町内会に入っていないのですが、防災倉庫の備品購入費として「2000円」を求められました。地域全体で使うものなので、未加入世帯でも負担するのが普通でしょうか?

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町内会に入っていないのですが、防災倉庫の備品購入費として「2000円」を求められました。地域全体で使うものなので、未加入世帯でも負担するのが普通でしょうか?
防災倉庫には発電機、救助用品、ヘルメットなど、災害時に地域住民の役に立つ物が保管されています。そのため、「町内会に入っていなくても地域の備品なのだから2000円を払ってほしい」と言われることがあります。
 
しかし、町内会・自治会は原則として任意の団体です。未加入世帯だからといって、町内会が決めた費用を自動的に支払う義務が生じるわけではありません。一方、防災は地域全体に関わるため、目的や利用範囲を確認したうえで協力する選択肢はあります。
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町内会は任意団体なので未加入者へ会費を強制できない

町内会・自治会は、市役所の一部ではなく、地域住民が自主的に運営する団体です。そのため、加入も任意であるとされています。実際の自治体のホームページを例に挙げると、以下のように説明されています。


■長野県松本市

町会は、任意の自治組織であり、加入は個人の意思によるため、加入を強制することはできません。しかし、一人でも多くの方が町会に加入し、地域の活動を通してつながりを深めることが、安全・安心な地域社会の実現につながります。


■名古屋市中村区

町内会・自治会への加入は任意であり、強制ではありません。しかし、災害などいざというときには隣近所のつながりが一番の助けになります。

地域のつながりを深め、安全や安心な暮らしの実現に貢献する存在であるとしつつ、町内会・自治会への加入は任意で、強制ではないと案内されています。
 
したがって、町内会へ加入していない世帯に「会員と同じように会費を払ってください」と一方的に求めても、それだけで支払い義務が生じるわけではありません。
 
今回の2000円についても、まず何の名目なのか確認する必要があります。
 
「町内会員全員から臨時会費として2000円集めている」のか、「未加入者にも任意の協力金としてお願いしている」のか、「町内会とは別の自主防災組織の会費」なのかで意味が違います。
 
「地域全体が使う物だから全世帯に支払い義務があります」と説明された場合は、その根拠となる規約や合意があるのか確認しましょう。未加入なのに、町内会内部の決議だけで自動的に債務が生まれるとは考えないほうがよいでしょう。
 

防災活動は未加入者にも関係するため協力を求められることはある

一方で、町内会が防災活動をしていること自体には地域全体へのメリットがあります。各自治体の案内でも、自治会活動の代表例として、防災訓練、防災備蓄、防犯活動などが挙げられています。
 
大きな災害が起きたとき、火災や倒壊家屋への対応を「町内会員かどうか」で完全に分けるのは現実的ではありません。近所同士で助け合う必要があります。
 
そのため、「加入はしていないが、防災用品だけは地域住民として費用を分担してほしい」という相談が行われること自体は不自然ではありません。
 
ただし、「地域に役立つから協力をお願いすること」と「払う義務があること」は別です。しかしながら、この判断には難しい側面もあります。地域の共用設備にあたるような場合、その費用は自治会に加入していなくても払うべきとされることがあるからです。
 
たとえば、長野県白馬村が町村会弁護士に相談した事例では、「自治会問題は、明確な法律定義が無く難しい問題です。」と回答されつつ、判例が2つ紹介されています。
 
自治会費とは別に、防犯灯や給水ポンプなど共有施設費の支払いが非会員に認められた判例や、「民法第703条(不当利得の返還義務)」に基づき、共益的な事業(防犯灯)の便益を周辺住民は享受していると考えられた判例です。
 
つまり、「町内会費は払わない一方で、共通の利益を受ける費用は別」という考え方があるということです。
 
まずは、2000円を払うか判断する前に、防災倉庫を誰が所有・管理しているのか、購入する物は何か、未加入世帯も利用対象なのか、行政から補助金を受けているのかなどを聞いてみましょう。
 
内容が明確で、災害時に自分の世帯も恩恵を受けるのであれば、2000円を協力するという判断もできます。
 

払う前に「会費」か「任意の協力金」か確認する

トラブルを防ぐには、「払う・払わない」をその場で決める前に、集金の性質を確認しましょう。
 
「2000円は任意ですか」「町内会に入っていない世帯にも一律請求しているのですか」「防災倉庫の備品は未加入者も使えるのですか」と聞けば、任意であるのか、地域住民が共通して恩恵を受けるものなのか整理しやすくなります。
 
もし任意の寄付・協力金なら、家計に余裕がなければ断る選択もできます。
 
また、地域の防災用品には自治体から補助金が出る場合があります。たとえば東京都では2026年度、町会・自治会が行う防災備蓄倉庫の整備を支援する助成制度も設けられています。
 
そのため、「2000円×全世帯」が本当に必要なのか、という会計内容を確認することも大切です。
 
地域との関係を壊したくない場合や、自分も利益を受けるものだと金額にも納得できる場合は、「町内会への加入とは別に、防災費だけ協力する」といった選択も考えられます。
 

まとめ

町内会に加入していない世帯へ防災倉庫の備品代2000円を求めること自体はできますが、未加入だからといって当然に支払い義務が生じるわけではありません。町内会は任意団体であり、加入も強制ではないためです。
 
一方、防災倉庫や救助用品は災害時に地域全体の安全につながるため、未加入世帯にも費用協力をお願いする考え方があります。
 
まず「義務的な会費なのか、任意の協力金なのか」「誰が利用する備品なのか」「費用の内訳は何か」を確認しましょう。内容に納得できれば協力し、納得できなければ説明を求めることが大切です。
 
町内会への加入問題と地域防災への協力を分けて考えれば、無理のない形で地域と付き合いやすくなります。
 

出典

松本市ホームページ 町会加入って、義務ですか?
名古屋市公式ウェブサイト 中村区 あなたの疑問にお答えします!(町内会・自治会相談室)
白馬村 行政区運営の手引き
東京都生活文化局 町会・自治会防災備蓄倉庫設置等助成
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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