
 
今回確認した東京ベイ潮見プリンスホテルでは1時間3000円、東横INNでは1時間1000円でした。通常の宿泊料金を利用可能時間で割った時間単価と比べると、いずれも延長料金は約1.7倍となり、割高にも見えます。
 
一方、観光庁のモデル宿泊約款にある「超過3時間までは室料金の3分の1」という考え方を参考に1時間相当額を試算すると、実際の延長料金はいずれもその金額を下回りました。単純な時間単価だけを基準に「高すぎる」と判断するのは難しいといえるでしょう。
 
また、空室があることは延長できるかどうかの条件であり、無料で利用できることを意味しません。チェックアウト時刻を過ぎて客室を利用する場合は、事前にホテルの延長料金を確認しておくことが大切です。
 

出典

東京ベイ潮見プリンスホテル
東横イン
観光庁 モデル宿泊約款(最終改正 令和5年12月13日)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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