半年ぶりに実家へ帰ると、父が年金の受取口座を「通帳レス」にしていてビックリ! 本人は「スマホで残高を見られるから便利」と言いますが、高齢者でも安心して利用できるのでしょうか? 利用する際の注意点を解説
一方、利用方法や口座情報を本人だけが把握していると、いざというときに家族が口座の確認や手続きに戸惑う可能性もあります。
この記事では、通帳レス口座の基本的なメリットをはじめ、高齢者が利用する際に注意したいポイントや、家族で確認しておきたい安全対策について分かりやすく解説します。
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目次
通帳レス化で何が変わる? 発行手数料の節約や長期間の明細照会ができるメリット
通帳レスとは、紙の通帳を発行せず、アプリやインターネットバンキングを通じて残高や入出金明細を確認するサービスです。近年は環境への配慮や業務効率化を目的に、紙の通帳を発行する際に手数料を設定する金融機関も見られます。
通帳レスを利用する主なメリットは次のとおりです。
(1)窓口やATMに行く手間が減る
(2)紛失や盗難のリスクがなくなる
(3)長期間の明細を確認できる
24時間365日いつでもスマホなどで残高や取引履歴を確認でき、通帳を持ち歩く必要がないため、保管や廃棄時の個人情報流出防止につながります。また、金融機関によっては最大30年分の取引履歴を確認できるほか、取引明細のデータ保存や印刷に対応している場合もあります。
このように、定期的にATMへ行かずに済む利便性や、紛失リスクを無くせる点は高齢者にとってもメリットといえるでしょう。
相続時の確認漏れやATM利用にも注意! 高齢者が通帳レス口座を利用する際の3つのポイント
一方で、高齢の親が通帳レスを利用する際には、紙の通帳にはない特有のデメリットやリスクに気を配る必要があります。
(1)相続の際に家族が口座の存在に気付けないリスク
紙の通帳がないと、万が一の相続時に家族が口座の存在を把握しにくくなります。家族が口座の存在を把握していないと、相続時に預金の発見が遅れる可能性があります。
(2)ATMでの預入れには「キャッシュカード」が必須
紙の通帳であれば通帳のみでATM預入れができた銀行でも、通帳レスでは出金時だけでなく預入れ時にもキャッシュカードが必須となります。カードの管理や暗証番号の管理を徹底する必要があります。
(3)取引履歴の閲覧期間に制限がある場合がある
銀行によって過去の明細をさかのぼれる期間には上限があります。長期間の記録を残したい場合は定期的にデータを保存するか印刷しておく必要があります。
特に相続面のリスクは重要です。通帳レス口座を利用する場合は、生前に利用している金融機関や口座の存在など、相続時に家族が預金を確認するために必要な情報を整理しておくとよいでしょう。
年金受取口座にも安心? アプリ管理と家族のサポートで注意すべきポイント
スマホの操作に慣れている方や、頻繁に残高確認を行いたい方にとって通帳レスは便利です。しかし、インターネット取引に不安がある方や、操作に不慣れな高齢者の場合は注意が必要です。
通帳レスの年金受取口座を利用する際は、次のような管理方法を取り入れることが考えられます。
(1)キャッシュカードと暗証番号、パスワードなどの適切な管理
カードの紛失を防ぐ対策や、セキュリティ維持のための定期的なパスワード変更を行う。
(2)必要な明細の定期的な保存・印刷
確定申告や資金管理のために、定期的に取引履歴を印刷して保管する。
(3)口座情報の共有ノートの作成
どの銀行口座を通帳レスで利用しているか、リスト化して安全な場所に保管しておく。
アプリで手軽に口座の状況を確認できる一方、デジタル機器の操作に不安がある場合は、必要に応じて家族がサポートできる環境を整えておくとよいでしょう。
まとめ
通帳レスには、紙の通帳を記帳するためにATMや銀行へ出向く手間を減らせるほか、通帳を紛失するリスクを抑えられるメリットがあります。
一方、現金を引き出す際にはキャッシュカードが必要になることや、紙の通帳がないため、家族が口座の存在を把握していないと相続時に見落とされる可能性があることなど、利用にあたって注意したい点もあります。
親が通帳レス口座を利用している場合は、万が一に備えて口座情報の記録を残すなど、家族でしっかり話し合ってサポートしていくことが大切でしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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