実家の父が訪問業者に勧められ、屋根修理「120万円」を契約していたことが発覚! まだ工事は始まっていませんが、今からでも契約を取り消すことはできるのでしょうか?
工事は未着工であり、子どもは契約を解除したいと考えています。訪問業者による工事や点検のトラブルは多数報告されています。本記事では、訪問販売の問題や対処法を見ていきましょう。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次
「屋根に問題がある」は本当? 典型的な勧誘トーク
独立行政法人国民生活センターによると、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に登録された、2023年度~2025年度の訪問販売によるリフォーム工事の相談件数は、次の通りです。
・2023年度:1万1879件
・2024年度:9839件
・2025年度:5544件
具体的な事例には次のようなケースがあります。
・業者に「屋根がずれているから無料点検する」と言われ、瓦がずれているとのことだったので屋根工事の契約をした
・近所で工事をしていると訪問業者に言われ、屋根工事が必要ということなので父が契約した
・「屋根に問題がある。今日なら割引が利く」と訪問業者に言われ、屋根工事を契約した
いずれのケースにおいても、屋根に問題があることを業者が指摘しており、そのまま契約が交わされました。すべてのケースで、業者が虚偽を語っているとはいえませんが、苦情が多く寄せられている点を踏まえると、慎重な判断が必要です。
親が120万円の契約をしていたら最初に見る書類
仮に親が不要な屋根修理の契約をしていたことが分かった場合、あるいは実際に屋根修理が必要だとしても相場より高額であることが分かった場合、まず申込書面や契約書面を確認しましょう。
業者の名前や申し込み・契約の日時、契約内容などを確認します。また契約の申し込みの撤回または契約の解除に関する事項(クーリング・オフに関する事項)があるか見ておきましょう。
特定商取引法では、事業者が契約を締結したときは、クーリング・オフに関する事項を含む書面を渡すことが義務付けられています。またクーリング・オフの事項は、赤枠の中に赤字で記載しなければなりません。
訪問販売とクーリング・オフの関係
クーリング・オフは、訪問販売や電話勧誘販売など、さまざまな商取引における契約に適用されます。取引形態によって、クーリング・オフの有効期間は異なります。
訪問販売では、申込書面または契約書面のいずれか早いほうを受け取った日を1日目として、8日以内であればクーリング・オフできます。
今回のケースでは、いつ書類を受領したか定かではありませんが、仮に8日間以内であれば、契約を解除できます。仮に工事が始まっていても、有効期間内であれば可能です。
また、受領した書類にクーリング・オフに関する事項が記載されていない場合や、そもそも何の書類も受け取っていない場合、クーリング・オフの1日目が始まらないため、契約を交わしてから8日間を過ぎても契約解除ができるケースがあります。
クーリング・オフの方法
クーリング・オフは「書面」か「電磁的記録」で行えます。クーリング・オフの有効期間内に、事業者宛ての書面を作成しましょう。クレジット契約を交わしている場合は、クレジット会社にも同時に通知します。
「書面」で送付する場合は、コピーを取ったうえで発信記録が残る方法で送付します。例えば「特定記録郵便」や「簡易書留」が有効です。
「電磁的記録」で送付する場合は、契約書面や申込書などにある通知先や通知方法を参照します。通知したメールやメッセージは、しっかり保存しましょう。自分で行うことが不安な場合は、消費生活センターへ相談することも検討しましょう。
法定書面を受け取ってから8日以内ならクーリング・オフで契約解除できる
工事が始まっていてもいなくても、申込書面または契約書面のいずれか早いほうを受け取った日を1日目として、8日以内であれば、クーリング・オフ制度で契約解除が可能です。
また法定書面を受け取っていない場合や記載内容に不備がある場合は、8日を過ぎていても契約を解除できる可能性があります。クーリング・オフの手続きは自分でもできますが、難しい場合は消費生活センターへの相談も検討しましょう。
出典
独立行政法人国民生活センター 訪問販売によるリフォーム工事・点検商法
消費者庁 訪問販売
独立行政法人国民生活センター クーリング・オフ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
